

道路に現れた6文字の看板、とんでもない警告にギョッとしたが… 「さすが遠野」と称賛相次ぐ
道路沿いに設置された「カッパに注意」という看板のインパクトが話題に。「さすが遠野」と、驚きの声が相次いでいる。
道路沿いに、必ずと言って良いほど設置されているのが「飛び出し注意」の看板。
しかし以前X上では、あまりに予想外な看板が設置された道路に対し、驚きの声が上がっていたのだ。
看板の「6文字」が予想外すぎる...
ことの発端は、岩手県遠野市の観光施設『遠野 伝承園』Xアカウントが投稿したポスト。
「伝承園近く。冬は『凍結注意』にかわる! カッパの飛び出し確率が減るからかな」という意味深な文章が綴られた投稿には、道路沿いに設置された黄色い看板の写真が添えられている。当然、ドライバーへの注意を促す内容なのだが...。

なんと、そこには「カッパに注意」という6文字が確認できたのだった。
「さすが遠野」と驚きの声
インパクト抜群な光景は瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「カッパも飛び出し注意」「『遠野物語』の世界観!」「カッパも冬眠するんですかね?」など、驚きの声が相次いでいた。

なお、ポストを投稿した『遠野 伝承園』は、遠野に伝わる民話の世界観を体験できる施設。地域を代表する説話集『遠野物語』に登場するオシラサマを祀った「オシラ堂」や、カッパ淵に近い立地を活かした河童にまつわる展示も存在するのだ。
そのため、こちらの看板を「同施設によって設置されたもの」と推測したユーザーも少なくないと思うが、『遠野 伝承園』からは「当施設が設置したものではございません」との回答が得られている。
写真を撮影した場所について、担当者は「国道340号線(通称:遠野かっぱロード)を『宮古・小国』方面へ進むと、途中で県道160号線と交差する地点がございます。その交差点を右折して附馬牛(つきもうし)や伝承園、カッパ淵方面へ向かう直前に、当該の看板が設置されております」と、説明してくれた。
そして、こちらの看板は「かっぱロード」こと、国道340号線に複数枚が設置されているというのだ。
そこで今回は、話題の看板を管理する岩手県 県南広域振興局土木部「遠野土木センター」に詳しい話を聞いてみることに。すると、単に「カッパネタ」を押し出したワケではない、遠野ならではの「重要な背景」が明らかになったのだ...。
「走行注意」を「かっぱに注意」に変更したワケ
https://twitter.com/tono_densyoen/status/1922113977770811614
今回の写真が撮影された地点の交通事情について、遠野土木センター・道路河川整備課の担当者は「市道との交差点であり、交差点の注意を促す必要があるほか、冬季には風雪などにより路面凍結が発生しやすい地域です。そこで、当センターでは平2012年7月に供用を開始しました土淵バイパス(かっぱロード)の開通に伴い、交差点での注意を促すため2種類の表示が表示できる看板を設置することとしました」と、説明する。
通常であれば「凍結注意」と「走行注意」の2種類とすべき、シチュエーション。
しかし、担当者の口からは「現地近傍には地元・遠野市の観光名所である『カッパ淵』や『伝承』」があること、また道路の通称名にも「かっぱロード」の名が付いていることなどから『走行注意』の表示内容を『かっぱに注意』に変更いたしました」という、エピソードが飛び出したのだ。まさに「英断」である。
こうした取り組みを見て、「遠野はいつも、河童ネタばかり擦っている...」という印象を受けた人もいるかもしれない。
だが、担当者からは「現地には野生動物も多く生息しており、その飛び出しも多いことから、安全な走行をして頂くよう、注意喚起するため設置しているものです」とのコメントも得られている。
つまり、遠野にとって河童は単なるマスコットではなく、自然と人間の共存を象徴する存在と言えるのだ。
遠野かっぱ工事隊、爆誕
「かっぱに注意」の看板が設置されたのは2012年のこと。そう、東北地方に甚大な被害をもたらした東日本大震災の翌年である。
震災後の状況について、遠野土木センターの担当者は「岩手県の沿岸部が大きな被害を受けました。遠野建設業協会は震災発生当日から沿岸部に人員と重機を投入し、道路の啓開作業や、がれきの撤去作業に従事するなど、沿岸の復興支援に重要な役割を担ってきました」と振り返る。
中でも、遠野地区に開通したかっぱロードは、内陸部と沿岸部を結ぶ非常に重要な道路。
そこで、バイパス工事が完成する際に関連事業として、遠野の「カッパ淵」をはじめとする観光資源と震災復興に携わる建設業をPRするため、震災から1年後の3月12日に発足したのが「遠野かっぱ工事隊」である。
「かっぱに注意」という看板は、同工事隊と遠野土木センターが連携して設置したものなのだ。
「自然と人間の共存」という人類の命題に最も真摯に取り組んでいる地域は、遠野市なのかもしれない。
執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
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