【漫画】魔王を骨抜きにする…色香と知略で挑む王女の“政略”嫁入りに「もう惚れてるのでは？」と話題

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、人間の王女が和平のために魔王に嫁ぎ、色香と知略で魔王を骨抜きにしようと挑む逆転政略ラブコメディ『魔王様！私に惚れてもらいます！！』をピックアップ。

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現在、カドコミにて連載中『がんばっていきまっしょい』の作者の黒丸恭介さんが5月20日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、1.6万以上の「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、黒丸恭介さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。

ただの生贄じゃ終わらせない、彼女の決意

主人公は、人間と魔族の和平の証として魔王に嫁ぐことになった王女。しかし彼女は、ただの生贄として差し出されるのではなく、魔王を完全に骨抜きにし、二度と戦争を起こさせない「本当の平和」を実現するという使命を胸に抱いていた。

魔王の好みや性質を徹底的に調べ上げ、幼い頃から努力を重ねてきた主人公は、初対面で強烈な色香とインパクトを与え、主導権を握ろうと意気込む。だが、魔王の側も一筋縄ではいかず、迎えの場で媚薬を盛り、彼女を意図的に乱そうとする策略に出る。

思わぬ反応を示す身体に困惑しつつも、主人公は気丈にふるまい、自らの意志で魔王を虜にすると誓いを新たにするがーー。

物語を読んだ人たちからは「こういうの好き好き」「逆にもう惚れてるのでは？」「父上の癖が…血筋なのか？」「平和的な魔王様のいる作品は名作」「こういうの大好き」「魔王が天然すぎて頑張って作ったドリンクが媚薬だと気づいてない説」など、反響の声が寄せられている。

魔王に必要だったのは、強さとカッコよさ

――『魔王様！私に惚れてもらいます！！』を創作されたきっかけや背景を教えてください。

WEB漫画で多くの人に読んでもらうには、どんなフックが効果的かを意識して制作しました。その際、SNSで人気なのは「ラブコメ」や「可愛い女の子」であること、そして「難しく考えずに読めて、楽しい作品」であることだと考えました。

幸い、私は可愛い女の子を描くのが好きですし、ファンタジー作品も好みなので、両者を掛け合わせた企画ができないかと考え、生み出したのが本作です。

そこからさらに、掲載媒体(今回はX)に合わせて、「読む人に何を楽しんでもらうか」を明確にし、その要素を全面に押し出したネームへと調整していきました。

――ヒロインが“演技力”や“策略”を武器にする設定が非常にユニークですが、キャラクター構築にあたって特に意識されたことはありますか？

初期構想では、同じ設定のもと「魔王の嫁入りを覚悟している受け身な少女」として描いていました。しかし、それでは物語としての面白みに欠けると感じ、「この少女が自ら動くにはどうすればいいか？」を突き詰めて再構成しました。

その結果、魔王をたぶらかすために“演技力”や“策略”を駆使している(つもりの)少女という、今のキャラクターにたどり着きました。

――魔王や魔族たちのビジュアル・性格設計で工夫した点、「ここを見てほしい」というポイントがあれば教えてください。

魔族に関しては、「いかにも魔族！」という印象を出したかったので、ゴブリンをメインに据えるなど、あまり迷いはありませんでした。

一方で魔王様に関しては、恐ろしさだけでなく「かっこよさ」も必要かもしれないと考え、複数のパターンをデザインして検討しました。

最終的に採用した現在のビジュアルは、“美女と野獣”的なイメージも意識してデザインした案です。パッと見で「悪辣」な印象を与えられていたら嬉しいです。

作品の中で、ご自身が特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由とあわせて教えてください。

もちろん、ヒロインの赤面アップのシーンはお気に入りですが、個人的に印象に残っているのは8ページ目の「(媚薬！)」というセリフのあとに続く妄想シーンです。実はその中で描いた“ゴブリンに襲われているシーン”が気に入っています。

普段、私が関わっている作品や企画ではあまり描くことがない“えっちなシーン”だったので、少し新鮮で、描いていて楽しかったです。

――読者が「笑い」と「緊張感」の両方を感じられる絶妙なバランスが本作の魅力ですが、物語構成で意識している点を教えてください。

「笑い」と「緊張感」は、ある意味“お約束”のように構成されたパターンであり、期待感を裏切らない演出が大切だと考えています。難しく考えすぎず、“フリとオチ”をテンポよく繰り返すことを意識しました。小さな波をいくつも重ねていき、最後に大きな波がくる──そんな構成を意識して制作しています。

――最後に、作品を楽しみにしている読者の皆さまへメッセージをお願いいたします。

これからもさまざまな漫画を発信していく予定です。少しでも気になった方は、ぜひ覗いてみてください。応援していただけたら嬉しいです。