「鬼平犯科帳 暗剣白梅香」

火付盗賊改方の与力・同心がもたらす“光” 最新第6弾「暗剣白梅香」が描く“帰る場所”の大切さ<鬼平犯科帳 暗剣白梅香>

2025.06.30 17:00
「鬼平犯科帳 暗剣白梅香」

2024年1月の幕開けから、これまでドラマシリーズ、劇場版と展開を続けてきた松本幸四郎主演「鬼平犯科帳」。待望の最新第6弾「鬼平犯科帳 暗剣白梅香」が、7月5日(土)昼1:00より時代劇専門チャンネルにて独占初放送され、時代劇専門チャンネルNETでも同時配信がスタート。「鬼平犯科帳」シリーズは、時代小説の大家・池波正太郎の三大シリーズの一つとして知られ、累計発行部数3000万部を超えるベストセラー時代小説『鬼平犯科帳』を原作に、松本幸四郎主演で映像化してきた時代劇だ。

最新第6弾「暗剣白梅香」は、まさに“白梅香”の香りを纏(まと)う、すご腕の暗殺者を軸にした物語。凶賊・ 蛇(くちなわ)の平十郎は、暗黒街の顔役でもある香具師の元締・三の松平十(中村吉之丞)のもとに、座頭を装う配下の引き込み役・彦の市(マキタスポーツ)を送り込み、長谷川平蔵(幸四郎)の暗殺を依頼。ある晩、所用を済ませ役宅への帰途についた平蔵は、異様な殺気と妖艶な芳香を纏う、すご腕の刺客・金子半四郎(早乙女太一)からの急襲に遭う。刺客の纏う芳香が髪あぶら“白梅香”だと突き止めた平蔵が探索を進めると、半四郎と彦の市をつなぐ意外で皮肉な運命の糸が明らかになり…。

“帰る場所がある”平蔵と“帰る場所のない”武士の戦いの行方

「帰る場所のない武士ほど、悲しいものはない」。このセリフは、物語の中で平蔵が放つ言葉である。火付盗賊改方の長官である平蔵は、“帰る場所のない”=孤独な半四郎とは正反対の環境に身を置いている。平蔵は彼を慕う筆頭与力の佐嶋忠介(本宮泰風)ら配下の与力・同心たち、相模の彦十(火野正平)ら密偵たちに支えられ、妻・久栄(仙道敦子)や子・お順という大切な家族もいる。「暗剣白梅香」では、そんな常に“光”のもとにいる平蔵と、人生のある分岐点から孤独な“闇”で暮らすようになってしまった半四郎との明暗が対照的に描かれている印象だ。

そこで、「暗剣白梅香」をより楽しめるように、平蔵の“光”の元であり、右腕として、江戸の治安維持に重要な役割を担っている火付盗賊改方の主要な与力・同心のメンバーの魅力を改めて紹介したい。今回は佐嶋、同心の木村忠吾(浅利陽介)、酒井祐助(山田純大)、沢田小平次(久保田悠来)の4人のキャラクターを掘り下げていく。

火付盗賊改方・与力、同心

佐嶋忠介は、火付盗賊改方の筆頭与力で平蔵からの信頼も厚く、重要な局面で平蔵を補佐する役割を担う。冷静沈着で、平蔵の意図を正確にくみ取り、同心たちに的確な指示を出す。剣の腕が立つのはさることながら、組織をまとめるリーダーシップも発揮し、平蔵不在の際には実質的な指揮を執ることも。

同心の木村忠吾は、女好きという欲に忠実な性格だが、愛嬌があってどこか憎めない。芝の菓子屋のうさぎ饅頭に似ていることから“うさ忠”と呼ばれ、平蔵や他の同心たちからも可愛がられる存在だが、時に羽目を外しすぎて平蔵の叱責を受けることも。ゆるっと愛らしい見た目とは裏腹に、鋭い洞察力や機転の利く一面を見せることもあり、事件解決に貢献することもしばしば。本作でも、しっかりと活躍しているため、木村忠吾ファンは必見だ。

酒井祐助は、筆頭同心として、佐嶋と共に平蔵を支える重要なポジションを担っている。佐嶋とは異なる視点から物事を捉え、平蔵に意見することも。冷静で思慮深い一面を持ち、平蔵の命令を忠実に実行するだけでなく、時には独自の判断で行動を起こし、事件解決に貢献する。

沢田小平次は、若手ながらも剣の腕が立ち、実直な性格の同心。真面目に職務に取り組む姿勢が評価されている。他の同心たちと協力しながら、平蔵の命を受けて現場での捜査や捕縛に当たることが多く、本作でも半四郎と刀を交える。時に血気盛んな一面を見せることも。

そんな個性豊かで頼もしい与力・同心たちの存在は、平蔵だけでなく我々視聴者にとってもある種の“光”となっている。時に残酷で儚(はかな)い世の中が描かれる「鬼平犯科帳」シリーズにあって、彼らは緩和剤として笑いやあたたかさも届けてくれる。平蔵にも視聴者にも、彼らはいつでも“仲間”として、帰る場所があることを教えてくれるのだ。

撮影時の表も裏も語り尽くすアフタートークも放送!

体に染み込んだ血の匂いと脳に刻まれる白梅香の香り。平蔵や与力・同心たちとは対照的に、武士に課せられた宿命を背負い苦しむ半四郎は、いつしか孤独の道を歩まざるを得なくなる。そして、その長い孤独は、生きる目的をも失わせ、自らを深い“闇”へと堕としていく。本作では、半四郎の闇夜に鈍く光る剣が、まるで彼の“帰る場所がない悲しさ”を物語っているようだった。

そして今回も本編終了後には、時代劇専門チャンネルでしか見られないスペシャルトーク番組『鬼平犯科帳アフタートーク「暗剣白梅香」編』を放送。「暗剣白梅香」のキャスト陣が集結し、緊張感あふれる本編とは一味違うリラックスしたムードの中、 撮影時の表も裏も語り尽くす。なお、今回は6月1日に開催されたファンイベント第1回「鬼平犯科帳祭」で、ファンも交えて行われ、大盛り上がりとなった公開収録の模様を送る。

今回紹介した与力・同心の活躍を、アフタートーク、そして「暗剣白梅香」本編で、楽しんでみてはいかがだろうか。

構成・文=戸塚安友奈

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