「どうなるの？」マーベル『アイアンハート』主人公が“闇バイト”で視聴者驚き「ヒーローになるのか？」

2025.06.28 08:10

マーベルの最新ドラマ「アイアンハート」が、6月25日に配信開始。主人公は原作コミックスではアイアンマン／トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)の後継者とされる、映画「ブラックパンサー／ワカンダ・フォーエバー」(2022年)で初登場したリリ・ウィリアムズ／アイアンハートで、同映画と同じくドミニク・ソーンが演じている。初回から一気に3話が配信され、「テンポがいいね」「待ってたよ！」と歓喜の声が上がった。(以下、ネタバレを含みます)

ワカンダを窮地に追いやった天才リリ・ウィリアムズの物語

主人公のリリは、15歳にしてマサチューセッツ工科大学(MIT)に入学した超天才児で、「ブラックパンサー／ワカンダ・フォーエバー」ではワカンダ屈指の希少金属であるヴィブラニウム探知機を作り出したことで、悪気なくワカンダを窮地に追いやってしまった天才発明家。一時は世界屈指のテクノロジーを誇るワカンダで“インターン”生活を送っていたが、家族のもとに戻るためにアメリカに帰国。「アイアンハート」は、その後のリリの生活を描く物語だ。

ワカンダで制作したアイアンスーツは国外に持ち出すことができなかったため、リリは大学に戻ってから独自にスーツを作り続けていた。しかし、リリにはスタークのような資金源がないため、ワカンダで改良してもらった継父の大切な車を売ったが、それでも足りず、他の学生の課題を有料で代行して荒稼ぎ。それが大学にバレてしまい、さらに自慢の研究でも事故を多発して被害額も大きく膨らみ、ついには退学することに。

仕方なく自作のスーツだけ学外へ持ち出すも、システムへのアクセスにMITの学生番号を使用していたため、飛行途中で操縦不能に。地元のシカゴに着くなり、半壊する事故に見舞われる。

強制退学させられたリリの前に現れた謎の犯罪集団

ボロボロのアイアンスーツを手に自宅に戻ったリリは、母親とのあいさつもそこそこに地元の中古パーツ店へ。彼女にとっては退学を悔やんだり、帰省した感傷に浸ったりするよりもスーツを直すことのほうが大事なようだ。やはり凡人とはどこか違う。それなのに、中古パーツの代金すらも支払えないもどかしさ。そんな彼女の前に謎の犯罪集団の男が接触してくる。わずか15歳でMITに入った彼女は、地元では有名人なのだ。この犯罪集団と知り合うことで、リリの進む道は大きく変化していく。

犯罪集団の中心人物は、透明になれるマントを持つ“フッド”ことパーカー・ロビンス(アンソニー・ラモス)と、人事担当でナイフ使いのジョン(マニー・モンタナ)。2人がストリートファイトで稼いでいた“ブラッドきょうだい”こと元アスリートのロズ(シャキーラ・バレーラ)＆ジェリ(ゾーイ・テラケス)、元ドラァグクイーンの天才ハッカー・スラッグ(シェイ・クーレイ)、爆破のプロ・クラウン(ソニア・デニス)をスカウトし、ハッキングを用いて窃盗を働いたり、企業を脅迫したりしていた。

だが、技術担当が頼りなく、リリに白羽の矢が立ったというわけだ。犯罪者になるつもりは毛頭ないが、スタークの目指した“安全な社会を作る”という意志を継ぐために必要なスーツを完成させるべく、リリは犯罪に加担することになる。日本でも社会問題になっている“闇バイト”のようなイメージかもしれない。お金がないからこその、苦渋の選択ということも彼女の言葉から見て取れる。

人生が一変したリリの前に現れたのは、亡き親友だった

冒頭から大義のために闇堕ち寸前のリリの前に現れたのは、親友のナタリー・ワシントン(リリック・ロス)のAIだった。彼女は、5年前にリリの継父の自動車整備工場で何者かに襲われ、継父と共に亡くなっていた。だが、リリがスーツと自分の脳をつないでAIアシスタントを構築していた際に彼女を思い浮かべたことで、3Dイメージの外見がナタリーになってしまった。このAIナタリー(N.A.T.A.L.I.E.)は外見だけでなく、中身もリリが知るナタリーそのもので、リリは最初こそ拒否反応を示すが、やがてリリの良きパートナーになっていく。

今作は全6話で、6月25日に第1〜3話までディズニープラスで配信され、7月2日(水)には最終話まで残り3話が一気に配信される。どこから見ても怪しいフッドことパーカーは一体何者で、彼らの最終目的は何なのか、リリはアイアンマンの後継者になれるのか…残り3話でも気になることが山積みだ。

視聴者からも「闇バイトみたいなもん？」「どうなるの？」「続きが気になり過ぎる」「3話まで面白かったから今後の展開に期待」「リリはヒーローになるのか…？」など、さまざまな反応が寄せられている。

◆文＝及川静