もっと喜ぶ顔を見たい…リーマン同士のピュアなラブストーリーに「何回読んでも最高」の声【漫画】

コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、電子発BLコミックレーベル『moment』にて連載された、やまやでさんが描く『お前のほうからキスしてくれよ』より第1話と第2話をピックアップ。こちらの作品は「第16回 BLアワード2025」にて、総合コミック部門 第2位及び次に来る部門 第1位を獲得した話題作だ。

• 【漫画】本エピソードを読む

やまやでさんが1月31日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、1.3万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、やまやでさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

友情関係の二人の複雑な気持ち

社内コンペ優勝者かつ営業部のエースである神田は、普段書類のミスなどはほとんどしない仕事のできる人として知られている。しかし、経理関連になると度々ミスをし、経理部の上野に叱られている。

一見正反対の二人だったが、実は神田が上野の家に入り浸るほどの仲。その日も上野が帰宅すると神田が部屋に来ていた。上野はゲイであることを神田にカミングアウトしているが、それを気にする様子もなく家に入り浸っている。

上野は神田との友情を大切にしたいと思っている一方で、「もっと喜ぶ顔を見たい」と複雑な想いを募らせる。成約祝いに友人にネクタイを送るのはどうかと迷いながらも、自分が選んだネクタイを神田に贈った上野。「ありがとう すげぇ嬉しい」と喜ぶ姿を見て、こういった時間を過ごしたいと感じる。

一方神田は神田で上野に対する複雑な想いを抱いているのだった…。

作品を読んだ読者からは、「読む度に泣いてしまう大好きな作品」「ゆっくりと確かめるように恋をする様子が大好き」など、反響の声が多く寄せられている。

作者・やまやでさん「これからも萌えの出力の純度を高めていきたい」

――『お前のほうからキスしてくれよ』は、どのようにして生まれた作品ですか？きっかけや理由などをお教えください。

まず、担当さんとの打ち合わせで「生活感のあるリーマンもの」というキーワードで企画を立てました。キャラクターやプロットを固めていくうちに、この二人が盛大にすれ違う姿が見たい！という自分の趣味に引っ張られ、最終的に両片想いの物語になりました。

――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。

出会ってから数年たった時点で物語が始まるので、これまでに色々な出来事があり、互いに影響を与えあっていた…ということが滲み出るようにキャラクターを固めました。

あとは、キャラクターのモノローグはなるべく等身大の言葉になるように…ということにも気をつけていました。

必要以上に達観した目線にしたり、詩的にしすぎたりすると、読者さんと心の距離が生まれてしまうかなと思ったので、そこはうんうん唸りながら絞り出していたのを覚えています。

――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

1話の後半、上野の謝罪に神田が「そっか、まぁ…いろいろあるよな」と返す二人のやりとりが気に入っています。

このシーンを描いたことで二人の関係性の根幹、大切な部分が固まった感覚がありました。

――X(旧Twitter)の投稿には多くの“いいね”やコメントが寄せられていました。今回の反響をどのように感じていますか？

SNSでの宣伝方法は悩むことが多いのですが、幸運にもたくさん読んでいただけてありがたかったです。

――やまやでさんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。

自分の目標はとにかく体力をつける。です！

BL描きとしては、これからも萌えの出力の純度を高めていきたいです。萌えを読者さんと共有できた時ほど嬉しいことはありません。

――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

作品を応援いただきありがとうございます。

どんな時も読者さまからの読んだよ～という反応がエネルギーになっています！

予定より遅れてしまいましたが、『お前のほうからキスしてくれよ』の続編もそろそろお届けできるかと思います。

今後とも見守っていただけたら幸いです！