蔦重(横浜流星)がある決意を固める

横浜流星“蔦重”、階段落ちからの熱弁に視聴者から「激アツ」の声<べらぼう>

2025.06.16 11:12
蔦重(横浜流星)がある決意を固める

横浜流星が主演を務める大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第23回「我こそは江戸一利者なり」が6月15日に放送された。たびたび描かれてきた蔦重(横浜)の階段落ち。今回は、伏線回収のごとく、熱い展開となった。(以下、ネタバレを含みます)

数々の浮世絵師らを世に送り出した“江戸のメディア王”の波乱の生涯を描く

森下佳子が脚本を務める本作は、18世紀半ば、町民文化が花開き大都市へと発展した江戸を舞台に、“江戸のメディア王”にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波瀾(はらん)万丈の生涯を描く痛快エンターテインメントドラマ。

蔦重はその人生の中で喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見いだし、また日本史上最大の謎の一つといわれる“東洲斎写楽”を世に送り出すことになる。

幕府“新時代”を目指す権力者・田沼意次役で渡辺謙、美人画が大評判となる喜多川歌麿役で染谷将太らが出演。語りを綾瀬はるかが務める。

「江戸一の目利き」と呼ばれるようになる蔦重

手掛けた狂歌の指南書が飛ぶように売れ、蔦重は「江戸一の目利き」と呼ばれるまでに。そんな中、狂歌の会を催した意次の側近・土山(柳俊太郎)から日本橋に店を買ってやろうかと持ち掛けられる。

少し心が動いた蔦重が歌麿に話すと、「蔦重は吉原にいるから、ちょいとかっこよしなんだよ。江戸一の効き者が江戸の外れの吉原にいる。それが粋に見えんだよ」と言われる。さらに、養父である駿河屋(高橋克実)からも「吉原のおかげで、おめえはここまでんなれてんだ。俺たちが手え引いたら、その日のうちに潰れんだからな」とくぎを刺される。

ところが、蔦重が日本橋への思いを強くする出来事が重なる。

吉原から日本橋へ…蔦重の思いを大きくした出来事

まずは、日本橋の呉服屋たちから、西村屋(西村まさ彦)が出している女郎たちの錦絵「雛形若菜」が売れるように協力してほしいと言われたこと。蔦重も「青楼名君」を出しているのだが、蔦重の方は江戸の外では売れていないというのが理由だ。

書物問屋・須原屋(里見浩太朗)に相談すると、日本橋への出店を勧められた。鶴屋(風間俊介)や西村屋のような日本橋の店が扱うものは一流と思われており、江戸の外からも欲しがられるのだ。須原屋は亡き源内(安田顕)の思いもくんでいた。「お前さんは、今、江戸で一番面白えものを作っているんだ。そいつを、この日の本の津々浦々まで流すということは、この日の本の人々の心を豊かにすることじゃねえのか」。それは、源内が蔦重の店に名付けた「耕書堂」に込められた願いだ。

そして、次に、蔦重がどれだけ吉原から名を上げても、吉原への差別は続いていること。吉原の常連客の弔いに参列した松葉屋(正名僕蔵)やりつ(安達祐実)たちが、確認してから行ったにもかかわらず、「吉原者だから」という理由で、雨が降る中、庭に座らされたことを知ったのだ。

脳裏によみがえるのは、吉原をなんとかしたいという思いを同じように抱いていた花魁・瀬川(小芝風花)が「任せたぜ、蔦の重三」と言ったこと、そして耕書堂と名付けてくれた源内のこと。

そんな蔦重に歌麿は「行きなよ、蔦重。何がどう転んだって、俺だけは隣にいっからさ」とそっと声を掛けた。

今回の蔦重はひと味違う!階段落ち後の熱弁に視聴者も感動

駿河屋に集まっていた吉原の親父たちに「俺に、日本橋に店を出させてくだせえ!」と頭を下げた蔦重。

「とち狂ってんじゃねぇ!おめえは吉原の本屋だろうが!」と蔦重を殴りつける駿河屋。松葉屋が「やり過ぎだろ」といさめるが、他の親父たちがあうんの呼吸で障子戸を開け放つ。蔦重はいつものように駿河屋に階段から突き落とされた。

しかし、蔦重の心に宿った熱いものは消えない。「俺ゃ、忘八(※人として大切とされる八つの徳目を忘れた者という意味)でさ。けど、親父様。俺ほどの孝行息子もいませんぜ。江戸の外れの吉原もんが、日本橋のまん真ん中に店、張んですぜ。そこで商い切り回しゃ、誰にもさげすまれたりなんかしねえ」と立ち上がる。

そして着物の裾をはしょり、今落ちた階段を一歩ずつ踏みしめて登りながら言う。「それどころか、見上げられまさ。吉原は、親もねえ子を拾ってここまでしてやんだって。大したもんだ、吉原の門だ。丑寅の門は懐が深えって。俺が成り上がりゃあ、その証になる。生まれや育ちなんか、人の値打ちとは関わりねえ、屁みてえなもんだって。そりゃ、このまちに育ててもらった、拾い子の、一等でけえ恩返しになりゃしませんか」と。

一番上の段まで来た蔦重は、「皆様、俺に賭けてくだせえ」と頭を下げた。そんな蔦重にりつが「勝ち目はどこにあるんだい?」と問いかけた。すると蔦重は、自分は歌麿をはじめ、「日の本一」の絵師や戯作者を抱えており、「俺に足んねぇのは、日本橋だけなんでさ」と答え、もう一度、頭を下げた。

SNSには「階段落ちシーンはこのためにあったのか」「何度投げられても懲りないだけじゃなく、ついに登ってくる蔦重は激アツ!」「はい上がっていく蔦重の覚悟に泣けました」「蔦重の気持ちが熱すぎて泣ける」「圧倒された」といった投稿が並び、感動が広まった様子。

ラストでは、鶴屋の向かいの本屋が店を畳むことになり、鶴屋に店を売る相談をしている女性(橋本愛)が「吉原の蔦屋耕書堂だけは、1万両積まれようともお避けいただきたく」と言った。蔦重の前には、まだまだ苦境に直面しなければならないようだが、どう乗り越えていくのか楽しみだ。

※柳俊太郎の柳は、「木」偏に「夘」が正式表記

◆文=ザテレビジョンドラマ部

関連リンク

関連記事

  1. 生理に関連する生涯費用は50万円?毎月のコストを下げる鍵はフェムテックにあり
    生理に関連する生涯費用は50万円?毎月のコストを下げる鍵はフェムテックにあり
    マイナビウーマン
  2. 40代は「淡眉」だけじゃダメ!?存在感ありの「ちょうどいい眉」の作り方
    40代は「淡眉」だけじゃダメ!?存在感ありの「ちょうどいい眉」の作り方
    michill (ミチル)
  3. これもダイソーなの?「値札外しちゃったら200円には見えないよ…」即カゴ行きだったガラス
    これもダイソーなの?「値札外しちゃったら200円には見えないよ…」即カゴ行きだったガラス
    michill (ミチル)
  4. 【星座別】6月下旬、気になる彼の最近の恋愛事情♡<てんびん座〜うお座>
    【星座別】6月下旬、気になる彼の最近の恋愛事情♡<てんびん座〜うお座>
    ハウコレ
  5. 「会っても嬉しそうじゃない」 カップルが別れに向かう地獄のサイン
    「会っても嬉しそうじゃない」 カップルが別れに向かう地獄のサイン
    ハウコレ
  6. 「急に甘えてくるようになった」彼の“好きのピーク”に持ってくる方法
    「急に甘えてくるようになった」彼の“好きのピーク”に持ってくる方法
    ハウコレ

「ニュース」カテゴリーの最新記事

  1. ISSEI、朗読劇「また、桜の国で」主演に決定 WILD BLUE宮武颯・木村聖哉ら出演者も解禁
    ISSEI、朗読劇「また、桜の国で」主演に決定 WILD BLUE宮武颯・木村聖哉ら出演者も解禁
    モデルプレス
  2. 山田優、家庭内の”トイレルール”を告白「立ってするのは禁止。絶対やだ」
    山田優、家庭内の”トイレルール”を告白「立ってするのは禁止。絶対やだ」
    ENTAME next
  3. みちょぱ、健康的美肌あらわな夏キャミコーデでファン魅了
    みちょぱ、健康的美肌あらわな夏キャミコーデでファン魅了
    WWS channel
  4. くりぃむしちゅー&マツコ・デラックス&有働由美子、新会社設立発表 前事務所はタレント全員独立
    くりぃむしちゅー&マツコ・デラックス&有働由美子、新会社設立発表 前事務所はタレント全員独立
    モデルプレス
  5. Yami、セクシーすぎるバニコスでファン悩殺!「とてもセクシーすぎる」
    Yami、セクシーすぎるバニコスでファン悩殺!「とてもセクシーすぎる」
    WWS channel
  6. おさき、タイトミニワンピで美ボディライン披露「スタイル良すぎ」「セクシー」の声
    おさき、タイトミニワンピで美ボディライン披露「スタイル良すぎ」「セクシー」の声
    モデルプレス
  7. 「AIより美しいです!」水神きき、ホワイトコスチュームで神スタイル披露
    「AIより美しいです!」水神きき、ホワイトコスチュームで神スタイル披露
    WWS channel
  8. 桃月なしこ、優雅に寝転び美谷間披露!ファン悶絶「やばすぎえぐすぎでかすぎ」
    桃月なしこ、優雅に寝転び美谷間披露!ファン悶絶「やばすぎえぐすぎでかすぎ」
    WWS channel
  9. 本田翼、Tシャツルックで圧倒的「美」披露!ファン歓喜「素敵」
    本田翼、Tシャツルックで圧倒的「美」披露!ファン歓喜「素敵」
    WWS channel

あなたにおすすめの記事