

「賢い医師生活」ユ・ヨンソクがサイコパス殺人鬼に…「財閥家の末息子」イ・ソンミンと繰り広げる恐怖サスペンス<運の悪い日>

ドラマ「財閥家の末息子~Reborn Rich~」(2022年)に「賢い医師生活」(2020年ほか)、映画「パラサイト 半地下の家族」(2019年)。日本でも大ヒットしたこれらの作品でそれぞれ重要な役柄を演じたイ・ソンミンとユ・ヨンソク、イ・ジョンウンが共演するドラマ「運の悪い日」(2023年)が、6月16日(月)からCS放送「衛星劇場」で放送される。実力派俳優たちが作り出す極限状態から目が離せない衝撃作「運の悪い日」の見どころに迫る。
平凡なタクシー運転手が恐怖のドライブへ――
「運の悪い日」は、韓国の人気ウェブ漫画を原作に、平凡なタクシー運転手が連続殺人犯を乗せてしまったことから始まるサスペンススリラー。
借金が原因で家族と離れて暮らしているタクシードライバーのオ・テク(イ・ソンミン)はある日、縁起のいい夢を見てゴキゲンに。その日は夢のおかげか客が絶えず喜んでいたところ、息子から電話がかかってくる。ギャンブルをして姉の学費を使い込んでしまったという話を聞き、自分がなんとかすると答えたテクは友人たちにお金を借りることに。だがあと100万ウォン足りず、テクは途方に暮れる。
するとそこに、規定より高く払うから4時間半かかる遠方の港まで乗せてほしいという客クム・ヒョクス(ユ・ヨンソク)が現れる。これで足りない100万ウォンをゲットできる、と申し出に飛びつくテク。
だが、感じよく見えたヒョクスが道中、人を殺したと告白し始めて車の中の雰囲気は一変。車内で「人を殺すのは簡単」などと冗談交じりに話すヒョクスに恐怖を感じ、テクは助けを呼ぼうと試みるが…。一方、息子を亡くしたスンギュ(イ・ジョンウン)は独自に犯人を調べ、ヒョクスに疑念の目を向ける。
韓国のヒットドラマに欠かせない3人が集結
本作で注目したいのはやはり、イ・ソンミン、ユ・ヨンソク、イ・ジョンウンというキャスティング。
殺人犯の逃走に巻き込まれるテクを演じるイ・ソンミンは、ドラマ「ミセン-未生-」(2014年)のオ・サンシク課長役で日本でもファンの多い俳優。主人公チャン・グレ(イム・シワン)を否定していたオ課長が、がむしゃらに頑張るグレの味方になっていく展開に胸熱くした視聴者は多い。朝日を見ながら「俺たちはまだ“ミセン(弱い碁石)”だ」とグレを鼓舞するタイトル回収シーンは同作のハイライトだ。近年の出演作で印象深いのが、「財閥家の末息子」で見せた巨大財閥の創業者チン・ヤンチョル役。実年齢50代前半とは思えない強烈かつ重厚なカリスマで、ストーリーを引き締めた。
ユ・ヨンソクはドラマや映画、ミュージカル俳優としても活躍する人気俳優。日本の韓ドラファンには人気シリーズ「賢い医師生活」の小児科医アン・ジョンウォン役が特に有名だ。ジョンウォンは子どもが大好きで“仏様”“あしながおじさん”のあだ名がつくほど優しく穏やかなキャラクター。翻って今作「運の悪い日」では、血も涙もないサイコパス殺人鬼ヒョクス役で新境地を見せている。
イ・ジョンウンもこれまで数々の賞を受賞してきた実力派俳優。韓国映画初のアカデミー賞受賞作として世界的注目を集めた「パラサイト 半地下の家族」では、重大な秘密を隠しながら上流家庭パク家の家政婦を務めるムングァンを演じた。また、“2024年世界のディズニープラスで最も見られた作品”と話題になったチュ・ジフン主演ドラマ「照明店の客人たち」では、ジフン演じる主人公ウォニョンと特別な縁で結ばれた女性を熱演。クライマックスで視聴者の涙を誘った。
ユ・ヨンソク“ヒョクス”のサイコパスっぷりが強烈!
韓国映画・ドラマ界に欠かせない3人が集結したこの「運の悪い日」。同作のすごさは、非現実的な展開にもかかわらず強烈なリアリティが感じられる部分だ。
序盤、テクはあり得ないほど運がいい1日を過ごす。だがソンミンがお人好しで家族思いのキャラクターをしっかり作り上げているので、度重なる幸運にも違和感どころか「良かったね!」と共感すら抱いてしまう。
1話では、人気タレントのチョン・ヒョンムがバラエティーコンテンツ撮影中の本人役でテクのタクシーに乗り込む場面も…。「チョン・ヒョンムを乗せた!テレビに出るぞ」と喜ぶテクの無邪気な笑顔が、そののち描かれるサイコパス殺人鬼との恐怖のドライブをより絶望的なものにしている。
そして強烈なのが、ヨンソク演じる殺人鬼ヒョクスのサイコパスっぷり。タクシーに乗り込んできた当初こそニコニコと穏やかな雰囲気だが、人の良さそうな笑顔に徐々に不穏の色が混ざり合っていく感情のグラデーションがすさまじい。
走る車内で自分の過去について語り始める頃には、別人のように異様な雰囲気に。“事故で脳の恐怖を感じる部分が損傷してしまった”と説明し「恐れと痛みが消えると人生は楽しくなります」と自分の手のひらを無表情のままナイフで突き刺すシーン、テクを助けようとした若者をなぶり倒すシーンなど、口調や表情が淡々としているだけに、不気味さが際立つ。
そして、そんなヒョクスを息子の仇と思い定めて追走するスンギュの切実な感情が胸を打つ。息子ユノは自殺として処理されていて、根拠があいまいなままヒョクスを追うスンギュを刑事たちはなだめるばかり。それでも「ユノは自殺なんかしていません。信じてください」とすがる姿に、母としての愛情と怒り、悲しみ、憎しみがすべて詰まっている。
なんとか逃走を試みようとしていたテクが、絶望的な状況に追い込まれるうち意思を奪われ、ただただ言いなりになっていく――。そんな心理的な恐怖も描かれた本作。果たしてテクの“運の悪い日”にはどんな結末が用意されているのか…。「第28回釜山国際映画祭」で公式招待作として披露され、大好評を博した「運の悪い日」。演技巧者たちが作り上げた、先の読めない極限状況をぜひ“体験”してほしい。
◆文=酒寄美智子
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