不良に憧れる少年と真の不良…お互いの利害が一致する話に「凸凹コンビ最高」の声【漫画】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「サンデーうぇぶり」で掲載中の読切漫画『渋沢、不良はじめました。』(小学館刊)を紹介する。作者の太川善之さんが、4月27日に「男子高校生が不良に憧れた結果」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、4.5万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、太川善之さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

• 【漫画】本エピソードを読む
• 鉱石と原石…優秀な弟にコンプレックスを抱く兄の話が「兄弟の越えられない壁に共感しました」と話題に【漫画】
• 思い出を漫画に…愛猫との暮らしを描いたエピソードが「かわいい」と話題に【漫画】

不良に憧れる男と不良をやめたい男の出会い

小学生の頃に見た“不良”に憧れを持つ高校生・渋沢すなお。母は元レディース総長、父は元百戦錬磨の喧嘩番長という“不良”の血筋のもとに生まれた彼は、入学式から制服を改造し髪を整え、周囲の生徒からも注目されていた。

しかし他の学校をいくつも潰した男が田舎から引っ越してきたという噂を耳にする。そんな時渋沢が購買で出会ったのは、丸い眼鏡をかけた学生で噂の不良・財部ちから。

ところが、“不良ってやらない方がいい”と気付いた彼は自身が不良であることを隠していた。その後、不良に見せたい渋沢と不良に見せたくない財部の利害が一致し…。

この一風変わった不良漫画を読んだ人たちからは、「すれ違いが面白すぎる」「凸凹コンビ最高」「育ちの良さが出ててかわいい」「とんでもないサラブレッド」など、多くのコメントが寄せられている。

好感が持てる描写で描き出される主人公たち

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

一見くだらないことに一生懸命になるキャラが好きで、私自身昔から映画やドラマの中の不良の世界に憧れがあり、現実で自分ができない分キャラクターに実現してもらいました！

――本作では、育ちや人の良さが見える渋沢と、能力と経緯を隠してテンポよく付き合う財部が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

「不良＝他人に迷惑をかける」は絶対にしないと決めていました。あくまでフィクションの、かっこいい不良を渋沢には目指してもらいたいです。渋沢単体だと風変わりな奴で終わってしまいますが、財部がやられ役として頑張ったおかげで立派な不良になれました。彼の演技にも注目していただけると嬉しいです！

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

渋沢が殴られて出血し嬉しそうにしているシーンが気に入ってます。彼なりに憧れの非日常を楽しんでる様子と、目標に向けて頑張るけど無理してない感じが素敵だなと思います。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

読者に意図してない不快は感じてほしくないので、その辺りは結構気をつけてます。加えてとにかくキャラクターを好きになって欲しかったので、分かりやすい話作りを意識しました。

――太川善之さんの作品は、シリアスシーンとギャグシーンのギャップが色濃いように感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか？

作画面で言うと、コマ割りやテンポを意識していました。あとは私の勝手なこだわりですが、コメディパートでキャラクターを「バカな奴だな」と受け入れてもらって、シリアスパートで「意外とかっこいいかも」と見直してもらえたら良いなと思いながら描いております。

――今後の展望や目標をお教えください。

本作をはじめ読切での作品が多いので、今後は読者の皆さんの本棚に追加していただけるような本を、愛してもらえるようなキャラクターをどんどん動かしていきたいです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

「渋沢、不良はじめました。」を見ていただき、誠にありがとうございました！早く皆さんに届けたいキャラ、まだまだたくさん描いていきます！今後とも太川をよろしくお願いいたします！