フルオーディション企画・第8弾『エンドゲーム』キャスト(写真左より)近江谷太朗、佐藤直子、田中英樹、中山求一郎

新国立劇場フルキャストオーディション企画・第8弾『エンドゲーム』全キャスト決定、小川絵梨子芸術監督自ら演出

2025.05.23 18:50
提供:Deview

 小川絵梨子芸術監督が、その就任とともに打ち出した支柱の一つで、すべての出演者をオーディションで決定するフルオーディション企画。その第8弾となる、2026年5月公演『エンドゲーム』の全キャストが決定した。

 オーディションは2025年3月12日より公募を開始し、1,016通の応募の中から、4月初旬に書類選考、4月下旬に一次選考、5 月上旬から中旬にかけて二次選考・三次選考を実施し、、すべての出演者が決定。

 小川芸術監督の任期最後のフルオーディション企画となる本作で、演出を自ら担う小川が選んだのは、1957年の初演から半世紀以上を経ても世界中で上演され続けているサミュエル・ベケットの傑作『エンドゲーム』。

 終末的な状況下で、閉じ込められた四人の登場人物の絶望的で繰り返される日常を描いた不条理劇で、ベケット自身は、本作を「自分の作品の中で最も嫌いじゃない作品」と評したと言われている。タイトルの「エンドゲーム」は、チェスの終盤戦を意味しており、駒が少なくなり、逃げ場のない状況を示唆している。登場人物たちは、出口のない状況の中で、終わりを待ち続けているようにも見える。

 小川は、この『エンドゲーム』という作品を今まさに終わろうとしているかのように見える荒廃した世界の中で、「終わらせないためにどう生きるか」を探求する物語だと語っている。オーディションを経て選ばれた4人のキャストと共に、「終焉」の世界における“希望”を描き出す。

【決定キャスト】※台本順
■ハム:近江谷太朗
■クロヴ:中山求一郎
■ナッグ:田中英樹
■ネル:佐藤直子

【演劇芸術監督・演出 小川絵梨子 コメント】
このたびのフルオーディションでのキャスティングが決定いたしました。
オーディションにご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。
お一人おひとりが、ご自身の声と身体を通して立ち上げてくださった表現に、幾度となく心を動かされ、また教えていただいたことがたくさんありました。限られた時間ではありましたが、そのひとつひとつの瞬間に立ち会わせていただけたこと、そして皆さまと出会えたことを、心から幸せに、ありがたく思っております。
このフルオーディション企画は2018 年にスタートし、今回で8 年目を迎えました。
どなたでもご興味を持ってくださった方が参加できるオーディションの場を増やしたいという思いと共に、実験的な取り組みとして始まった本企画を、こうして長く続けてこられたのは、関心を寄せてくださり、ご応募くださった方々、そして温かく見守ってくださった多くの方々のおかげに他なりません。あらためまして、心より御礼申し上げます。
毎回、本当に多くの魅力的な方々と出会うことができ、その中から一組を選ぶことは、大きな喜びであると同時に、常に悩ましく、難しい時間でもありました。
いただいたご縁や出会いのひとつひとつが、私たちにとってかけがえのない時間であり、これからの創作を照らす灯となっております。
このフルオーディション企画は今回で一区切りを迎えますが、ご参加くださった皆さまとのご縁が、本劇場はもちろん、どこか別の場所や未来の作品のなかで、また新たなかたちで結ばれていくことを、心から願っております。
私の任期最後のフルオーディション作品となりました舞台『エンドゲーム』を、どうぞ楽しみにしていただけましたら幸いです。

【公演概要】
『エンドゲーム』
2025年5月、新国立劇場 小劇場にて上演
■作:サミュエル・ベケット
■翻訳:岡室美奈子
■演出:小川絵梨子
■出演:近江谷太朗、佐藤直子、田中英樹、中山求一郎
■芸術監督:小川絵梨子
■主催:新国立劇場

▼ものがたり
家具のない室内。舞台奥に小さな窓が二つ。カーテンは閉じている。壁際にはバケツが二つ、並んで置いてある。古ぼけたシーツを被って車椅子にかけている盲目のハム。もうひとり、クロヴが不自由な足取りで室内をウロついている。どうやら主従関係のようだ。二人はとりとめのない会話を続け、ハムは常にクロヴに文句を言い、怒鳴り散らし、イライラしている。クロヴはたまに外を覗いたりもするのだが、見えるのは殺伐とした風景。お互い、そんな日常に絶望しうんざりしていた。やがて退屈しのぎにハムが、バケツの中の人間に話しかける。中にいたのは彼の父親らしい。そしてもうひとりは......。

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