「スター・ウォーズ：キャシアン・アンドー」シーズン2の第7～9話までが配信された

＜SW最新作＞『アンドー2』米トレンド1位にリアルな描写も話題…“ゴーマンの悲劇”で「今回も泣けた」「最上の脚本」

2025.05.10 11:10

「スター・ウォーズ」シリーズ最新ドラマ「キャシアン・アンドー」シーズン2の第3週(7～9話)が、5月7日に配信された。同作は、1977年のSWシリーズ劇場公開第1作「スター・ウォーズ／新たなる希望(エピソード4)」の前日譚「ローグ・ワン／スター・ウォーズ・ストーリー」(2016年公開)へと直結する物語で、「ローグ・ワン」で究極兵器デス・スターの設計図を盗んだ反乱軍の情報将校キャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)らの軌跡をたどっている。第3週では銀河帝国に地下資源を狙われた惑星「ゴーマン」で大虐殺が行われるシーンなどが描かれ、視聴者から大きな反響が上がった。(以下、ネタバレを含みます)

銀河帝国に地下資源を狙われた惑星ゴーマン

“ヤヴィンの戦いまで”あと2年。第7話では、地下に眠る鉱物を銀河帝国に発見されてしまったがために略奪を計画されている惑星ゴーマンに迫るXデーへのカウントダウンが始まる。シーズン2の序盤で、帝国保安局(ISB)の監査官デドラ・ミーロ(デニース・ゴフ)が「惑星を占拠するためには反乱を起こさせるのが一番有効だ」と語っていたが、それがまさに現実になろうとしていた。

独裁政治を貫く帝国は情報操作もいとわず、ゴーマンではテロ行為が横行していると銀河中に報道し、16年前にも大量虐殺が行われたゴーマンを再び悲劇の舞台に変えようとしていた。恋人のデドラに協力し、ゴーマンでスパイ活動をしていたシリル・カーン(カイル・ソーラー)は、まさにその瞬間を目の当たりにすることになる。

昇進のためにゴーマン占拠の任務に就いていたデドラだったが、計画の決行直前に別の人材が送られ、内心穏やかではない様子。しかも、本当の目的を知らないシリルはそんなデドラに食ってかかる。「情報源から聞いていないテロが起こっている。自作自演なのか」と。そう問われてもデドラは表情を変えないが、上層部の判断には不服そうだ。

キャシアン、デドラ、シリルが偽りの反乱直前のゴーマンに集結

一方、一時は帝国首都コルサントに潜んでいたキャシアンと恋人のビックス・カリーン(アドリア・アルホナ)は、日に日に人口が増している反乱勢力基地のヤヴィンに身を移していた。反乱勢力とは別行動をしているルーセン・レイエル(ステラン・スカルスガルド)らはゴーマンの行く末を憂慮しているようだが、キャシアンは二の足を踏んでいる。だが、ビックスらに説得され、ようやく動き出す。そしてゴーマン入りしたキャシアンも信じがたい事実を目撃することになる。

ルーセンの下で修行を積んだキャシアンのスパイ活動はスマートかつセクシーで、見ているだけで楽しい。それに反して、自分たちがゴーマンを追い詰めてきたつもりだったデドラとシリルが結局は帝国のコマでしかなかったことを思い知らされる流れには、少し同情を覚える。そして、偽の情報に踊らされた民衆がデモを起こす第8話では、今作が“リアルを超越した作品”などと称賛されるゆえんをまざまざと見せつけられる。

また、今作の人気キャラクターの一人であるシリルは第8話でフェードアウトすることに。シーズン1からキャシアンを一方的に追っていたシリルに、初めて対面して訳も分からず命を狙われる中でキャシアンが放った「おまえは誰だ？」は強烈だった。そして第9話ではのちに反乱同盟の指導者となる政治家モン・モスマ(ジェネヴィーヴ・オーライリー)による帝国議会でのゴーマンへの虐殺行為を非難する演説、脱出劇も見応えがあった。

そんなふうに語りたくなる名シーンが多かった第3週は、米国では配信後「#Andor」がXのトレンドランキング1位に入り、脚本家のトニー・ギルロイの名も上位にランクインするほど注目を集めた。「モスマ議員ブラボー！」「今回も泣けた…」「最上の脚本」「まさにリアルを超越した作品」「俺たちのシリルが…」「K-2SO！」「素晴らし過ぎる」と、国内外のSWファンからさまざまな反応が寄せられている。

「キャシアン・アンドー」シーズン2は、毎週水曜に新エピソードをディズニープラスで独占配信中。5月14日(水)配信の10～12話で最終回を迎える。

◆文=及川静