「ラストのポーズがシュール」「愛でたい」立った状態のままでも“寝たふりを貫く娘”に反響続出【漫画】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、イラストレーターのMasakiさんが描く、着ぐるみを着た家族の創作漫画『着ぐるみ家族』をご紹介しよう。

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同作は、無口だけどユーモアがあって着ぐるみを着てボケることが大好きなパパさんと、鋭いツッコミを入れるママさん、そして、おてんばでパパと一緒に着ぐるみを着るのが大好きなムスメちゃんによる日常を描いた作品。以前X(旧Twitter)に、ムスメちゃんが寝たふりをする様子を描いた『意地でもタヌキ寝入り』が投稿されると、5500件を超える「いいね」が寄せられている。

立ったままでも寝たふりを貫き通すムスメちゃん

ある日の買い物帰り、ママさんが運転する自転車に乗っていたムスメちゃん。ママさんに「そろそろおうちに着くよー」と言われたムスメちゃんは自分で歩きたくないので、一瞬のうちに“寝たふり”が発動する。

しかし、ママさんにムスメちゃんの魂胆はバレており、「荷物持つから自分で歩いて！」と自転車から降ろされてしまう。それでも寝たふりを貫き通して、立ったまま動かなくなるムスメちゃん。すると、ママさんは鎌をかけて「寝ている人の腕をあげたら このまま動かないはずよねー」と、ムスメちゃんの腕を持ち上げたところ、ムスメちゃんは“立ってバンザイをした状態”で寝たふりをするのだった。

意地でも寝たふりを続けるムスメちゃんに対し、読者からは「愛おしい」「バンザイのポーズがシュールすぎる(笑)」といった好評の声が相次いでいる。そこで作者のMasakiさんに、同作を描いたきっかけや創作で意識していることについて話を伺った。

『着ぐるみ家族』を描き始めて5年…同じ出来事でも見方を変えて違う作品に？

――『意地でもタヌキ寝入り』は着ぐるみが大好きな3人家族の日常を描いた『着ぐるみ家族』シリーズの一作かと思いますが、描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあれば教えてください。

ムスメちゃんのタヌキ寝入りの表情している表情は、かなりこだわりました。目をつむるのにも力の加減ができないので、ちょっと眉間に皺がよっちゃうような顔ですね。このお話は担当編集の娘さんが立ったまま寝ているふりをしているというエピソードをモデルにしていて、立ったままでも寝たふりができると思っている、子どもの純粋さなどをうまく表現できたらと思って描きました。

――ひとつの結末に向かうストーリーというよりも、何気ない日常を描く『着ぐるみ家族』シリーズを創作し続けているなかで大変に感じる部分はありますか？

着ぐるみ家族として普段から家の中で日々起こることを5年以上描いているので、まだ描いていない家事や仕事、遊びなどのネタを探すのが大変には感じますね。ただ、掃除でも「リビングの掃除なのか、お風呂掃除なのか」「夕飯でもその日は何を料理するか」など、同じ出来事でもいくつもの見方で違った作品に仕上がることがあります。最近は一つの家事や出来事の解像度を上げた見方でネタ収集をしています。

――イラストや漫画を創作するなかで、特に意識している「こだわり」や「これだけは譲れない」ことがあれば、ぜひお聞かせください。

どこかで見たことある、やったことがあるなどの「小さな共感」を取り入れることは大事にしています。必ずしも全員が知っていることだけではなく、一部の人にしかわからないけれど、その人たちにはしっかり刺さるといったような工夫はいつも考えています。あとは見てくれる人がいたらいいなぐらいで入れている、イラスト内の小ネタ？もこだわりだったりします。ムスメちゃんの仕草やパパさんの姿勢、ママさんのエプロンの柄など、本編には直接関わっていないけれど、じっくり読んでくれる人の楽しみの一つになってもらえたらと思っています。

――愛くるしい家族の3人の様子に「可愛い」「癒される」との反響が多い印象ですが、例えば今後グッズ化してみたいなどの展望はありますか？

すでにTシャツやステッカーなどのグッズは販売されていますが、今後はもっと種類を増やしたいなと思っています。特に日常使いができるグッズが作りたいです。作中のママさんのエプロンやパーカーなどができたらいいですね。予算などはありますが、着ぐるみ家族を楽しんでみてくださる人たちが使いたいと思ってもらえるものを作りたいと思います。

――読者へメッセージをお願いします。

いつも『着ぐるみ家族』を読んでくださりありがとうございます。本当に多くの方に見てもらえる作品となり、たくさんの反応や感想などのコメントをいただけています。皆さんからいただいたコメントは一つ一つ拝見しており、制作をするうえでの励みになっています。

また、ありがたいことに昨年『着ぐるみ家族』という書籍として販売していただき、おかげさまで再重版までしていただきました。SNSでの投稿では見せていない、あの家族が着ぐるみを着ている理由などのお話も収録されていますので、よければお手に取って読んでもらえると嬉しいです。

これからも『着ぐるみ家族』が皆さんの日常の中のささやかな和みになれるように頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします。