“普段の俺とどっちが好き？”…密かに想いを寄せる相手から急に迫られる話に「これは恋しちゃう」の声【BL漫画】

2025.05.09 08:40

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『あの子は拗らせキューティーベイベー』(ジュリアンパブリッシング刊)の1エピソード、『憧れのお兄さんに初恋をめちゃくちゃにされる話』を紹介する。作者の乃々うたこさんが、3月18日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、乃々うたこさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

誘いに応えたら、思わぬ事実を知ることに

昼は古本屋、夜はラブホテルで働くめぐるは、古本屋をよく訪れる榛名に恋をしていた。これまで恋愛などとは無縁のめぐるだが、本を読んでいるだけで映画のワンシーンのように思えるほどの美形である榛名の笑顔に胸を打たれ、それからはずっと意識してしまっている。

ある日勤務中に古本屋を訪れた榛名と、以前勧められたミステリーの本の話をするめぐる。面白かったと感想を伝え、実写版も観ようかと思っていることを話すと、榛名は“その円盤を持っているから観に来る？”と尋ねる。突然のことに混乱しつつ2人は連絡先を交換し、榛名の家に訪れる予定を決めるのだった。

そしてついに榛名の家に訪れる日がやってくる。普段かけている眼鏡を外し雰囲気が変わった榛名にかっこいいと見惚れるめぐる。しかし自分の下心を隠そうとするめぐるに榛名は“普段の俺とほんとの俺どっちが好き？”と聞きながら距離を詰めてきて…。

この2つの顔を持つ男を描いた漫画を読んだ人たちからは、「めちゃタイプの話」「続きがあまりに気になる」「顔も展開も良き」「これは恋しちゃう」など、多くのコメントが寄せられている。

性質が正反対だからこその化学反応

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

ネタ出しの際に担当さんから頂いたアドバイスの中からおもしろそう！と思った要素(攻めの二面性)を基にお話しを考えていきました。自分の好きな攻め受けの属性や話の展開とも相性が良いな～と思いながらプロットを考えていったので、準備段階からとても楽しく進行させてもらっていました。

――本作では、好きな人に頭を撫でられ頬を赤らめる、めぐるの表情が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

こだわりはやっぱり2人の性質が正反対だからこその相性の良さだったと思います。めぐるは本当に純真無垢、榛名はそんなめぐると正反対。榛名の慣れ具合からしたらあのまま(※1話の流れ)肉体から関係が始まってもおかしくないのに、めぐるはちゃんと芯もある子なので、ダメなものはダメ！と断れる。そういう榛名にとっての予想外な部分がめぐるにはたくさんあって、そこからどんどんめぐるに本気で惹かれていっています。

めぐるもすごくシンプルな理由がきっかけで榛名のことを好きになっているので、お互い全然ドラマチックな理由じゃないんですが、正反対なはずなのに大事な部分で結構似たようなところもあるっていう…めぐるのピュア度に榛名のほうが無自覚で寄り添うというか引っ張られてしまっているという部分もこだわりかなと思います。おもしろいなこの2人…と読者さんに思ってもらえたら嬉しいな～と…！読み取りにくいかもしれないんですが…！

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

3話で榛名がめぐるに気持ちを伝えるところの「信じてって口にするのは～」のセリフです。榛名はちゃんと己の信用度の低さを自覚してるし、めぐるにしっかり誠実に向き合う姿勢だからこそ出た言葉なので… 読者さんからの感想でもこのシーンとセリフが好きと言ってもらえることが多かったので本当に嬉しかったです！あとはデフォルメのコマとかめぐるがあたふたしたり照れているところは描いてて楽しいので基本的にお気に入りです。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

なんかちょっと癖のあるキャラにしてしまいがちなので、第一印象があまり良くないかもしれない…！といつもドキドキしてしまうんですが、読み進めていただくなかで実はこういう面もあって、とか、わかりにくいだけでほんとはこういう温かさとか隙もあって、みたいな、キャラのいろんな人間っぽい面を小出し(？)して、攻めも受けも好きになってもらえるように＆2人の恋路を応援してもらえるような話作りをできたらいいなと頑張っています…！

――今後の展望や目標をお教えください。

3作目にはなりますが、まだまだ未熟な部分ばかりだと思うので、技術面や話作りそのほか色んなものをもっと磨いていきたいです。読者さんに好きだなこの話、この2人、と思ってもらえることがなによりも嬉しくて有難いことなので、そう感じていただける作品を創作していきたいです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

いつも応援や温かいお言葉をたくさんありがとうございます、本当に日々の支えにさせていただいています。今後も読んでて楽しいな、BL好きだなという気持ちを感じてもらえるように精進し続けていきますので、見守っていただけたら嬉しいです…！