森山未來“リー”が鬼の形相にひょう変…過去の悲劇につながる因縁の相手と再会＜飛鳥クリニックは今日も雨＞

2025.04.29 18:00

森山未來が主演するLeminoオリジナルドラマ「飛鳥クリニックは今日も雨」が独占配信中。第4話は、人探しの依頼から思いがけない人物へとつながっていき、ラストでリー(森山)がひょう変した。(以下、ネタバレを含みます)

新宿・歌舞伎町を舞台にした本格裏社会ドラマ

詐欺・情事・外道という“人間の欲望”をテーマにしたLeminoオリジナルドラマの第3弾。同ドラマの原作は「週刊SPA！」(扶桑社)で連載中の、Xのフォロワーが90万人を超えるインフルエンサー・Z李氏による同名小説だ。東洋一の歓楽街といわれる新宿・歌舞伎町で看板のない何でも屋を営む主人公・リーが、詐欺や未成年売春といった事件の真相に迫っていく。

主人公のリーを森山、リーの仲間である純を勝地涼、リーのかつての恋人・美香を馬場ふみかが演じる。監督は、自主制作映画「SRサイタマノラッパー」(2009年)が話題を呼び、「22年目の告白私が殺人犯です」(2017年)、「あんのこと」(2024年)、「室町無頼」(2025年)などを手掛けてきた入江悠が務める。

リーたちは未成年売春をしていたサラリーマンを見つける

トー横キッズのミク(佐々木ほのか)を覚せい剤で昏睡状態にした男が、リーたちが探す少女の1人・プリ(ゆのの)とも1週間前に客として会っていたという証言を得た。男が残した荷物から名刺を見つけたリーと純は、その男の会社へ。

その男の名は河原木(少路勇介)。部長という役職付き、一見真面目そうな風貌だが、コンプライアンスに厳しくなった会社の中で部下や女性社員との付き合いにストレスを抱え、「私の人権はどうなるんですか？フェアじゃないでしょ」と訴える。そんな河原木にリーは、社会の最下層である少女を痛めつけるのは「フェアじゃない」と静かに諭した。

しかし聞き込みを進めると、1週間前は大阪に出張中で、プリとは一緒にいなかったという。リーはなじみのバッティングセンターまで河原木を連れ出し、“裏社会の制裁”的にミクに仕返しをさせる。その一方で、さらに真相を聞き出そうとすると、“K”という人物に紹介されたという「ティーンズクラブ」の存在が明らかになった。会員になると少女を紹介してもらえるシステムだ。

リーがひょう変したきっかけは…

売春する少女たちをまとめているトー横キッズの少年・ルカ(栗原颯人)がKと共に運営側であることを見抜いたリー。そして彼らの背後にいるいわゆる“ケツ持ち”が、リーと過去に因縁のある唐仁会の山上(吉原光夫)であったことが判明した。第3話では、トー横キッズとは関係ないと話していた山上だったが、実際は黒幕的に暗躍していたのだ。

また、河原木をリーたちに探させるために、プリのことをわざと持ち出していたルカ。プリたちが地方の出稼ぎ風俗に出ていることを白状し、リーたちの本来の依頼は解決した。

バッティングセンターまでやって来た山上に「知らんでええこと知ったせいで、街から消えた人間どれだけおるか、おまえも分かるやろ。俺がだまとったんは、愛情や。そう思うときいな」と、これまでと違う関西弁ですごまれたリー。

そしてその後、リーに悪夢がよみがえる。山上に河原木の身柄を渡したところで、ある人物を見つけたのだ。

ルカが、その人物＝木村(音尾琢真)は、自分と一緒に山上の指示でティーンズクラブを運営していると語った。「きむら～！」とリーが叫んだ後に挟み込まれたのは、血だらけの美香の回想シーン。

木村を見つけるや否や顔つきがひょう変し、怒りに震えるリーの姿から、どれだけの恨みを抱いているのかが存分に伝わってきた。森山のさすがの見せ方、演技といえる。

これまで何度も回想シーンが挟み込まれてきたことからも、美香はリーにとって忘れられない人。今回は血まみれという衝撃の姿が描かれ、真相を知るのが怖いような、それでも見届けたい思いに揺れる展開となった。

Leminoオリジナルドラマ「飛鳥クリニックは今日も雨」(全8話、第1～2話は無料配信)は、Leminoで独占配信中。

◆文＝ザテレビジョンドラマ部