吊るされてるだけなのに…？動かない魚の存在感に「触ってるだけで癒されそう」と話題【漫画】

コミックの映像化やドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、「ガンガンpixiv」にて連載中、喋らず動かず表情も変わらない、謎の魚・ぴすちゃんが巻き起こす、ゆるシュールなお店コメディ『店番のスピス』をピックアップ。

• 【漫画】喋らない・動かないのに大人気!?謎の魚の不思議すぎる日常に「凄い顔に」「かわいい」の声
• 意味がわかると怖い…！読者の予想を裏切る“超短編”漫画、作者が語る創作の裏側
• “縁切り神社”での不思議な出来事を描いた漫画、切なくもあたたかいラストに涙する人続出

作者の遊ハちさんが2月27日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、1,300以上の「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、遊ハちさんにインタビューを行い、『店番のスピス』の創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

吊るされた魚と、びにこんの不思議な日常

梅雨のある日、びにこんの店先で他人の傘を手に取ろうとした青年が、ふと視線を感じて顔を上げると、そこには紐で吊るされた謎の魚が――。その魚の名は、ぴすちゃん。喋らないし動かない。表情もない。でも、確かにそこにいる。

ぴすちゃんは、お茶目な店長や、仕事ができすぎる謎の虫たち、さらには容赦ない子どもたちに囲まれながら、びにこんで静かに存在感を放っている。

ぴすちゃんは言葉を発さないけれど、その佇まいだけでツッコミどころ満載の日常に、何とも言えない笑いと癒しを運んでくれる。

ぴすちゃんがびにこんで繰り広げるのは、ゆるくて、ちょっぴりシュールな魚のお仕事(？)コメディ――。その姿に、なぜか目が離せなくなる。

「スピスの場合通常の低反発よりもゆーーーーーっくりと戻っていきそう…

超×5低反発クッションみたいな」「ぴすちゃん、お膝に収まってるの可愛いですね」「お顔は形状記憶でしっぽでバイバイしてる」「低反発、ちょっとずつシワシワから戻るのかな？」「すぴちゃん、いつから低反発に目覚めたの!?まぁ、低反発でもなんでも可愛いのには違いないけど。」「元に戻らない。かわいい」「低反発すぴす　その上形状記憶(笑)」「凄い顔に」など、反響の声が寄せられている。

なぜ“動かない魚”に？ぴすちゃん誕生の意外なきっかけ

――ぴすちゃんは「動かない」「喋らない」キャラクターですが、その設定にしようと思った理由やきっかけを教えてください。

確かになんででしょうね…もともと1ページで終わる漫画だったのですが、好評で１ページずつ増えていくなかで動かないという設定が定まっていきました。

――作中には虫や子供などユニークなキャラクターが登場しますが、それぞれのキャラはどのようにして誕生したのか教えてください。

どのキャラクターも思いつきが大きいです。スピスと絡んだら面白いかな〜、という軽いアイデアからたくさんのキャラクターが生まれていきました。

――「びにこん」というお店の名前やコンセプトの由来を教えてください。

「コンビニ」のアナグラムです。スピスの生誕と同じくらい、特に深い理由はありません。

――ぴすちゃんの“じわじわクセになる”魅力を演出する際のこだわりと、キャラクターの独特なセリフや間の取り方をネームで工夫する方法を教えてください。

漫画の内の間の取り方を意識しています。何も喋らないコマをつくり静と動を意識して、テンポ良く読み進められるように意識しています。

――無表情なぴすちゃんに、読者が勝手に感情を読み取ってしまうような絶妙な描写が魅力ですが、そうした“感情の余白”を描くコツがあれば教えてください。

漫画内の「間」が感情の余白を感じさせるのかな？と思っています。

特別意識していることはないのですが、読者の皆様が思い思いにぴすちゃんの気持ちを想像してくれるのを見るのは楽しいです。

――“ぴすちゃん”というキャラクターはどんな存在か、教えてください。

全く動かない、感情もわからない、そんな超受動的なところをどうやってストーリーに落とし込んでいくかが難しいところでもあり強みになっている、私の描くキャラクターの中でも一癖ある子だと思っています。