ももちよさん(@mmmlll00n) 撮影/ひがけん

ガンを乗り越えたコスプレイヤーが語る誹謗中傷への対処「好きを諦めないで、生きてれば何でもできる」

2025.03.20 06:03
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2年前にガンと診断され、死を意識したときに“人生で本当にやり残したこと”を考えたという、ももちよさん。たどり着いた答えは、学生時代から続けていたコスプレだった。しかし、再開後は思いもよらずバッシングや批判に晒され、活動を続けることへの葛藤もあったという。そんな彼女に誹謗中傷との向き合い方や、苦悩について迫る。(前後編の前編)

――そもそも、コスプレを始めたキッカケからお聞かせ願えると。

ももちよさん 学生のころ、ゲームセンターでよく遊んでいたのですが、チャイナ服やセーラー服のコスプレ衣装が景品として置いてあったんです。それを着てゲームをしたのがキッカケですね(笑)。本格的にコスプレをするようになったのはもう少し後ですが、友達が『新世紀エヴァンゲリオン』のアスカのコスプレをしているのを見て、「コスプレってこんなに気軽に楽しんでいいんだ」と思ったんです。その衣装を借りたのが最初かな。そこから福岡ドームで開催されていた「コミケ」に似たイベントにもよく参加していました。

――当時のコスプレはどんな位置づけの趣味だったのでしょうか。

ももちよさん 今ほどコスプレイヤーさんが多くなかったですし、「コスプレをやっています」と公言して理解されるようなものでもなかったと思います。だからこそ、数少ないオタク仲間で密かに楽しむものでしたね。

――肩身の狭い環境だったのですね。それでも続けてこられた理由は何だと思いますか?

ももちよさん とはいえ、両親がともにゲーム好きなオタクだったので、むしろ「いいじゃん!ママもやりたい!」と言ってもらえる環境ではありました。それにオタク友達も気の合う人ばかりで、気楽に楽しめていましたよ。そうこうしているうちに、えなこさんが「職業・コスプレイヤー」という肩書で世間に注目され始めたんです。また、私たちがコスプレしていた作品が世の中で流行るようになって、「その作品知ってる!」と言われることも増え、少しずつ認められるようになった時期ですね。

――福岡から上京して、現在は東京にお住まいとのことですが、地元での思い出について教えてください。

ももちよさん ひたすらゲームをしていましたね。『ドラゴンクエストX』を4アカウントで1万8000時間プレイしていたくらいですからね(笑)。

――なぜ上京しようと思ったのですか?

ももちよさん 東京に出てきた理由は、「コミケ」などの大きなイベントに参加するのが大変だったから上京したんですよね。でもある出来事がキッカケでコスプレをやめようと思ったこともあります(笑)。――それはどんな出来事でしょう。

ももちよさん 福岡でコスプレをやっていたときから少しブランクがあったのですが、その間にコスプレイヤーさんの数がものすごく増えていました。私は、同じ作品が好きな人たちと集まって話すのが楽しいタイプなので、再現度などはあまり気にしなかったんです。でも東京のイベントに行き始めたら、皆さんのクオリティが本当に高くて驚きましたし、その一方で「私のほうがクオリティ高いよね」「あれは、解釈違いだわ」といった声を聞くこともあって、「東京は違うなー」と思いました。そして気づいたら、ネットの掲示板で知らない人たちに叩かれていました(笑)。

――具体的にはどんなふうに叩かれたのでしょうか。

ももちよさん 徹夜して作った衣装で「コミケ」に参加したときに、そのキャラが着けていない時計や指輪をそのまま身に着けていたんです。それを「解釈違いだ」「あのキャラはそんなに谷間はない!」とコスプレ警察みたいな人に見つかってしまって……。

――そんな事があったんですね。そういった批判はすぐに分かったんですか?

ももちよさん 実は全く気づいていなくて、友人から「気にしなくていいと思うよ」という連絡で初めて知りました。その後、オンリーイベントに行く予定があったのですが、すでに情報が広まっていて、参加者は私と距離を置くようになっていましたね。

――それでやめようと?

ももちよさん その界隈のコスプレはもう全部やめようと思いました。そしてSNSで声を上げようかなとも思ったんですが、「辛い」と言うことがなんだか負けた気がするのと、自分の至らなさも感じていたので黙っていましたね。

――どうやって立ち直ったのでしょうか?

ももちよさん 強いバッシングを受ける中で、「一体何を言っているんだろう」とエゴサをしていたときに、たった一人だけ「この人、たぶん気にしていないだけだと思う」「周りが声をかけたら、変わるんじゃないかな」と書いている方がいて、ちょっとホッとしました。

それと、それでも仲良くしてくれた人たちが「気にしなくていいんじゃない?」と言ってくれたことで、気にしなくていいやと。それからは、そのことには触れずに大きなイベントやスタジオ撮影メインで活動を続けることができました。

――批判する人もいれば、わかってくれる人もいたんですね。

ももちよさん それから1年ほど経ち、当時の気持ちをSNSに投稿しました。そしたらエゴサしたときに見た人が、「実は傷ついていたんですね。よかったら、僕らで企画している併せがあるので来ませんか?」と声をかけてくれたんです。そこで「あのとき大変でしたね」と言ってくれる仲間に出会えたので、わかってくれる人はいるんだなと救われましたし、たった1つの声を100のように受け止める必要はないとも思えました。――辛い経験をしつつも、コスプレを続けていてよかったなと思うエピソードがあれば教えて下さい。

ももちよさん 今ですね!めげずに続けてきたから、こうして取材していただけるようになったのかなと思います。本当にありがとうございます!

――こちらこそありがとうございます!では、今後挑戦してみたいコスプレやテーマはありますか?

ももちよさん 『ウマ娘 プリティーダービー』というゲームが大好きなんですよ。新キャラもどんどん出てきていますし、過去にやった『ウマ娘』のコスプレの写真をXに投稿しているだけなのはもったいないなと思うので、写真集を作りたいです。「Malymoon」というブランドの衣装を着てほしいという声も多いので、個人用に創作コスプレの写真集にも挑戦したいですね。

――これからも大事にしていきたいと思うことを教えて下さい。

ももちよさん コスプレイヤーさんはそれぞれお金のかけ方とか、衣装を作るにしてもプライベートで使える時間もみんな違うわけです。各々の条件のもと頑張っていると思うので、それを比べるのではなく、「みんな愛があってコスプレしている」という気持ちは大事にしていきたいですよね。お互いを認め合い、助け合いながら楽しくやっていけたらなと思います!

――最後に、誰かに批判されて何かを諦めた人や、やりたいことをやれていない人も少なくないと思うのですが、そんな方へメッセージをお願いします。

ももちよさん 今振り返って思うのは、これぐらいで辞めるのは、違うなと思いました。100人がいいねって言ってくれていても、1つのバッシングがとてつもなく大きく見えるじゃないですか。私もそうだったんですけど、認めてくれる人がいるんだったら、あんまり深く考えなくてもいいかなと切り替えていきましたね。もったいないですよ。1つのバッシングぐらいで、自分の好きなこと、やりたいことを諦めなくて良いんです。だって「生きてんだから何でもやれるじゃん」って思います。

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