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コン・ユ"シン"「未来は正しかった」悲劇に次ぐ悲劇、因縁を乗り越えたトッケビとその花嫁の物語に訪れた結末<トッケビ>
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コン・ユが主演を務める韓流ドラマ「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」(Huluにて配信中)。2016年に全16話が放送された同作は、不滅の命を生きる“トッケビ”とその命を終わらせる力を持つ唯一の存在である“トッケビの花嫁”が織りなすファンタジー・ラブロマンス作品だ。第13話から最終回16話では、トッケビであるキム・シン(コン・ユ)とその花嫁、チ・ウンタク(キム・ゴウン)が900年の時を超えた因縁に決着をつけ、未来へ歩む姿が見られる(以下、ネタバレがあります)。
900年の長い時を超えて叶う、悲劇の元凶との対峙
キム・シンは、自分がワン・ヨなのかと思い悩む死神(イ・ドンウク)のもとへと訪れる。そして死神の首をキム・シンの手が力強く掴み、「上将軍キム・シン、王様にお目通りを」と語る。灯台もと暗しだったと語るキム・シンに、「やはり――俺なのか」と死神は呆然と涙を流す。
信じられない、信じたくないようすで涙を流し、愚かな王であったワン・ヨであることを認めきれない死神。彼の言葉を受けたキム・シンは首にかけた手を離し、その場を後にするのだった。記憶にない前世の罪に追われる死神は、その後もトッケビの家には帰らず、ただ自分の前世の罪に戸惑い続ける。
トッケビの家に帰ったキム・シンは、家で待っていたチ・ウンタクを連れて荷物をまとめてユ・シヌ会長の家へ向かう。混乱するユ・ドクファ(ユク・ソンジェ)を押し切って、キム・シンはユ・シヌ会長の家を、チ・ウンタクはユ・ドクファの家を借りて暮らすことに。死神が原因でトッケビの家を出るならば死神を追い出せばいいのにとつぶやくユ・ドクファだったが、チ・ウンタクは死神には行く場所がないからとひと言。追い出そうとしなかったキム・シンに残った、友人を思いやる心を見抜いていたのだ。
一方で、次はサニー(ユ・インナ)へ魔の手を伸ばしたパク・チュンホン。ギリギリで食い止めた死神は、パク・チュンホンに「やはりお前は悪霊だ。人間の悪意を餌にしてさまよい続けている」と指摘する。しかしパク・チュンホンは「私は彼らのどす黒い欲望に手を貸したまでだ」と開き直り、チ・ウンタクの母の死や、チ・ウンタクを死に追いやろうとしていた事実に悪びれもしない。さらに自身が900年間も現世に留まっていることを挙げて、死神の手には負えないと語りながら姿を消した。
だが状況は思い悩む死神に時間を与えない。ある日監査チームに急遽呼び出された死神は、「記憶消去能力の乱用」や「名簿の情報漏洩」の罪を問われてしまう。潔く認めた死神は懲罰を与えられることになるのだが、その内容は「自身の大罪との対面」という忘れていた前世の大罪を強制的に思い出すもの。監査チームの言葉に、死神の表情が固まる。
死神の脳裏を駆け巡ったのは、キム・シンとその妹キム・ソンの死後。罪の意識からかやつれ、荒れたワン・ヨは、現代で死神が記憶を呼び覚ますきっかけとなった掛け軸を自身で描ていた。さらに胸元に矢傷であふれた血の付いたキム・ソンの服と指輪を持ったままさまよい歩き、ある老婆に指輪を、燃える炎の中に服を放る。最期にはパク・チュンホンの思惑を知りながら、「中身は知っておる。一度に済ませたい。煎じ薬を持って参れ」と自死の道を選んだワン・ヨ。壮絶な記憶がよみがえった死神は、自身がワン・ヨであったという事実を改めて深く嘆き、悲しんだ。
キム・シンは、死神に対してどうすべきかを思い悩んでいた。そんな中、死神がキム・ソンの掛け軸を見にやってきていた。掛け軸を奪い、「二度と触るな。お前に見る資格はない」と言葉を浴びせるキム・シン。死神はすべての記憶を思い出したと言い、その罪と事実を告白する。爆発するキム・シンの怒りは、打ちひしがれた死神へと叩きつけられる。900年もの間積み重なり続けたワン・ヨへの怒りを吐露するキム・シンに、死神は「頼む。俺を殺してくれ」と涙ながら頼み込む。しかしキム・シンは自分が手を下すまでもないと言って、手を下そうとしない。
ようやく見えてきた「剣」の使い道
キム・シンの前に、再び死神が現れる。チ・ウンタクの名簿が来たこと、それがパク・チュンホンに起因するものだということだけ伝えて去ろうとする死神。しかしキム・シンは、「妹を守れ。一度でいいから守るんだ。妹が守ったように」と告げる。さまざまな葛藤のにじむ声に、死神は振り返って1つ質問をした。
高麗の時代、王の呼び出しに従えば命を落とすことはわかっていたはず。それなのになぜ、王のもとへと進もうとしたのか。キム・シンはその質問に対して、遠い目をして伝えたいことがあったと答える。先王(ワン・ヨの兄)は政略から守るためにワン・ヨをあえて遠ざけていたという言葉を明かし、「お前は先王からも、私の妹からも、高麗を守った私からも、愛されていた」と彼に伝えたかったと説明した。
さらに「私に命じてほしかった。“怒りと憂いをこめて剣を授ける。この剣でパク・チュンホンを斬れ”と。まさか私が斬られるとはな」と続けるキム・シン。しかし自分の言葉で、キム・シンはある事実を直感する。「この剣の使い道が分かった。これでパクを斬る」。
死神はサニーに別れを告げ、キム・シンはチ・ウンタクと甘い時間を過ごしながら、決戦の日までの時間を過ごす。生き続けたいと思えたチ・ウンタクとの思い出を振り返り、独り静かに涙し、悔いを噛みしめるキム・シン。
そしていざ決戦の日がやってくる。キム・シンの持つ水の剣では、やはりパク・チュンホンのことを斬れない。そしてパク・チュンホンの真の狙いは、トッケビを確実に消滅させられるトッケビの花嫁の体…チ・ウンタクだった。
駆けつけたキム・シンに間一髪で守られたチ・ウンタクだったが、パク・チュンホンの思惑を伝えると同時にパク・チュンホンによって体を奪われてしまう。そのままキム・シンの胸に突き刺さった剣を抜こうとしたところ、駆けつけた死神によって阻止される。
しかし間一髪命を取り留めたキム・シンは、ぐったりとしたチ・ウンタクの体を使って自身に突き刺さった剣を引き抜いてしまう。トッケビが死ぬための儀式が果たされたことに、目を見開くチ・ウンタク。しかしキム・シンは炎をまとった剣を迷わず振り抜いて、パク・チュンホンを消滅させたのだった。
大役を終え、力なく座り込むキム・シン。「勇ましく死んだと、ようやくお知らせできます」そんなキム・シンの言葉に、ワン・ヨであった死神は涙を留められない。そして剣も消え、座っていることさえできなくなったキム・シンを、駆けつけたチ・ウンタクが腕に抱える。
キム・シンがいなくならないよう、必死に抱きしめるチ・ウンタク。「君と過ごした日々は褒美だった」と語るキム・シンに、「手を離さないって言った。約束したでしょ」とすがる。「雨になり、初雪になり会いにくる。それだけは許してくれと、神に頼んでみる」と言葉をかけても、チ・ウンタクの思いと涙は止まらない。
「置いていかないで。愛してるわ。おじさん、愛してる」「私も、愛してる」互いに愛の言葉を交わして、キム・シンの体は赤い破片となって夜空に消える。残されたチ・ウンタクは悲しみに泣き叫ぶのだった。
ひとり残されたチ・ウンタクの未来の姿
キム・シンの死後、ある異変が起きた。人々の記憶からキム・シンに関わる思い出が消え始めたのだ。それは書け軸の文字やノートに書き留められた文字まで、徹底した処置だった。チ・ウンタクは忘れないように何度も手帳に書き記す。「忘れちゃダメ。あなたはその人の花嫁よ」しかしそれでもなお、神の技からは逃れられない。
キム・シンは誰もいない場所で神の声を聴く。キム・シンを知るすべての者から記憶を消したこと、罰は終わったこと…。ようやく罪をあがなったキム・シンに、神はすべてを忘れて眠り、安らかになれと言う。しかしキム・シンはチ・ウンタクとの最後の約束を果たすため、あの世とこの世の間、神すら去った場所に残ることを選ぶ。
9年後、大学を卒業したチ・ウンタクはラジオのPDになるという夢をかなえていた。記憶にないアクセサリーや、なぜか一部分だけ焦げている本などに違和感を覚えながら、何かが足りない日々を過ごす。霊を見ることもできなくなり、雨の日にはなぜか悲しみで心が乱れてしまう。そんな日々を、チ・ウンタクは生きていた。
ある日、その年の初雪が降る。晴れた空の下で舞う雪を見ながら、自分が何を忘れてしまったのかと思い悩むチ・ウンタク。彼女はケーキのろうそくに火を付け、心に浮かぶまま「誰でもいいから私を助けて」と祈りながら火を吹き消す。気が付けば、すぐそばにある男が立っていた。かつて交わした契約書に従い、火を吹き消した彼女のそばに現れたのだ。
神すらもいない場所で、約束を守るため歩き続けたキム・シン。思わずチ・ウンタクを抱きしめるキム・シンだったが、チ・ウンタクにはキム・シンの記憶がない。なぜか涙がこぼれてしまうことを不思議がりながら、チ・ウンタクは初対面の相手であるキム・シンから離れていく。そして神が記憶を消していることを知っているキム・シンもまた、「元気ならいい。それでいい」と深くは語ろうとしなかった。
ユ・ドクファ、サニーのもとを訪れるも、やはり記憶を持たないようす。しかし、死神だけはトッケビのことを覚えていた。赤いスーツの女性と神の、ワン・ヨだけは彼の記憶を残してほしいという計らいによるものだ。
すべての人に忘れられたキム・シンのことを唯一覚えていた死神は、居住まいを正す。900年前か9年前に言うべきだったとキム・シンの瞳を見つめ、「俺の妻と、俺の国を守ったお前を守れなくて悪かった。愛されてたのに――誰も愛せなかった俺を許してくれ」と涙ながらに告げる。そして真の意味で再会した2人は、トッケビの家へと戻るのだった。
キム・シンとチ・ウンタクはそれからも度々顔を合わせることになる。なにせチ・ウンタクが火を吹き消すたびにキム・シンが現れるのだ。当初は不審がっていたチ・ウンタクも、なんだかんだ話をしやすいキム・シンに不思議な縁を感じていた。しかしある日、チ・ウンタクのもとにある手紙が運ばれてくる。
記憶を失う前、キム・シンとカナダに向かった時に母へ向けて送ったチ・ウンタクの手紙。自分の字で行ったこともないカナダからの手紙が届いたことをきっかけに、チ・ウンタクはようやく9年前に何かがあったことに気付く。
後日、有休をとってカナダへ向かったチ・ウンタク。自分に届いた手紙がどこで投函されたものなのかを調べるためだったのだが、道を歩いている途中でキム・シンが力を使ってカナダへやってくる。
あまりにも切ないすれ違いの先で交わった道
チ・ウンタクからカナダの街に詳しいことを指摘されたキム・シンは、前に初恋の人と来たことがあると答える。自分が長い間遠くに行っていたら、今は忘れられてしまったと語るキム・シン。その相手は目の前にいる…。
そしてある時、チ・ウンタクはキム・シンに10年前に会ったことがあるかと問う。ナンパの定番文句でもあるため、キム・シンは自分に気があるのかと返してくる。忘れられてしまったという恋人のことを語るキム・シンに、不快そうな反応を見せていたチ・ウンタク。去ることも考えたが、思いとどまって夕食に誘うのだった。
レストランに来た時、キム・シンは「未来は正しかった」と心中でこぼす。過去にトッケビの力でチ・ウンタクの未来を見た時と、まったく同じ光景が広がっていたからだ。当時は自分がいなくてもチ・ウンタクは幸せそうだと思っていた場面だったが、まさかその相手がキム・シン自身であったとは。その対面の席に座るチ・ウンタクは、彼の言う恋人が自分であることに気づかず、なんだか燃える嫉妬心を持て余していた。2人は翌日も会う約束をしながら、楽しいひとときを過ごす。
その日の夜、噴水のそばで座っていたチ・ウンタク。手にカエデの葉を持っていると、ふと失われた記憶が復活していく。10年後に再会したキム・シンが自分の言葉を忘れていなかったこと、そして愛する気持ちと会いたい気持ちがあふれ出したチ・ウンタクは、気が付くと夜の街へ駆けだしていた。
街にあったろうそくの火を消し、泣きながら「会いたいわ、あなたに会いたい。どこなの?顔を見せて」と声をあげるチ・ウンタク。直後、キム・シンが姿を現す。運命にも抗って巡り合った2人は、ようやく本当の再会を祝してキスを交わすのだった。一緒にトッケビの家へ帰ると、記憶を取り戻したチ・ウンタクは死神とも再会する。
すべての記憶を取り戻したチ・ウンタクと、神に定められた罰をあがない終えたキム・シン。900年の長い因縁に終止符を打ったトッケビとその花嫁が描く恋物語は、ついにクライマックスへ向かう。
長く続いた切ない展開を吹きとばす名シーンの数々
長きにわたる因縁のすべてに終止符を打ち、切なく悲しい展開から明るい未来へ歩んだチ・ウンタクとキム・シン。宿敵の正体に戸惑い、真の悪を討ったあとも悲劇が待っていた。残酷な運命に苦しめられた2人を見ていると、胸を刺されるような痛みが湧いてくるばかりだ。
しかしそれまで立ちはだかっていた壁が高ければ高いほど、運命を乗り越えて「会いたい」と叫ぶチ・ウンタクをキム・シンが抱きしめた瞬間は大きな感動を味わえた。因縁の清算が果たされたあとに歩む未来は、一体どのような輝きで彩られるのだろうか。
「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」は、Huluにて全16話が配信中。
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