兼下(瀬戸康史)は今の仕事のことで愛する息子とギクシャクしてしまう

瀬戸康史“兼下”の過去が明らかに、指令管制員としての葛藤から息子と向き合う<119エマージェンシーコール>

2025.01.22 11:09
兼下(瀬戸康史)は今の仕事のことで愛する息子とギクシャクしてしまう

清野菜名が主演する月9ドラマ「119エマージェンシーコール」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)。1月20日放送の第2話は、雪(清野)の指導係だった兼下(瀬戸康史)が抱えていることが明らかになった。(以下、ネタバレを含みます)

消防局の指令管制員たちのリアルを描く

同ドラマは、消防局の通信指令センターを舞台に、一本の電話で命をつなぐ“最前線に立つ、指令管制員(ディスパッチャー)たちの現実(リアル)を描く完全オリジナルストーリー。

清野が演じるのは、銀行を辞めて指令管制員になったばかりの粕原雪。雪と同じ横浜市消防局・司令課3係のメンバーとして、雪の指導係を務めた兼下睦夫を瀬戸康史、雪より年齢は若いがキャリアは先輩の新島紗良を見上愛、救急救命士の資格を持つ与呉心之介を一ノ瀬颯、しゃべりが得意な箕輪健介を前原滉、係長・高千穂一葉を中村ゆり、主任・堂島真一を佐藤浩市が演じる。

兼下の悲しい過去

第1話で、事件や事故現場に命懸けで出向く消防隊員たちの働きを尊重する思いがありつつ、指令管制員としての葛藤がにじんでいるようにも思えた兼下。第2話は、その背景が明らかになった。

兼下は、かつて消防隊員だった。火事の現場に出動した際、自分を助けようとした後輩が爆発事故に巻き込まれて重傷を負い、消防隊にいられないなら意味がないと退職。責任を感じた兼下も、消防隊員を退いたのだ。

その話を知った雪が、当時、なぜ兼下が危険な中でわざわざ“写真”を取りに戻ったのかと聞いた。兼下は、大学生のときに起きた東日本大震災でボランティアをしていたときに、家族の写真も残らない状況のつらさを目の当たりにしたと打ち明けた。

現場を混乱させ、他人の人生を狂わせたという、自身の行動の代償は大きかった。それゆえに「それぞれがやるべきことを、やるべき範囲でする。そこからははみ出すべきではない」という考え。雪が通報のその後を知りたいと現場に出向いたり、通報を受けているときに要救助者への応急処置を優先するべきなのに救急隊を向かわせる事故現場の詳細を追い求めたりということが、指令管制員としての“範囲”を超えているとして意見が対立していたのだ。

仕事のことでギクシャクしていた息子と改めて向き合う兼下

「理想とか正義感とか、粕原が言う想像力とか、そんなものに振り回されてたら、周りも自分も疲弊するだけだ」。兼下の言葉に、「でも、この仕事をしていて正義感のない人なんているんですかね?人の命を救いたい。その思いで、みんな働いているんじゃないですか?どの部署にいようと」と返した雪。

そんな中、少し前に通報があった金属加工工場から新たに入った火事の通報を雪が受けた。前回、兼下に注意されたことを踏まえて対応する雪。一方、兼下は雪に強引に誘われて工場に行ったときのことを思い出し、水による消火で爆発を誘発させる物質がある可能性を消防隊員に指摘し、放水の中止を呼び掛けた。

指令管制員として“範囲”外の指摘になるが、雪の「人の命を救いたい。その思いで、働いている」という言葉が深く心に刺さっていたのだ。

消防隊員の確認によって、消防署に届け出のなかった物質があることが分かり、爆発を免れた。

「いつだって最初に最悪の事態を防げるのは指令管制員だけ」。堂島の言葉にハッとしたような表情をした兼下は、翌日、息子と向き合う決意をする。兼下の小学生の息子は、父が消防隊員であることを誇りに思っていて、司令課に移っていたことが分かるとがっかりし、ギクシャクしていたのだ。

ラスト、指令管制室を見学した兼下の息子は、通報者に冷静に対応している父の姿を見て、初めは固かった表情が変化していく。そして視線が合った2人が笑顔になる様子が胸を熱くした。兼下親子を通して描かれた、指令管制員の役割や責任が存分に伝わってきた。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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