吉岡里帆が音声ガイドのこだわりを告白「『ここにずっといたいな』と思えるような空気感を大事にしました」

2025.01.20 14:42

吉岡里帆が、1月20日に都内で行われた「開創1150年記念　特別展『旧嵯峨御所大覚寺ー百花繚乱御所ゆかりの絵画―』」の取材会に登場した。

大覚寺との不思議な縁を告白

同展は、2026年に開創1150年を迎える大覚寺の優れた寺宝の数々を展示するもので、障壁画123面や後宇多法皇をはじめとするゆかりの深い歴代天皇の書、平安時代後期の仏像の最高傑作の1つである明円作「五大明王像」5体など見どころ満載の展覧会。1月21日(火)から3月16日(日)まで東京国立博物館平成館で開催。吉岡は、PR大使と音声ガイドナビゲーターを務める。

艶やかな和装で登場した吉岡は「ふすま絵だったり、『牡丹図』『紅白梅図』だったりと、とても華やかなモチーフの展示が多いので、そんな中でも立てるように。“華やかさ”と“ちょっと謙虚さ”と、いろいろ混じっているものにしました」と着用した着物を選んだ理由を明かした。

また、大覚寺について「大覚寺は幼少期のころ育った場所からとても近い場所にありまして、父と一緒に大沢池という本当に美しい大きな池があるんですけど、大沢池の絵を描きに行った思い出があります」と打ち明け、「時代劇の撮影場所としても使わせていただいてるご縁もあって、私も時代劇で大学時代に撮影した経験もあります」と同寺との不思議な縁を告白。

“身震い”＆“グッときた”お気に入りの2作品を告白

ほか、同展について「さっき拝見したのですが、“刀剣”ファンの皆さまもお待ちかねかと思うのですが、(源氏ゆかりの刀剣の)『膝丸』と『髭切』が1つずつ分けてではなくて、並んで1つの箱で見せてある展示にすごく愛情を感じましたし、『兄弟がこうやって今、一緒に同じ空間にいるんだ』っていうところに、とてもエモーショナルを感じていただけるかなと思います」と語った。

さらに、自身のお気に入りについて「2つお気に入りがありまして、自身が書道をやっていたこともあって、後宇多天皇の真筆ですね。とても貴重な物で、すごく厳かな雰囲気なんですけど、ここでしか見られないという、私としてはとても身震いするような書物ですね。あと、正寝殿の野兎図のかわいらしさと繊細さにグッときてしまいまして、お気に入りの作品です」とにっこり。

そんな中、音声ガイドについて「展覧会自体が時代を感じていただけるような、とても雅な空間になっているので、『一緒に歩きながら、ゆったりと豪華な作品と空間を味わえるような音声ガイドにしたいな』という思いがありましたので、正しい情報をお伝えすると共に、ゆったりとした時が止まるような、『ここにずっといたいな』と思えるような空気感を大事にしました」とこだわりを。

最後に、「なかなかここまでたくさんの作品が集まった状態を見られることはない、とても貴重な展示かなと思います。(京都出身で)地元の1人としても、大覚寺さんに収められている作品、そして天皇家とのゆかりある歴史だったり、京都の方から見ても『いいな』と思えるような展覧会になっていると思います。皆さんが実際に足を運んで1つ1つ見ていただくと、当時の方々の繊細な技術とかにも感動されると思いますし、なぜ天皇家とゆかりがあるのかというような歴史的な背景もとても興味深く見ていただけると思います。ぜひ楽しんでいただきたいです」とアピールした。

◆取材・文＝原田健