かみさまキツネの“ベニ”が気にする大人のサンタ事情に「ベニさんサンタになる気満々」「ベニにとってまだコタローは子どもなんだね」の声【作者インタビュー】

2025.01.18 09:00

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、X(旧Twitter)にて掲載中の創作漫画『かみさまキツネとサラリーマン』の1エピソード、『くりすますは知ってるぞ』を紹介する。『うちのキャバリアは番犬にならない』(KADOKAWA刊)の作者として知られるヤシンさんが、12月13日にXに本作を投稿したところ、2.3万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ヤシンさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

クリスマスフェアの展示を見て、かみさまキツネのベニが気になったこと

クリスマスフェアの陳列を前に、「くりすますか…」とつぶやく赤いかみさまキツネのベニ。それを見て、ベニと一緒にいたコタローが「もうそんな時期かあ」と答えると、ベニは「くりすますは知ってるぞ」と続ける。

「子らが善行の数に応じて、さんたから贈り物をもらう行事だ」というベニに、「すごい。だいたい合ってる」とコタローも微笑んだ。しかし、外国の宗教の行事であることを気にしたコタローは「ベニ的にはいいのか？祝っても」と問う。

「いいんじゃないか。人の子が楽しいなら」と神様らしい返答をするベニ。しかし、続いてベニの口からは思わぬ質問をされることに。「ところでコタローはさんたに願うものはないか」と問われたコタローは、「えっ…いや…うーん…たぶん来ないよ大人だから…」と言いづらそうに答えるのだった。

かみさまキツネとのまったりした時間を描く漫画を読んだ人たちからは、「ベニさんサンタになる気満々」「ベニにとってまだコタローは子どもなんだね」「ベニは物知りで心が広い」「ひらがななのかわいいね」「かわいくて癒される」など、多くのコメントが寄せられている。

愛犬を参考にして、愛らしいかみさまキツネのベニ

――本作ではベニ様のかわいい見た目とキャラクター像にとても惹かれました。発想のきっかけなどがあればお教えください。

愛犬を参考にしているところがあります。人間より歳を重ねるのが早いからこそ落ち着いているところがあるかと思いきや、時々無邪気な動きをすることもあったり…。愛犬たちを見て、ベニの「見た目や動きはかわいらしいけど、中身は子供に構ってあげたいおじいちゃん」というギャップあるキャラクター像を考えるヒントにしていました。

――ベニ様がサンタに願うものについてお教えください。

ベニは自分が大人である自覚があるので、サンタにお願いごとはしなさそうです。もし今欲しいものが何？と訊ねられたとしたら、暇つぶし用のパズルとかを欲しがるんじゃないかなと思います。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

「無茶言うな　我がそんなことしたら国の経済が揺らぐ」です。コメディ調にはなっているのですが、「すごいパワーを持っていながら、自分の欲のために使ってはいけない」というベニの真面目さも表現した場面です。かみさまキツネを描く上でのテーマにもなっている内容なので特に気にいっています。

――本作ではクリスマスがテーマになっていますが、ヤシンさんの中で最も印象的だったクリスマスのエピソードについてお教えください。

4～5歳くらいの頃、サンタは子供の心が読めると思っていたので、欲しいものを家族に言わずにいたら、欲しかったものと違うおもちゃが枕元に置かれていて少しショックだった思い出があります。その幼少期のエピソードも、今回のお話を制作するうえでヒントにしました。

――コタローは大人だからサンタは来ないと話していますが、もしコタローにもサンタが訪れるとしたら何を願うのでしょうか？

ゆっくりじっくり考えた上で、ベニたちのためになるものを頼むんじゃないかと思います。みんなで使える大きめのお鍋とか…。

――今後の展望や目標をお教えください。

ただ可愛いだけで終わらないキャラを描き続けたいです。姿かたちはかわいいいけれど、動きが面白かったり、人間とは考えが違ったり…。そして考えや出自が異なるキャラどうしの関わりを、読んでくださる皆さんが共感し、楽しんでいただける形で発信し続けていければと思っています。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

いつも作品をご覧いただきありがとうございます！これからも楽しんでいただけるよう頑張ります！