

大人になってから発達障害だと診断された原作者が描く“実話体験談” に「貴重な漫画だよ」「ほんと、他人事じゃない…」の声【作者インタビュー】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、モンズースーさんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「家族から放置されて発達障害に気づかないまま大人になりました」だ。1月6日時点で7600以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今作は、原作者のネコゼさんが体験した実話であり、『魔法のiらんど大賞2021 実話・エッセイ部門特別賞』を受賞した作品だ。
今回は原作者のネコゼさんと、作画のモンズースーさんに制作の背景を伺った。
大人になってからまさかの診断をされる…!?
原作者のネコゼさんは高校3年生の時、強迫性障害と診断された。その15年後、メンタルクリニックでネコゼさんはまさかの発達障害(ADHD)と診断される。医師曰く、ネコゼさんの場合はご両親からネグレクトを重い障害のある上のお兄さんからは精神的虐待を受けてきたので、ADHDに気付かれないまま育った可能性があるという。今まで治療を続けてきた強迫性障害はADHDの二次障害である可能性もあるというのだ。
ネコゼさんは、整理整頓や時間の管理が苦手。頻繁に物を失くしてしまう、注意を持続させることが困難、いつも身体のどこかを動かしてしまう、衝動的な言動をして後から自己嫌悪に陥るなどADHDの一例に当てはまることが多々あった。
今作は、そんなネコゼさんが大人になってから発達障害だと診断をされ、体験したことや葛藤したことがリアルに描かれているノンフィクション漫画である。
実際に漫画を読んだ人達からは「自分に重なるところがあるな」「自分の事みたいに思った」「貴重な漫画だよ」「分かります…」「ほんと、他人事じゃない…」と、いった声があがっている。
今回は、原作者のネコゼさんと作画のモンズースーさんに『家族から放置されて発達障害に気づかないまま大人になりました』の制作について話を伺った。
原作者のネコゼさん・作画のモンズースーさんの創作背景とこだわり
――「家族から放置されて発達障害に気づかないまま大人になりました」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
ネコゼさん:大人になってからADHDの混合型と診断され、アスペルガー症候群のグレーゾーンだと判明しました。
さらに、幼少期から患っている強迫性障害が発達障害の二次障害である可能性や、ネグレクト・兄弟姉妹間の精神的虐待を受けて育ったと知ってから、見過ごされてきた過去を振り返ることが多くなりました。
そして「同じような悩みを抱えている人がいるかもしれない」と思い、たくさんの苦悩や葛藤がありましたが、執筆を始めてコンテストに応募したことが大きなきっかけとなりました。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはありますか?
モンズースーさん:こだわった…というほどでもないのですが。
「強迫性障害」については知らないことが多かったので、間違った表現にならないように、ネコゼさんの原作の他に強迫性障害について書かれた本や他の方の体験談などを読んでから描きました。
ご家族に対する葛藤や気持ちの変化は、きょうだい児として生まれ、兄から虐待、親からネグレクトを受け、極度強迫性障害と発達障害を抱えて生きてきたネコゼさんだからこそ書けたお話だと思うので見て頂きたいです。
――本作を通してネコゼさんが読者に伝えたかったメッセージなどがあればお聞かせください。
ネコゼさん:「生きづらさ」を抱えている人たちの中には、私と似たような経験をした人もいらっしゃると思います。
過去に起こった出来事は変えられませんし、辛かった記憶は簡単には癒えないでしょう。
しかし、視野を広げることでもしかしたら「今まで見落としていた」ことに気がつくかもしれません。
それは大事な人たちの存在や、夢中になれる趣味など様々でしょう。
これらに着目し、自分を大事にしようと思うきっかけとなれば嬉しいです。
――普段作品を描く際に、意識していること大切にしていることがあればお教えください。
モンズースーさん:コミックエッセイは実際あったお話で完全な正解などはないと思うので、登場人物が加害者や被害者に見えないように、漫画的な演出をしすぎず、そのときにあったこと、思ったことをシンプルに描くようにしています。
――今後の展望や目標をお教えください。
ネコゼさん:本編で書ききれなかった「きょうだい児ならではのエピソード」を掘り下げてみたいこと、長年「夫からモラハラ・障害者虐待受け続け、現在別居している」こと「モラハラから夫がどのように更生して、変わっていくか」……などについて、執筆できればいいなと思っています。
そして、似たようなことで悩んでいる人へ、ほんの少しでもプラスになれる作品を届けられるような執筆活動をしていきたいです。
モンズースーさん:これからも、発達障害などの少数派の人たちのお話を伝える漫画などを描ければと思っています。
――最後に作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
ネコゼさん:作品を通して、ほんの少し前向きになれるお手伝いができたら嬉しいです。
自らの過去を思い出すことは苦痛でしたが、辛かった中にも「嬉しかった・楽しかった記憶」があることも確かな事実だと気がつきました。
歩んできた道を全て否定するのではなく〝頑張ってきた〟と少しでも思ってもらえれば幸いです。
モンズースーさん:読んで頂きありがとうございます。
私の描くお話は一般的な考えや行動と違うものもあるので不快に思われる場面もあるかもしれませんが、こんな人もいるのだと知ってもらったり、同じ境遇の方に共感してもらえたら嬉しいです。
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