ペストが蔓延した中世ヨーロッパは想像よりも暗い時代じゃない…あとがきで解説した“パン事情”に「重労働で驚いた」「パンが食べたくなった」の声【作者インタビュー】
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回注目するのは、漫画家のhoihoiさんが描いた『中世ヨーロッパのパン』だ。
同作はカドコミなどで連載している、中世ヨーロッパを舞台にした物語『ペストが明けたら遊びましょう! ~中世ヨーロッパ世界と現代文明スローライフ~』の“あとがき”にあたる部分。中世ヨーロッパにおけるパンについて解説しており、hoihoiさんのX(旧Twitter)に投稿されると3350件もの「いいね」が寄せられている。
そこで作者であるhoihoiさんに、『ペストが明けたら遊びましょう!』を描いたきっかけや『中世ヨーロッパのパン』について話を伺った。
現代と違い過ぎる“中世のパン事情”
『ペストが明けたら遊びましょう!』の第3話ではパン屋の「レイチェル・ベッカー」がパン作りに励み、のちに現代科学無双系異世界転移者である「エマ・ミュラー(本名:小納谷愛舞)」と、どちらがおいしいパンが作れるか勝負することに――。
パンがテーマとなったことで、第3話のあとがきには中世ヨーロッパにおけるパンについてレイチェルの仕事を通して解説。例えば「中世は強力粉はなく粉をふるいにかけて精製する」「中世の男女ともに1人あたり1日に400グラムから1キロのパンを食べる」「お仕事の報酬はパンで支払われる」など、現代との違いがレイチェルのイラストともに描かれている。
丁寧に解説されたあとがきに対し、読者からは「詳しくなった分、無性にパンが食べたくなった」「想像以上に重労働で驚いた」といった様々な反響が上がっていた。
ペストが蔓延した暗黒時代の中世ヨーロッパに対する認識が覆った?
――そもそもの質問で恐縮ですが、『ペストが明けたら遊びましょう! ~中世ヨーロッパ世界と現代文明スローライフ~』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
もともとはファンタジーが描けるようにならなければと、中世ヨーロッパを勉強し始めたことがきっかけでした。しかし、現実とファンタジーの類似点と相似点が非常に興味深く、次第にファンタジーにとどまらず、確かにあったこの世界を正確に具現化したいという欲求がどんどん強くなりました。
物質生活の具現化を目的として文献を漁る中で最終的に気づいたのが、彼らが我々と何ら変わらぬ人間で、様々な知恵や温かい心を持って文化的で人間らしい社会を構築していることでした。この時、私の中で大きな変化を感じたのが暗黒時代と思われていた中世ヨーロッパが覆ったということでした。
幸いというか残念なことにというか、漫画作品において彼らの庶民生活に焦点を当てた作品が見当たりませんでしたので、私が作品にすることで彼らの世界が決して暗黒の世界ではなく、私達と変わらない確かな人間の世界であったことをを伝えたいと思い、この作品を執筆させていただきました。
――Xに投稿された『中世ヨーロッパのパン』を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
こだわった点はありません。こだわると情報量がとんでもないことになってしまうので、むしろどれだけこだわりを捨てられるか頑張りました。
注目していただきたい点は、私の作品を通してご自身の生活にも注目してほしいです。今日の我々にパンの選択肢が増えたことに注目しても興味深いですし、当時の人々が食べたパンをあらためて食べて、やっぱり美味しいと再確認しても楽しいと思います。
中世のメルヘンな世界が興味深いように、慣れ切った私達の世界もあらためて目を凝らして視ると楽しいこと、興味深いこと、幸せなことに満ちていると感じます。もしそれが難しいようでしたら、ぜひマンガ本編も読んでみてください。中世の人の視点から見た現代が感じ取れます。
――参考文献を拝見する限り、中世ヨーロッパのパンについて深くお調べになったように窺えますが、情報を得て描くまでの過程は大変だったのでしょうか?
大変です!間違いが起こらないように情報元の文献はきちんと調べ直さなければいけません。メモをするとメモが大量になりすぎて、結局メモが見つからなかったり、索引のない書籍もありますので、記憶を頼りに読み漁り、気づくと日が暮れていることがザラにあります。
――今後の展望や目標をお教えください。
まずはもちろん打ち切られないことですね。私は万年打ち切りの作家なので、非常に自信がありません…。うまく連載を続けて中世の世界に生きた人々を描き切れれば…!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
1月22日に『ペストが明けたら遊びましょう!』の単行本1巻が発売されます!ぜひ手にとって読んでください。そして、もしよろしければ広めてください。歴史に興味がある人、歴史の先生などコミュニケーションのきっかけにもなるかもしれません。
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