イ・ドンウク“死神”が友情のために伝えた“剣を抜いた未来”で波乱が

キム・ゴウン“ウンタク"「結局ここも私の家じゃなかった」 イ・ドンウク“死神”が友情のために伝えた“剣を抜いた未来”<トッケビ>

2025.01.09 12:00
イ・ドンウク“死神”が友情のために伝えた“剣を抜いた未来”で波乱が

コン・ユが主演を務める韓流ドラマ「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」(Huluにて配信中)。2016年に全16話が放送された同作は、不滅の命を生きる“トッケビ”とその命を終わらせる力を持つ唯一の存在である“トッケビの花嫁”が織りなすファンタジー・ラブロマンス作品だ。「トッケビの花嫁」として“剣が見えること”が明らかになったが、刺さった剣を抜くことの意味を知ったチ・ウンタク(キム・ゴウン)。キム・シン(コン・ユ)の願いと、切ない心の揺れを表現した7話から9話を振り返る(以下、ネタバレがあります)。

家族の温もりを感じ、涙を流すチ・ウンタク

キム・シンの胸に突き刺さっている剣は見えるが、それを引き抜くことができなかったチ・ウンタク。言い合いになる2人だったが、チ・ウンタクは突如として「呪われた王子」の話と同じだと語りながら強引にキム・シンに口づけをする。驚くキム・シンだったが、自身もファーストキスだったことを訴えるチ・ウンタク。しかしそんな“儀式”を経てもう一度チャレンジしても、チ・ウンタクが剣に触れることはかなわなかった。

この世を去るつもりで死神(イ・ドンウク)やユ・ドクファたちにプレゼントを贈っていたキム・シン。ちょっと後悔しながらユ・シヌに死ぬことができなかったことを告げると、“生きることを選んでも良いのではないか”と提案を受ける。

ある日、結婚式場のバイトも掛け持ちを始めたチ・ウンタクは迎えに来てくれたキム・シンと夜道を歩いていた。そのなかで、自身をトッケビの花嫁であると思いたかったのは“自分にも家族ができたと思いたかったから”だとこぼすチ・ウンタク。改めて剣を抜けなかったことについて謝るチ・ウンタクを、不意にキム・シンがチ・ウンタクを抱き締める。しかしその瞬間、キム・シンの胸に突き刺さった剣が突如として痛み出した。

彼を心配するチ・ウンタクが手を伸ばすと、そこでキム・シンに胸に突き立った剣が触れられるようになっている。チ・ウンタクが力をこめると剣が動き出し、抜けかける…という間際。キム・シンは反射的にチ・ウンタクを突き飛ばしてしまう。

チ・ウンタクへと迫る死の気配に気付くキム・シン

気を失ったチ・ウンタクを彼女の部屋で休ませながら、その顔を眺めるキム・シン。ほどなくして目を覚ましたチ・ウンタクはむしろキム・シンのことを心配して、剣が動いたときに思ったよりも痛かったのだろうと気づかう。

チ・ウンタクの試験の日、バスを待つチ・ウンタクの前にキム・シンが現れ、チ・ウンタクに赤いマフラーを巻いてチ・ウンタクを送り出す。バスに乗った所を見送ろうとしたキム・シンだったが、背後から女性が泥棒に襲われる声が聞こえる。直後、その先の未来で、自転車に乗る泥棒が逃げた先で事故を起こし、それが連鎖してバスが横転事故を起こす事件があることを知ったキム・シンだったが、その未来のバスの中にはチ・ウンタクの姿がない。確かにバスに乗ったはずのチ・ウンタクの姿がないことを疑問に思ったキム・シンは、泥棒の男を先んじて押さえるのだった。

一方、チ・ウンタクを乗せたバスが事故を起こすことをわかっている死神とその同僚たちは予定通りに待機していた。車内にいたチ・ウンタクに手を振られた死神が思わず手を振り返す…といったユーモラスな場面もありつつ、ここでトラブルが。違和感を覚えた死神が名簿を確認させると、名簿よりも人数が多いことに気づく。同僚たちは慌て始めるが、死神は「事故は起きない。無駄足だ」とつぶやいてその場をあとに。

キム・シンは死神を呼び出し、なぜ自分にチ・ウンタクの危機を伝えなかったのかと問い質すも、死神は逆になぜ関与したとキム・シンに問い返す。定めならば仕方がないと語る死神だったが、キム・シンは「全人類の生死に関与してもいいんだぞ」と強気の姿勢を崩さない。チ・ウンタクが巻き込まれたのは何かの間違いであり、“処理漏れ”が生じたことにも原因があると死神に告げられるのだった。

キム・シンは、自分の“生”でもあり“死”でもあるチ・ウンタクへの恋心を抱いていることを自覚し始めていた。そんな彼のもとに、ある女性が訪れる。トッケビのような不思議な力を使う女性は、改めて剣を抜くようキム・シンに指示をする。「無に帰さないとあの子が死ぬわ」と語る女性はチ・ウンタクが剣を抜く運命にあり、その役割を果たさないと死の危険が迫ってくると告げる。それを聞いたキム・シンは、涙を流しながら改めてある決意をする。

トッケビの剣を抜く意味

その頃、チ・ウンタクはトッケビの身体に突き刺さった剣を抜くと、トッケビが死に至ることを死神から聞いていた。その真実を知ったチ・ウンタクは、涙ながらに荷物をまとめて「結局ここも私の家じゃなかった。今世に――私の家はないのね」とつぶやく。キム・シンの家を飛び出すと、はじめて剣を抜こうとしていたときのキム・シンの言葉が、別れのあいさつだったことに気付くチ・ウンタク。突然降りだした雨に濡れながら、夜道に消えていった。

いなくなったチ・ウンタクを必死に探すキム・シン。思い出の場所や幽霊を問い質しても見つけられず、死神にチ・ウンタクのバイト先を問う。すると死神はチ・ウンタクへトッケビの剣を抜く意味を話したと告げ、さらに「俺もお前に死んでほしくない」と意外な言葉が。憎まれ口ばかりだった2人の間にも、友情が芽生えていたようだ。

やがて、あるスキー場でチ・ウンタクを見つけたキム・シン。チ・ウンタクは近くへとやってくるキム・シンに「なんて人なの」とこぼしていたが、手を取られて剣を抜くように胸元に触れさせられると涙を流しながら「離して」と拒む。そんなチ・ウンタクを見たキム・シンは、死を恐れていること、そしてチ・ウンタクに必要とされたいこと、チ・ウンタクを愛する口実が欲しい、それにかこつけて生き続けたいと真意を伝えるのだった。

それでも帰らないと告げたチ・ウンタク。キム・シンは彼女の意思を尊重して1人自宅に戻るのが、そこで死神から不可思議な話を聞かされる。チ・ウンタクの行方を探すために出した死神の名簿漏れ申請が通り、チ・ウンタクの名簿が死神に届いたというのだ。明らかに不自然なスピードで、死神は誰かがチ・ウンタクを死に追いやろうとしているようだと考える。

その頃、スキー場のバイトを続けていたチ・ウンタクがスキー用品をかけた棚の転倒に巻き込まれてしまう。「あの子は1時間後に凍死する」と明かす死神とともに、キム・シンはすぐに動き出す。

トッケビの力によって救われ、退院したチ・ウンタクはスキー場にいた。マッチを使って呼び出したキム・シンに。チ・ウンタクは告白することがあると言う。剣が見えなくなったから抜いてあげられないと笑うチ・ウンタクの頭を、愛おしそうになでるキム・シン。2人はキム・シンの家に帰るのだった。

心温まるストーリーに、不穏な影

ついにキム・シンの望みとその結末がチ・ウンタクの耳に入る。ツンデレな死神の静かな友情が起こしたいざこざだが、そのおかがでキム・シンとチ・ウンタクの距離は大きく縮まった。

一方で、不穏な伏線があちこちに散らばっているのも怖い。いったいなぜトッケビか花嫁のどちらかが死ぬという定めなのか。トッケビの剣を抜かないでいると、どんな災いが起きるのか…。

死神やキム・シンの妹についての謎も深まっている。丁寧に描かれるラブストーリーと謎のバランスが憎い「トッケビ~ 君がくれた愛しい日々~」は、Huluにて全16話が配信中だ。

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