【BL漫画】助けた“宇宙人”に恋されてしまった夜学生…元ホストと男子高生のピュアな恋物語に「エモい」「泣いちゃった」の声【作者インタビュー】
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、12月2日にコミックスが発売されたばかりの、サノアサヒさんが描く『星の降る教室』(新書館)をピックアップ。
サノアサヒさんが2024年12月7日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、8,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、サノアサヒさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
“宇宙人”だという高校生を助けた夜学生
中卒で元ホストの27歳・降田 志津香(ふるた しづか)は、夜間の高校に通う高校生。昔から人の機嫌を取るための嘘が得意だった志津香は、高校進学を弟に譲り、弟を大学に行かせるためホストとして働いていた。しかし、30歳を前に変わりたいと思い、夜間の高校へ行くことに。
ある日、学校帰りに線路に寝転がる一人の男子高校生に出会う。急いで線路から運び出し、何をしていたのか問い詰めた志津香に、その高校生は「俺は宇宙人なんです。だからこの星では生きられない」と言う。放っておけない、と言う志津香に、彼は留年してしまったことを告白する。元ホストであった志津香は流れるようなしぐさで、話を聞かせてくれないかと言う。すると彼は志津香に抱き着き、少しずつ話し出す。自分と重なる部分があることに気づいた志津香は、優しく彼を抱きしめ慰めるのだった。
駅のホームまで送ると、高校生が突然志津香の名前を呼ぶ。名を知っていた理由が落ちていた英語のテストであり、さらに志津香が通う高校の昼間部生であることも分かる。電車に乗る直前、彼は志津香に「好きになってもいいですか?」と聞くが、電車のアナウンスで良く聞こえなかった志津香は、とりあえず「おう」と答えた。
後日、志津香の通う教室に、昼間部からの転校生がやってくる。それはあの夜志津香が助けた高校生・冴島 柊星(さえじま しゅうせい)であった…。
作品を読んだ読者からは、「ちょっと泣いちゃったし、私も頑張ろうってなった」「切なくてあたたかいアオハルのやり直し」など、反響の声が多く寄せられている。
作者・サノアサヒさん「人はy軸ではなくx軸で違っている、そう信じることのできる強い人を描こうと心がけました」
――『星の降る教室』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
学生を描くなら不登校か夜間と決めていました。長いものには巻かれないぜ!というよりも、「巻かれたいのに巻いてもらえないのですが…泣」みたいな人が好きなのです。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
人をy軸で比べないことです。例えば、柊星(攻め)は裕福な家庭で育った秀才ですが、彼には彼の苦しみがあります。志津香(受け)は家庭が貧しく学歴もありませんが、柊星の苦しみを「金持ちのくせに」とか「頭いいくせに」とかで軽視しません。人はy軸ではなくx軸で違っている、そう信じることのできる強い人を描こうと心がけました。
――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
「何かを選ぶということは、何かを手放すことだと」です。志津香の、20代ならではの言葉だと思います。10代は追い求めることに必死だと思います。機会があれば飛びついて、なんでもいいから手にしたい。で、20代で自分のキャパシティに気づいていくつか手放す。その時に手放したものは、いつかまた拾えたりする。全部じゃなくても片鱗とか。だから「捨てる」じゃなくて「手放す」で……気に入っています。
――「キャラ設定が素晴らしい」「脇役までも印象に残る」など、登場人物に魅力を感じている読者が多くいらっしゃいます。サノアサヒさんは普段漫画を描かれる際、どういったところからキャラクターやストーリ―の着想を得られることが多いですか?
周囲にいても不快にならない人間を描いています。心が狭いので、なんでも持っている人間は描けません。
――サノアサヒさんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。
自分が納得できるものを描き続けたいなと思います。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
読んでくださる皆さま、どうもありがとうございます。これからも頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします。
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