TBS日曜劇場『下剋上球児』で日沖誠役を演じる菅生新樹(C)ワタナベミカ

TBS日曜劇場『下剋上球児』野球部キャプテン・日沖誠役にオーディションで抜擢された新進俳優・菅生新樹「鈴木亮平さんに、これからの自分を認めてもらいたい」

2023.10.16 18:10
提供:Deview

 鈴木亮平主演のTBS日曜劇場『下剋上球児』(10月15日スタート)。ごく普通の教師が廃部寸前の弱小高校野球部に関わり変わっていく姿を通じ、さまざまな愛を描く“ドリームヒューマンエンターテインメント”において、野球部の主将・日沖誠役を演じるのが24歳の新進俳優・菅生新樹だ。オーディションを通じて注目作への出演を掴んだ菅生に、オーディション及び撮影のエピソード、演技への想いを聞いた。

――『下剋上球児』のオーディションは野球の実技審査があるなど、特殊なものだったそうですが、その感想と、ご自身が心がけたことについて教えてください。

「野球部員役はちゃんと野球ができることを重視していると聞いて、正直一瞬躊躇しましたが、マネージャーにすごい監督とプロデューサーが作る作品、日曜劇場の枠と教えてもらったら、確実にここに入りたいと思って、実技オーディションまでにある程度できるように必死に練習して臨みました。実技オーディションは、上手いプレーをしたらみんなで盛り上がり、ミスもいっぱいしていたけど、もう芝居とか関係なく、ただただ楽しくて、オーディションを忘れるぐらいの空間でした。始まる前の緊張と終わった後の安堵感で結構疲れた感覚もあり、不思議な印象でした」

――オーディションでは同世代の俳優たちや、ほとんど演技未経験の若手と一緒に汗を流したようですが、そこから刺激を受けましたか?

「自分はこれまで先輩俳優さんと共演させていただくことが多くて、こんなに同年代の役者がいたんだと、改めて目の前にしてびっくりしました。そこで演技を超えて、本当のチームみたいな形で野球をやりながら、素を出しながらというオーディションだったので、すごく新鮮でした。もちろん選ばれるのは十数人なので、寂しい思いもありますけど、決まったメンバーにはオーディション中に仲が良かったメンバーもたくさんいたので、嬉しい気持ちでした」

――「学園モノに挑戦したい」と以前語られていましたが、今回、同世代の俳優も多数出演する作品にキャスティングされていかがですか?

「すごく嬉しかったです。役柄的に日沖はキャプテンなので、みんなのことを上手くまとめたいなと思っていましたが、それぞれ本当に個性あるメンバーで全員違うし、いい意味で僕も含めみんなヘンだから、すごく楽しくて飽きないし。いい意味でぶつかり合うけどまとまっている最高のメンバーだなと思います」

――今回演じる日沖誠という役柄をどのように捉えていますか。ご自身との共通点はありますか?

「日沖は明るくて、とにかく野球が好きで、ハートフルで愛がすごく溢れている人だなと思っています。本当に野球部のみんなのことが好きだし、みんなと一緒に野球したいという気持ちで行動するし。僕も私生活では基本的にあまり一人が好きじゃなくて、みんなを集めて遊ぶタイプだし、率先して引っ張って行くほうなので、そういう意味では似ているのかなと思います。野球が特別上手いわけでも、威厳があるわけでもないんですけど、人柄でみんながついていきたくなる人物だと思うので、そういう部分で近づこうと思って、私生活から変えていきました。もっと年下の子の間にも入って行って、どんどん遊んでいきたいなと。だから多分、現場では僕が一番喋っている自負はあります(笑)」

――そんな賑やかそうな撮影現場はどんな雰囲気ですか?

「すごく賑やかで、高校生時代を思い出します。部活をやっていたときって、みんなそれぞれしたいことも、考えていることも違うけど会話が盛り上がっている。その時の感じでみんな高校生みたいになっちゃって(笑)。そんな僕たちの成長を、スタッフさんや監督が見守ってくれている感じがしてすごく心地よいし、みんなライバルでもあるから刺激ももちろん受けつつで。すごく良い雰囲気で楽しくやらせてもらっています」

――撮影スタッフもそういう雰囲気を撮りたいと思っているんですかね。

「監督が“自然”にこだわってくれているので、演じ方や演出について全てを言わず、ちゃんと僕たちに考えさせてくれる時間をくださるんです。“こうやって”と指示するより、“今どういう気持ちなの?”とか、確実に成長に繋がる演出をしていただいています」

――チームの他の俳優ともいろいろ話し合ったり、試したりしながら進めている感じですか?

「そこからもたくさん刺激を受けています。みんながそれぞれ自分の役だけでなく周りとの関係性も考えているので、自分が考えていなかった新しいアイデアが出て来たり。みんなすごく熱いです!」

■まだまだ若手の域なので、自由にもっとチャレンジしていかないと

――俳優デビューから約1年経ちましたが、芝居の面白さや、自身の成長について感じていることを教えてください。

「芝居ってすごく難しいし、このままずっと続けても“出来た!”なんて多分思えないんですけど、それが僕の性格上すごくくすぐられるというか。身内や視聴者の方々からちょっとは評価をいただいたりすると、いい作品を届けられたのかなぁと思いつつ、もちろん失敗もたくさんある。“掘って、掘って”という作業をずっと続けるのが好きなので、すごく悩むし、もがくし、落ち込むんですけど、改めてやっぱり芝居って素敵だなぁ、面白いよなぁ、飽きないなぁって思うんです」

――正解が無いけれど、追い求める過程が好きなんでしょうか。

「いい意味でまだまだ若手の域なので、自由にもっとチャレンジしていかないとなと思っています。成長した部分で言うと、ちょっとずつリラックス出来るようになってきました。まだまだドキドキするんですけど、自分に集中しながらちょっとずつ周りも見られるようになってきたので、ちょっとは成長できているのかなと思います」

――『下剋上球児』というドラマのタイトルにちなんで、“自分が今、下剋上したい相手”っていますか?

「今現場でご一緒して、改めて鈴木亮平さんをすごく尊敬しています。だからこそ勝ち負けということとは違うのですが、亮平さんに、この作品の自分、これからの自分をずっと見続けてほしいし、認めてほしいなって思います。自分の成長を見て、“すげーな!”って思ってもらいたいです!」

――これからデビューの夢をつかもうと思っている人たちに向けて、ご自身の経験を踏まえてエールをいただけますか?

「この職業に夢を持って頑張ろうとしているからこそ、自信が無くなることってたくさんあるんですけど、家族や周りの人がいて自分がいることに感謝とプライドを持って、自信を持ってほしい。落ち込んだり、心が折れそうになっても、自分ならできるって信じてほしい。傲慢になったり天狗になっちゃダメだけど、根拠の無い自信を持ちながら進んでいくことも大事なのかなって思います」

撮影/ワタナベミカ

菅生新樹(すごう・あらき)●1999年8月26日生まれ、大阪府出身。2022年、芸能活動を本格的にスタート、LINE NEWS VISONの縦型ドラマ『トップギフト』でドラマ初挑戦、『初恋の悪魔』(NTV)で注目をされ、2023年『凋落ゲーム』(CX)でテレビドラマ初主演を果たした。2023年はドラマ『なれの果ての僕ら』(TX)、『褒めるひと褒められるひと』(NHK)、主演映画『イカロス 片羽の街 豚知気人生』などに出演。10月15日、TBS日曜劇場『下剋上球児』がスタート。トランスワールドジャパン所属

■TBS日曜劇場『下剋上球児』あらすじ

2016年、3月。三重県立越山高校では、生徒や保護者からの人望も厚い社会科教師・南雲脩司(鈴木亮平)が、次年度から野球部の顧問兼監督に打診されていた。しかし、肝心の野球部は1名の部員を除いてやる気のない幽霊部員ばかり。さらに南雲は妻・美香(井川遥)と二人の子どもとの家庭での時間を大事にしたいと思っており、顧問への就任を頑なに拒んでいた。そんな中、家庭科担当の教師・山住香南子(黒木華)が越山高校へ赴任してくる。南雲と一緒に野球部を強くしたいとやる気満々の山住は、スポーツで実力がある中学生たちを受験前から勧誘。地元の有力者・犬塚樹生(小日向文世)の孫で名門クラブチームのエースだった翔(中沢元紀)も強豪校への受験に失敗して越山に入学してくることに!

なし崩し的に野球部の手伝いをしていくうちに、穏やかだった南雲の生活が大きく変わっていく…。

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