ラフ×ラフが2ndワンマンライブ開催、コント企画やテストソングの披露で笑いあり涙ありのステージに!
9人組アイドルグループの「ラフ×ラフ」が8月11日、東京・品川インターシティホールにて2ndワンマンライブを開催。夜公演ではコントや大喜利を交えたラフ×ラフらしいステージを展開し、満員の会場を盛り上げた。
ラフ×ラフは佐久間宣行氏総合プロデュースのもと2023年3月に1st配信シングルの「100億点」でデビュー。4月16日に1stワンマンライブを開催しており、今回は約4カ月ぶりの2ndワンマンライブとなった。
この日は昼公演がファンミーティング的な内容の「9revenge リリースライブ〜9人をもっと知ろう〜」、そして夜公演は「ラフ×ラフ サマーリベンジ2023〜真夏の大逆転祭り〜」として開催。本稿では夜公演の様子をレポートする。
■大喜利ではTIFからの流れでストーリー仕立ての回答!
公演の幕開けとなったのは、グループ&メンバーの自己紹介ソングとなっている「9revenge」。歌詞にはメンバーがライブ前の円陣で使用している掛け声や、それぞれの自己紹介が組み込まれている。
続けて披露したのは新曲の「ラズベリーサイダー」。曲中には手でラズベリーの形を表現するキャッチーな振付もあり、新曲ながらさっそく観客の心を掴んでいた。ラップ調で歌詞を歌いあげるパートもあり、新鮮さも感じられる。
MCではリーダーの齋藤有紗が「新曲のラズベリーサイダー、(客席から)可愛いって声も聞こえてきたんですけど、みなさんどうでしたか?」とファンに問いかけると、会場中から「可愛い!」と元気な声が返ってくる。反応は上々だ。
3曲目は、ラフ×ラフ初となる夏曲の「サバ☆サマ!」。こちらも新曲で、8月4日~6日に東京・お台場にて開催された世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)」のステージでお披露目されたばかりだ。夏らしいカラフルなチア風の衣装との相性も抜群で、会場の熱気も高まっていく。
「サバ☆サマ!」の勢いのまま、4曲目はラフラフらしさが詰まった「考える時間をください」をフルサイズで披露。この曲の見どころはなんといっても、曲中に即興で行われる大喜利だ。 ステージ上のスクリーンに大喜利のお題が映し出され、ランダムで指名されたメンバーが回答するというもので、“大喜利も出来るバラエティーアイドル”をモットーに普段から経験を積んでいる彼女たちならではの一曲となっている。
最初のお題は「みんなが反対した3rdライブのタイトルは?」で、トップバッターに指名されたのはリーダーの齋藤有紗だ。わずかなシンキングタイムで彼女が出した答えは、「バカリズムさんと大喜利対決で勝てなかったら即解散ライブ」。これが会場の笑いを誘い、順調な滑り出しとなった。
続いて「嘘でもいいのでお客さんを盛り上げてください」というお題が表示され、回答者に指名された日比野芽奈は「今日ここにいる人、絶対今日中に結婚できるよ!」とファンに呼び掛ける。実はこのお題、先日のTIFにも登場したもので、その際に日比野は「ここにいる人、今日中に彼女できるよ!」と回答していた。TIFでの大喜利を踏まえてストーリー仕立てで回答する日比野のセンスが光っていた。
最後のお題は「ファンに大口叩いてください」というもの。回答者に指名された藤崎未来は「1年以内に地上波冠番組できます!」と高らかに宣言し、ファンからは歓声があがる。メンバーからは「頑張ろうね!!」という声が飛び交い、大喜利の回答ながら彼女たちの見据える目標の高さとその本気度が伺えた。
続くMCは大喜利の反省会に。齋藤の回答を振り返って藤崎は「バカリズムさんは未来でも知ってる。ヤバい人でしょ?」と素直にコメントし、このひと言で会場は大爆笑の渦に。大喜利以外でも笑いを巻き起こすポテンシャルの高さを見せつけた。
■メンバー作のコントで会場を笑いの渦に!
MCの後は、黒のスタイリッシュな衣装にチェンジしたメンバーがステージに再登場。デビューシングルの「100億点」を歌いあげる。この「100億点」は、総合プロデューサーの佐久間氏がMV内で「ラフ×ラフをプロデュースしていくにあたっては僕の存在感はなるべく消したい」と語りつつも、メンバー以上に強い存在感を示したことでも話題を呼んだ楽曲だ。
いわばプロデューサーから試されているとも言える楽曲ながら、デビューから半年近くが経ったこの日のステージでは、練習や経験を積んで大きくレベルアップしたパフォーマンスを披露。佐久間氏の期待に応える成長ぶりを見せることができた。
観客のボルテージも一気に高まったところで、続けて「ちょっと闇落ち」を歌い上げる。ライブ序盤は明るく快活なイメージの曲で会場を盛り上げたが、ここではギャップを感じさせるクールな表情でファンを魅了した。
ライブも中盤に差し掛かり、この日の注目企画「コント」のVTRが流れ始める。このコント企画、提案したのはなんとリーダーの齋藤有紗。ラフ×ラフ公式Youtubeには、2ndワンマンライブでの15分企画をメンバーがプレゼンしあうという回があり、その際に齋藤が提案したコントがついに実現の日を迎えた形だ。
しかもコントの脚本は齋藤がイチから作成し、公式鬼ぃちゃんとして公式Youtubeにも登場する放送作家の上田氏と共に何度も推敲を重ねてきたという。スクリーンには、この日に向けてライブや練習の合間を縫って脚本づくりに力を入れてきた齋藤と上田氏の様子が映し出され、ファンの期待感を高めていく。
そしていよいよ「敗者復活、地獄のオーディション」と題したコントが始まる。コントの舞台は地獄。閻魔に扮した齋藤、赤鬼と青鬼に扮した藤崎と夏目涼風の元に、天国に行きたいと願うアイドルたちがやってくる。それぞれのメンバーが閻魔を前に大喜利やモノマネなどを披露し、地獄行きか天国行きかをオーディション形式で決めるという設定でコントが展開していく。
上田氏と打ち合わせを重ねてきたとあって、そのクオリティは確かなもの。会場からは何度も大きな笑いが起こっていた。コント内の大喜利では各メンバーの好きなものや得意分野に関連したお題が出題されるなど、メンバーの魅力を引き出すようなコントがしたいと言っていた齋藤の思いが結実した仕上がりになっていた。
コント終了後のMCでは、練習時の話題に。練習の際は大喜利の回答後、齋藤らからあまりに鋭い突っ込みをされて涙するメンバーがいたことや、その様子を気にかけて突っ込みを入れる側の齋藤まで泣いてしまったことが明かされた。コントに真剣に取り組みつつ、メンバーのことを思いやるリーダーの優しさがうかがえる。
■新曲の連発でラフ×ラフらしさを全開に
このコントで会場がさらに温まったところで、メンバーたちが二度目の衣装チェンジをしてステージに登場。スクリーンにはメンバーの夏目にフォーカスした動画が映し出される。YouTube企画などを通しておバカキャラとして頭角を現す夏目の様子がVTRで伝えられた後、本日二度目の新曲披露へ。夏目がセンターを務める「君がNo.1」だ。
この曲は、すでに楽曲内で大喜利に挑戦しているメンバーたちが、今度はテスト問題にチャレンジするという趣向。スクリーンに映し出される問題にその場で解答するというなんとも斬新な一曲だ。
この日は「御御御付」の読み方を問う問題や、英単語「church」の意味などが出題。夏目のように珍回答をするメンバーもいれば、吉村萌南のように留学経験を武器に頭脳派として着実に正解していくメンバーもいて、一人一人の個性が光る。楽曲の披露後、夏目は「けっこう難しかった! 始まる前までは、当たっちゃったらどうしようって逆に考えていたんだけど…」と、期待を裏切らないキャラ全開のコメントで会場を沸かせた。
続いてスクリーンには、オルゴールの柔らかなBGMと共に、メンバーが過去や未来の自分に宛てたメッセージを読み上げる映像を投影。先ほどまでの笑いに包まれた会場の雰囲気がガラリと変わる。
アイドルを目指してもがき苦しんでいた過去の自分にメッセージを送るメンバーや、未来の自分を鼓舞するメッセージを送るメンバーなど、その内容は様々。過去と未来の自分に宛てたメッセージをもとに、一つの曲が制作されたことが明かされた。VTR後、新曲の「Re;My self」が流れ始める。これまでのラフ×ラフの楽曲とはひと味違う、しっとりしたバラード調の楽曲だ。
実は、この新曲制作の様子も事前にYouTubeにて公開されていた。過去と未来の自分に宛てた手紙を書く際、それが新曲に使われることはメンバーに明かされておらず、後からサプライズで発表。佐久間氏はその理由として「歌ったら自分たちもグッとくる曲を作ってみようということで、実際に作詞してもらうと型にはまったりカッコつけちゃうから、『過去と自分への手紙』として書いてもらったものを歌詞にしました」と説明だ。
そんな佐久間氏の意図通り、ラフ×ラフの9人は自分宛てに書いた手紙だからこそ露わにできた素直な気持ちで歌っている様子だった。気持ちが入るあまり、齋藤をはじめ涙ながらに歌うメンバーも。
披露後、齋藤は涙ぐみながら「今まで後悔したこととか、ダメだったこととか(を振り返って)、でも今こうして頑張っているんだよっていうVTRを見たら、みなさんの前で、大きいステージで踊らせていただいているって言うのが本当に幸せだなって思っちゃった」と、歌っている時の気持ちを振り返った。このコメントに、会場からは温かな拍手が起こる。
VTRを見ている時から涙がこぼれていたという佐々木楓菜も「みんなでこうやって9人で集まれたことが本当に素敵だなって思って。みんなの前で歌えて幸せだなって思いながら歌いました」と、その幸せを噛みしめている様子だった。
■佐久間氏も登場!驚きの告白に客席も騒然
時間が経つのは早く、ついに本編ラストの曲へ。「Re;My self」でメンバーそれぞれが過去やこの日のステージに思いを馳せてしんみりとした雰囲気になっていたが、最後は「ワタシイロ光る」で笑顔で締めくくる。
歌唱後、吉村は「新曲とかもいっぱい発表があったんですけど、一緒に盛り上がって下さって、本当に楽しい時間を有難うございました!」と、2ndワンマンライブを一緒に作り上げたファンへの感謝の気持ちを口にした。また高梨結は「笑いあり涙ありの、ラフ×ラフらしさがいっぱい詰まったライブになったと思います。」とライブ全体を振り返った。
アンコールでは、メンバーがTシャツに衣装チェンジして再登場。こちらのTシャツもメンバーが、今後の自分への自虐エールとして書いた言葉がプリントされて販売されるというドッキリ企画を経て誕生したものだ。個性あふれるTシャツを身に着け、「lauhing!」を歌い上げる。
MCでは、公式お兄ちゃんである東京ホテイソンの二人が今日のライブを客席で見守っていたことが明かされ、会場が湧きたつ。「コント面白かったですかー?」とのメンバーからの問いかけに、東京ホテイソン・たけるが「めちゃくちゃ面白かったです!」とすかさず返答。現役芸人からのお墨付きに、メンバーも満足げな表情だ。
この日のライブを振り返って永松波留は、「1stワンマンの時もすごくたくさんの人に来てもらって嬉しかったんですけど、2ndはキャパで言って倍くらいの方に来ていただけて。(客席の)奥まで見えないのが悔しくもあるけど嬉しくて。これだけ大きい場所に(前回のワンマンから)4カ月くらいで来られたことを本当に嬉しいなって思います」と喜びを口に。
1stワンマンライブの収容人数が400人だったのに対し、今回は700人へとほぼ倍増しており、4カ月で大きくステップアップしたことやファンとの距離の変化にも思いを巡らせていた。
リーダーの齋藤は「個人的に今日嬉しかったことは、佐久間さんにコントを褒められたことです!」と笑顔で報告。「でも『長いかもな』って言われました」とお茶目に続け、会場を沸かせた。また、メンバー全員にサプライズで用意した手紙も披露。1stワンマンライブでは他のメンバーから表彰状をもらっており、その恩返しとして今回は一人一人に手紙を用意したものだ。齋藤から手紙を受け取った藤崎は泣き声をあげながら感謝の気持ちを口にし、ラフ×ラフの9人が着実に絆を深めていることを実感する。
すっかりしんみりした雰囲気になったステージ上で齋藤は、「やっぱりこんなシクシクモードで次に行くわけにはいきませんよね?」と問いかけ。ざわめく観客を前に「やっぱりあの人を呼ぶしかないですよね?」と続ける。期待感に満ちた拍手と歓声のなか、ラフ×ラフの総合プロデュースを務める佐久間宣行氏がステージに登場だ。
佐久間氏は1stワンマンライブ当時を振り返り「ずいぶんパフォーマンス力も上がって、あと何より可愛く仲良くなったということで」と語り始める。総合プロデューサーとしてラフ×ラフの9人を誰よりも近くで見守ってきた佐久間氏の親目線なコメントに、会場からも温かな拍手が沸き起こった。
そして「俺も早く武道館で100億点のダンス踊りたいんで。正直、100億点のダンス踊ってくださいっていうオファーはテレビで4~5回来たけど、全部断ってるんです」と裏話を明かし、会場は騒然。「それはお前らと武道館で踊るためだから」とメンバーに向かって告白だ。佐久間氏の胸が熱くなるような言葉に、メンバーも武道館という目標への意思が強まったことだろう。
アンコールのラストには、本編でも歌った新曲の「Re;My self」を再び披露。これら新曲3曲の披露に加えて、コントや大喜利など見どころ満載の2ndワンマンライブを駆け抜けたラフ×ラフの9人。デビュー約5カ月ながら盛りだくさんのステージをやり遂げた彼女たちの今後の活躍から目が離せない。
【2ndワンマンライブ夜公演 セットリスト】
M1. 9revenge
M2. ラズベリーサイダー
MC
M3. サバ☆サマ!
M4. 考える時間をください(FULL SIZE)
MC
M5. 100億点
M6. ちょっと闇落ち
コント
MC
M7. 君がNo.1
MC
M8. Re;My self
MC
M9. ワタシイロ光る
EN1 laughing!
MC
EN2 Re;My self
(取材:児玉瑞歩)
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