

キュウリ一枚で20回やり直しも『晩酌の流儀2』フード担当が語る人気グルメドラマの妥協なき裏側
栗山千明演じる主人公・伊澤美幸の“豪快な飲みっぷり”と、食欲を刺激する料理の数々も話題の『晩酌の流儀2』(テレビ東京)。同シリーズ開始当初からフードコーディネーターを担当し、シーズン1では美幸の友人・大津役として出演するなど俳優としても活躍する藤代太一に、人気グルメドラマの裏側と“『晩酌の流儀』ならではのこだわり”について話を聞いた。
――ドラマのフードコーディネーターとは、具体的にどんなお仕事なのでしょう?
藤代 基本はドラマに登場する料理を作るのが、フードコーディネーターです。一般的なドラマだと、台本や撮影現場の状況に合わせて料理を作る。グルメドラマでは出演者の調理シーンの演技指導をするほか、“料理が主役”のシーンがあります。よりおいしく見えるように…だけでなく、料理の特徴を踏まえて撮り方を監督に提案したり、カメラマンや照明さんと相談したり。料理だけのシーンで撮影に合わせて繰り返し料理を作るほか、いわゆる“箸上げ”を僕がやることもあります。
――登場する料理が決まっているケース以外では、メニューから考えることもありますよね?
藤代 『晩酌の流儀』のようなオリジナルのグルメドラマでは、監督や脚本家、プロデューサーとの打ち合わせ段階から参加し、登場する料理の提案やレシピ開発も手掛けます。各話のエピソードに合わせてメニューを提案し、方向性が決まったら試作をした上で、全話のバランスを考えてメニューを調整。その後、カメラテストを行って「これで行こう!」と決定したら、本番に向けて大量に食材を準備する…といった流れですね。
――メニューが決まるまで多くの工程があるだけでなく、フードコーディネーターが果たす役割も幅広いですね。
藤代 ほかの現場やフードコーディネーターさんが、どうされているのかはわからないですが、割と自由にというか、かなりグイグイ監督に提案するところがあります(笑)。そこは俳優として現場に立つ際に、役や演技について相談したり、提案したりする感覚があるからかもしれません。――『好感度上昇サプリ』や『週末旅の極意』出演など俳優業と並行し、フードコーディネーターとしても活躍しています。調理師免許もお持ちですが、どういう経緯でこの形に?
藤代 高校卒業後に料理の専門学校に通い、フランス料理のレストランに就職したのですが、元々、俳優をやりたいと思っていて…。いろいろなきっかけがあって俳優になりましたが、やはり最初は仕事がないのでバイトしないといけない。社員として働いていた店で、仕事は変わらないけどバイト扱いにしてもらったほか、いろんな店でバイトして料理の仕事を続けていました。
――仕事としては俳優よりも、料理が先だったんですね。
藤代 アルバイトを卒業できたあたりから、仕事で繋がりのある方のお宅で料理をする機会ができました。僕は茶道もやっていて、料理だけでなくお茶を点てて振舞うなどしているうち、少しずつ「なんかすごく料理ができる俳優がいるらしいぞ」って口コミが広まって…。
その頃、仲の良い柴田啓佑監督が『ゲキカラドウ』を撮ることになり、「ちょっと試作が難航していて、太一は料理できるから現場を見においでよ。アイデアがあったら出して」みたいな話で、試作の現場に行ったんです。そこで料理しながら、アイデアをペラペラ話していたら、松本拓プロデューサー(以下、松本P)が「俳優じゃないの?」「実は料理人もやっていて…」「じゃあ手伝ってよ」という会話になって、フードコーディネーターの仕事を始める形になりました。
――飲食店の料理人とドラマのフードコーディネーターだと、勝手が違う面はないですか?
藤代 台本から段取りを汲み取る、ドラマならではの部分はありますが、大量の仕込みは慣れているし、現場の状況に合わせる臨機応変さも“お客様のちょっとしたムチャ振りに応える”のと同じ感覚です。レシピ開発も僕が働いていた店では、新人からベテランまで参加するメニューコンペがありました。レストランでの叩き上げの経験はノリが合うというか、通じる面が多い気がします。
――“俳優でもある”ことが、フードコーディネーターの仕事に役立っている点は?
藤代 料理を作る際の演技説明では「なぜこの調理工程があるのか?」と、“作業”ではなく“演技”として考えやすいよう意識して説明します。あとはカット割りから逆算して「この後、食べるシーンが3回あるよ」とか、「ここは手元だけだから、実際に食べなくても大丈夫」と知らせたり、俳優が食べるシーンの料理はリアクションしやすいように、見た目より味つけを重視したり…。同じ役者の立場から“演じやすいように”と、工夫することは多いですね。――人気作品としてシーズン2を迎えた『晩酌の流儀』。この現場ならではの、こだわりや特徴はありますか?
藤代 松本Pがグルメドラマとして、料理に妥協しないところがすごく好きです。ドラマはスケジュールや場所の制約がある中で撮影していて、例えば「70点…でもOKではある」みたいな状況で、“がんばれば、正解が出せるんじゃないか”って時は、必ず粘ってくれます。そんな松本Pの情熱にみんなでついて行くチーム感や、レシピのアレンジのアイデアをどんどん出し合うなど、オリジナル作品故の“みんなで考えて、みんなで作る”姿勢が強い現場です。
調理の撮影方法は、作る工程を段階ごとに分け、盛りつけは盛りつけで別に撮る方が効率的です。でも料理によっては一連で撮影した方が、ライブ感が出るし、おいしそうな絵になります。全ての料理ではないですが『晩酌の流儀』は、“これは一連で行こう”という料理は全員で腹を括って、えげつないほど大変でもやり通しています。
――その撮り方は、めちゃくちゃ大変ですよね?
藤代 食材が一つ、不格好に皿からはみ出しただけで“イチからやり直し”など、運みたいなものもあって本当に大変です。一連じゃなくても、例えばマカロニサラダを作るとして、キュウリやタマネギのスライスといった材料をボウルに入れていくシーン。キュウリが一枚、変なところに貼りついちゃって…とかで、20回くらいやり直すとか(笑)、必ず理想の形になるまでテイクを重ねて撮ります。インチキをしない、CGの魔法を使わない、こだわりの撮り方。リアルな調理の音や出来立ての湯気とか、匂いまで伝わりそうなくらい、観ているみんなのお腹が鳴るように、納得できるまでやっています。
――公式Instagramでのレシピ公開も人気で、藤代さんご自身のTwitterでワンポイントアドバイスを紹介しているのも好評です。
藤代 「作ってみました」などのコメントもらうと、すごく嬉しいですね。毎話3~4品、凝ったメニューもあるけど全部が難しいわけじゃないので、簡単なものを作ってみてもらえれば…。『晩酌の流儀2』では料理もパワーアップし、お酒もバリエーションが増えて、料理とお酒のマッチングも注目ポイントです。栗山さんの“豪快な飲みっぷり”と合わせて、ぜひ楽しんでください!
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