蛍原役・小野花梨/『罠の戦争』(フジテレビ系)

草彅剛主演ドラマ『罠の戦争』蛍原役・小野花梨が放つ“存在感”と“人間らしさ”

2023.02.18 12:06
提供:ENTAME next

草彅剛主演ドラマ『罠の戦争』(フジテレビ系)が依然として盛り上がりを見せている。6年ぶりの連ドラ主演となる草彅の演技を待ちわびていた視聴者も多く、放送後は毎回Twitterでトレンド入りするほどだ。

そんなドラマの中で、ひときわ存在感を放つ女優がいる。私設秘書・蛍原を演じる小野花梨だ。ドラマに華を添えつつ、“存在感”と“人間らしさ”を放つ演技を魅せる彼女について探っていきたい。

議員秘書の鷲津(草彅剛)を中心とした政治の裏側が描かれる本作。第1話から緊張感のあるシーンが続く中、秘書見習いの蛯沢(杉野遥亮)が得意の植物トークを繰り広げ蛍原にあしらわれるシーンは、視聴者から「かわいくて癒やされる」との声があがっていた。緊張感のある政治シーンとの対比から、2人のほっこりするやりとりを心待ちにする声もあるほどだ。

第2話で、度々パワハラを受けていた政策秘書・虻川(田口浩正)が失脚に追い込まれた際、蛍原が吐き捨てるように放った「ほんと救いようがないよなぁ、自覚のないクズって」の言葉には、多数の視聴者から「スカッとした」「震えた」との声があがった。

また、兄を亡くしている蛯沢の過去が明かされたのもこの回。会社経営をしていた蛯沢の兄は、経営が傾き、鷲津が仕えている犬飼(本田博太郎)に陳情していたのだ。犬飼の「善処する」という言葉を信じて働き続けたが、対処されないまま過労で亡くなってしまった。犬飼に恨みのある蛯沢は、同じく犬飼への復讐に燃える鷲津に協力している。

そんな中、第4話のラストで過去の陳情報告書を見返していた蛍原は、蛯沢の兄の陳述に対応しそのままにしていたのが鷲津だったと知る。蛯沢が犬飼に恨みを持つようになった発端は、鷲津にあるのか。蛍原は疑念を持ち始める。

第5話では、蛯沢が蛍原に植物トークを繰り広げるシーンも、胸が締めつけられるものになった。蛯沢が事実を知っているのかまだ定かではない。ゆえに、蛍原が蛯沢に対して抱く複雑な心境が忠実に再現されていたと言える。ラストで描かれた、蛯沢兄の陳情報告書を蛍原が鍵付きのデスクに隠すシーンは、今後にどうつながっていくのか――。

本作で重要な役を演じる小野の女優デビューは、2006年に放送されたドラマ『嫌われ松子の一生』(TBS系)。子役時代から多くの作品に出演してきた彼女は、2021年放送のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で朝ドラ初出演を果たした。今回の蛍原を見て「カムカムのきぬちゃんだ!」と思った人も少なくないようだ。

小野はドラマだけではなく、映画にも多数出演している。2018年に公開された映画『女々演』で地味なインテリ系女子を演じたと思いきや、同年公開の『SUNNY 強い気持ち・強い愛』では、ドラッグ中毒の黒ギャルを熱演。メインキャラではないものの、彼女なしでは物語が成立しない、キーパーソンとなる重要な役を数多く演じてきた。「この役目線での物語も作れそうだ」と思えるほど、“存在感”を出せる女優の一人なのだ。2021年公開の映画『プリテンダーズ』で、長編映画初主演を務めた小野。この作品では、同世代の女優・見上愛が親友役に抜擢された。小野が演じたのは「花梨」という自身と同名の役。映画メディア『MOVIE WALKER PRESS』の当時のインタビューによると、主人公・花梨のこれまでの苦しみや悔しさが描かれた脚本をもらって読んだ時、小野は「私の人生が文字になっている!」と驚き、役作りをせずにそのまま挑んだという。

朗らかで明るい彼女のイメージからは想像しがたいかもしれないが、実はマイナスの感情やエネルギーを人から受けやすく、悩んだり、眠れなくなったりするタイプ。表には出さないように振る舞うものの、子役時代からさまざまな経験をしてきた彼女だからこそ出せる表情や声色、佇まい、雰囲気があるのだろう。当時デビュー3年目だった親友役の見上は、「同世代といっても、考えていることも思慮深さも私とは全然違うので驚いた」「自分も花梨ちゃんのようになりたいと思った」と、同インタビュー内で話している。

2022年には、映画『ハケンアニメ!』で若き天才アニメーター・並澤を演じた。“天才”と呼ばれるにふさわしい所作を勉強しイラストを描くシーンに挑む一方で、「“天才”に引っ張られすぎないよう、その人なりの人生があることを意識して演じた」とも話している。並澤という“一人のリアルな人間”を演じることに力を入れたようだ。

『プリテンダーズ』では役作りをせず等身大の自分で挑み、『ハケンアニメ!』では天才にも必ずある人間らしさを意識した。どんな役でも、その人物の背景を想像しながら“一人のリアルな人間”を演じる彼女。演じる人物そのものとして物語に存在してきたからこそ、役名で認識されることも多かったのだろう。

めざましい活躍をみせる中での今回の蛍原役。クランクイン前には、役作りのため、衆議院の女性秘書に取材をしたとのこと。普段の仕事や身なりについてなど質問は多岐にわたり、取材は2時間にも及んだという。役に対する理解とその人物の人間らしさを大切にする、彼女ならではの姿勢だ。

『罠の戦争』は、今後の小野の活躍を後押しする作品となるだろう。2月20日に第6話を迎える本作。疑念を持ったままの蛍原は今後どう振る舞うのか。最終話に向かって蛍原が魅せる“存在感”と“人間らしさ”に期待したい。

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