飯豊まりえ@大野愛

【ちむどんどん】青柳和彦、元婚約者の大野愛を「食欲がなかった原因」にしてしまう!

2022.08.05 12:19
提供:asagei MUSE

 名前を出さないどころか、食欲不振の理由にしてしまうなんて、やはりこの男はどこまでもクズなのかもしれない。

 8月5日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第85回では、ヒロインの比嘉暢子(黒島結菜)が勤務するイタリア料理店「アッラ・フォンターナ」での大立ち回りが描かれることに。ここで横浜・鶴見の沖縄県人会会長・平良三郎(片岡鶴太郎)が大活躍を見せた。

 フォンターナでは元従業員の持ち出した権利書が“月島のスッポン”こと権田正造(利重剛)の手に渡り、オーナーの大城房子(原田美枝子)に1000万円で買い取るよう要求。房子が断ると様々な嫌がらせが続き、房子も根負けしたのか権田を店に呼び寄せていた。

 そこに表れたのが、若いころに房子と恋仲だった三郎。周りから強制的に別れさせられて以来、房子とは30年以上も疎遠になっていたが、房子と暢子の危機には居ても立っても居られなかったようだ。権田の若い衆を鮮やかに倒すも、そこは多勢に無勢。相手に捕まって殴られてしまい、そこに親分の権田が登場したのだった。

「三郎の顔を見た権田はおもむろに『この店から、手ぇ引く』と宣言。しかも『平良さん、お怪我はありませんか』と三郎の身体を気遣ったのです。権田には戦後のシベリア抑留で三郎の世話になった過去があり、『平良さんは身体を張って多くの仲間を…私のことも守ってくださいました』と当時を回顧したのでした」(テレビ誌ライター)

 権田からフォンターナとの関わりについて問われると、房子との関係には一切触れずに「縁もゆかりもない」と言い切った三郎。続けて暢子を見ながら「うちの娘が働いてる」とウソをつき、権田を納得させたのだった。

 ドアの奥で房子が様子を伺っていることに気づいていながら、あえて房子を無視して店を後にした三郎。最大級の男気を発揮してみせた三郎だったが、その姿は暢子の婚約者である青柳和彦(宮沢氷魚)とは比べ物にならないほどの違いを見せつけていたという。

フォンターナと権田のいさかいを“顔”で納めてみせた三郎。トップ画像ともに©NHK

 次の場面では和彦が、母親の重子(鈴木保奈美)が朝食を摂っている喫茶店を訪れることに。重子は和彦と暢子の結婚に「家柄が違い過ぎる」と大反対しており、和彦は母親の説得に難儀していた。

 和彦に対して「お弁当はあきらめたようねえ。食べ物で人の気持ちが変えられるわけがない」と先制パンチを放つ重子。暢子は毎日お弁当を届けることで重子に翻意してもらう狙いだったが、フォンターナの権利書トラブルでお弁当作りも中断していたのだった。

 すると和彦は「僕は沖縄に行く前、食欲が落ちて、何も食べたくなくなっていた」と説明。そのうえで「沖縄で暢子と暢子の家族に出会って、また食べることが楽しくなった」と語っていた。その言葉に視聴者からは大ブーイングがあがっていたのである。

「沖縄に行く前になぜ、食欲が落ちていたのか。それは長年の婚約者だった同僚の大野愛(飯豊まりえ)に対して『全部なかったことにしてくれ』と、一方的に別れを切り出したからでしょう。周りから祝福されている結婚を、暢子が好きになったという理由でご破算にした自分勝手な和彦。どうせ身勝手に振る舞うのであれば、愛と別れることができてせいせいしたとでも言えばいいのに、まるで自分が被害者かのごとく『食欲が落ちて』と言い放つ姿には、クズの本懐が表れていたのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)

結婚式まで決まっていた愛に別れを切り出した和彦。優柔不断を絵に描いたような男だ。©NHK

 ただこの場面、和彦が口にした「沖縄に行く前」とは暢子と結婚を約束した昭和53年夏のことではないとの指摘もあるようだ。和彦のセリフが言葉足らずなので分かりづらいが、ここで言及したのは中3の時に父親の沖縄取材旅行に同行し、3カ月間ほど滞在していたことではないかという。
 しかしそうだったとしても、和彦の発言が聞いていて気持ちの良いものではないことに、変わりはないというのである。
「和彦は『美味しいものを食べる、みんなで笑顔で食べる、そんな当たり前のことを大事にする家族だった』と語っていました。この説明が仲良し家族の比嘉家と、夫婦が不仲だった青柳家との対比であることは明らか。ようするに《青柳家より比嘉家のほうがよかった》と言っているのも同然で、この期に及んでも和彦は母親のことをディスり続けていたわけです。これでは暢子との結婚に向けて、何の説得にもなっていないことは明らかでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
 和彦が口にした「沖縄に行く前」が昭和53年であれ昭和39年のことであれ、いずれにしても自分の不幸を他責していることに違いはない。元婚約者の愛にも、母親の重子に対しても誠実になれない和彦が、どうやって暢子を幸せにするというのか。二人の結婚で最大の障害となっているのは実のところ、和彦という人物がはらむ問題なのではないだろうか。

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