

【ホラー漫画】「見事な伏線回収」ラストの展開に息をのむ。願いの代わりに“あるもの”が奪われていく恐怖の創作ホラーが話題

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、願いと引き換えに天女に奪われた“言葉”を取り戻そうとする主人公が、好意を寄せる女の子とともに奮闘する作品『僕の現実を蝕む天女の夢』をピックアップ。同作を作者の三簾真也さんが2022年7月2日にTwitterに投稿したところ、3万以上(7月14日現在)の「いいね」が寄せられ、先の読めない展開と散りばめられた伏線を見事に回収していくストーリーが話題となっている。この記事では、三簾真也さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについてを語ってもらった。
Twitterならではの演出も話題に!奪われた“言葉”を取り戻そうと立ち向かう男女の物語
演劇部に所属する中学3年生の中田トオルは、同級生のメグちゃんが手話をする様子を見て、その美しさに一目惚れする。夏の演劇大会に向けて準備やトレーニングに翻弄する中、トオルはお参りに行った神社で偶然足元にいた蛇を踏み、息を絶やしてしまう。その夜、突如としてトオルの前に天女が現れる。天女はトオルに、「“たいせつなもの”一つくれるなら、ねがいをなんでもかなえてあげる」「たとえば…“え”をおくれ」と持ちかける。最初は半信半疑のトオルだったが、部屋にある絵を天女に差し出し、好意を寄せるメグちゃんとの“キス”を願いとして口に出す。
次の日、メグちゃんとハプニング的にキスすることになり、願いが叶ったことに浮かれるトオル。夜に再び現れた天女から「そなたがのぞめばもっとすごいねがいをかなえてあげる」「つぎは“け”を一つだけ」と持ちかけられると、「メグちゃんとずっと愛し合いたい」という願いと引き換えに、髪の毛を一本抜いて天女に渡す。その後、メグちゃんから告白され味をしめたトオルは、「歯(は)」や「屁(へ)」など、“願い”と“ちょっとしたもの”を交換していく。
演劇大会の役決めオーディションを翌日に控えたトオルは、脚本の中の「え」の文字が消えて読めなくなっていることに気づく。その日の夜、“もっとおもしろいきゃくほん”と引き換えに「かなしみ」を天女に差し出したトオル。必死に頭を働かせ、“返せ”という意味の言葉を探すも、トオルはすでに文字の概念を奪われ、まともに話すことも字を書くこともできなくなっていた。
数日後、天女に最後の「わをん」も奪われたトオルだが、隙をついてスケッチブックに「文字を全て返せ!」と書くと、トオルが文字を書けることに大きく動揺して天女は全ての言葉を吐き出す。奪われた言葉がトオルの元に戻り、驚く天女にトオルは、メグちゃんと計画して天女を騙す作戦を実行したことを明かす。しかし、「とっとと俺の前から消えろ!」と叫ぶトオルの最後の願いを叶えるかのように、天女はトオルが蛇と出会う前まで時を戻してしまう。天女の記憶は残りつつも、自身の“ズル”でメグちゃんが自分を想う気持ちを傷つけたと感じたトオルは、メグちゃんへ自らの想いを伝える行動に出る。
天女や手話、文字を題材にしたホラーファンタジーで、先の読めない展開を見事な伏線回収と迫力ある描写で見せる同作。Twitterでは、トオルが言葉を失くしていくストーリー展開に連動し、ツイートの文字が“奪われて”いく演出も話題となった。また、「ハッピーエンド気持ち良すぎ!」「鳥肌立った」「伏線回収が見事」「めちゃめちゃ面白かった」など、多くの感想コメントが寄せられている。
「感動してほしくて漫画を描いている」作者・三簾さんが生み出す“思いもよらないほどのハッピーエンド”
――『僕の現実を蝕む天女の夢』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
きっかけと言えるほど大した話ではありませんが、大学3年生の秋頃、次は何を描こうかとふわふわした時期に「とにかく毎朝1時間案出しをしよう!」と自分に課題を作ったことがきっかけでした。
その時インスピレーションを得られるよういくつかキーワードを出した中に「悪魔」があり、そこから「悪魔に願いごとをする」という古典的な話を「実は捧げていた供物が別のものだった」となれば面白いかなと思いつきました。
――『僕の現実を蝕む天女の夢』では蛇や天女、夢、手話などがキーワードとして登場しますが、どのようにしてモチーフやネタを考えているのか、もしよろしければお教えください。
もとは古典的な話のため、悪魔だとありきたり過ぎるので連想して「蛇」へ、最初に主人公を優しく騙す表面の皮は天使だとこれもありきたりなので「天女」にすることにしました。このように思いついたモチーフから連想して、その時の自分が「いいな」と思うものを選ぶことが多いかもしれません。
作中の「手話」や「演劇」については、その時に実際に演劇や手話を勉強する機会があってそのまま漫画に活かすようにしました。
――『僕の現実を蝕む天女の夢』の中で特に気に入っているシーンやコマ、セリフがあれば、理由と共にお教えください。
1番気に入っているのは「メグちゃんが僕に新しい言葉をくれたんだ!」と、バックで千手観音のようにメグちゃんが手話をしているシーンですね。偽物だった天女の目の前に、真の慈愛に満ちた観音様が顕現するみたいで胸熱です。実際ここから物語も好転していくので、1番の見せ場でもあります。
――『千年後の結婚 魔女と坊やの取引』や『水女神は今日も恋をするか?』など、恋愛とファンタジーが絡む物語が三簾さんの作品の魅力の一つと感じますが、作品を描く際のこだわりがあればお教えください。
昔から強くこだわりを持っていることは「思いもよらないほどのハッピーエンド」を描くことです。僕自身、予想だにしないところでキャラクターが報われたり、幸せを掴み取るような漫画や映画が大好きで、だから僕も「こんな幸せなシーンがあったなんて」と感動して欲しくて漫画を描いています。
――作品を楽しみにしている読者へ、メッセージをお願いします。
今連載中の学園物『幼馴染とはラブコメにならない』もこれからどんどん幸せな展開を迎えていくのでご興味ある方は是非読んでみてください!また、毎週欠かさず水曜日にTwitterでも描き下ろしで漫画を載せているのでそちらも読んでみていただけると嬉しいです。
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