北村一輝、“木曜日の主役”として演じる渡会は「“人生の覚悟”を持っている人間」＜「サヨウナラのその前に」インタビュー＞

2022.03.02 08:00

3月1日(火)から3月31日(木)の全23回にわたって朝の情報番組「ZIP！」(日本テレビ系)で放送中の朝ドラマ「サヨウナラのその前に　Fantastic 31 Days」。“木曜日の主役”を務める北村一輝が、役柄や作品の見どころ、朝のルーティーンなどを語った。

同作は、隕石衝突による地球最後の31日間を、月曜から金曜まで曜日ごとに視点を入れ替え、5人の主役がリレー形式で紡ぐ物語。北村が演じるのは、“木曜日の主役”で高校の物理教師の渡会実(わたらい・みのる)。温厚で人当たりがよく、とにかく怒ったことを見たことがないと生徒から有名で、生徒たちから若干舐められる節がある人物。家庭内でも、妻と高校生の娘に強く当たられ続ける日々を過ごし、居場所がない。毎日なぜか誰もいない職員室に通い、ぼんやりと過ごし、そして行きつけの喫茶店で時間を潰すという役どころだ。

「大事な部分は目に見えないんじゃないかな」

――出演が決まった際のお気持ちと、作品の印象を教えてください。

「5人の主役がリレー形式で物語を紡ぐ」というのは、実験的で面白いですし、参加できることが楽しみです(※取材はクランクイン前)。また実際に台本を読んでみて、とても温かみのある話だと思い、このご時世にそういう部分を描く大切さも感じました。

――北村さん演じる渡会はどのようなキャラクターですか？また、どのように演じようと思っていますか？

明るくて能天気のように見えると思いますが、その明るさと笑顔の裏に、親である責任感や教育者という立場ゆえの“人生の覚悟”を持っている人間です。そういう部分を堅苦しくせず、明るく伝えていければなと思いますね。

人生というか、世の中全てにおいてそうだと思いますが、大事な部分は目に見えないんじゃないかなと思って。例えば優しさだったり、愛情だったり。そういう部分を親として教師として子供や生徒に伝えて、また画面を通して見ている人に伝えられたらいいなと思います。そういうことが詰まったチームですね。

「普段の役は、きつかったり怖かったりすることが多いのですが…(笑)」

――役柄に共感する部分はありますか？

すごくありますね。普段の役のイメージは、きつかったり怖かったりすることが多いのですが(笑)、どちらかといえば渡会の方が近いところがあるんですよ。ぼーっとしていますし(笑)。

――もし、ドラマのように“地球が滅亡する”という状況になったら、何をしますか？

日々を普通に、変わらずに過ごします。何か急に変えるとか、特別なことをしたから幸せになるかというと、そうではないと思うんです。そこが渡会と共感している部分でもありますね。結局彼も自分の家族や、職場である学校が一番の幸せで。当たり前のことは見過ごしてしまいがちですが、自分がいるポジションに幸せを感じることはすごく大事だと思いました。

隕石がきっかけになったのかは不明ですが、渡会は当たり前を見つめ直したときに、自分がどれだけ恵まれていて、どれだけ幸せなのかということを感じたから、その場にいる。そして彼の笑顔はただ単に何も考えていないというより、ちゃんとわかった上での明るさなのだなと思います。

――朝のルーティーンを教えてください。

必ずお風呂に入ります。お風呂に入らないと目が覚めないんですよね。シャワーだけで済ませてしまうのではなく、必ずお湯につかりますし、どんなに時間が無い時にも、30秒だけでも入ります。一人暮らしを始めたころからの習慣で、入らないと気持ち悪くて。お湯につかっている間は何も考えずに、頭をリセットさせています。