男性芸人初、マユリカのビキニ写真集が2700部突破担当編集者「フレッシュでかわいい一冊を目指した」

2022.02.21 19:00

M-1グランプリ2021では準決勝に進出したお笑いコンビ・マユリカ。昨秋から今月上旬にかけて、ある話題で彼らの名前がSNSを騒がせた。それは「男性芸人初、ビキニ写真集の発売と重版」だ。このたびWEBザテレビジョンでは、マユリカの2人と、写真集を手がけた編集者にインタビュー。大反響の感想や、写真集制作の裏話を聞いた。

「意味がわからない」「でもかわいく見えてくる…」と反響を集めたこの写真集には、制作に至る経緯がある。マユリカは元々地上波レギュラーラジオ「マユリカのうなされながら見た夢のあとで」(ラジオ関西)を担当していたが、番組改編により月1回から年4回放送へ回数が減少してしまった。その“救済”としてPodcast番組「マユリカのうなげろりん！！」の隔週配信を始めるも、こちらは完全に手弁当。そこでラジオ制作費をまかなうためのグッズを考える中で、「アイドルのようなビキニ写真集を撮ってみたい」というアイデアが生まれた。

すると大手出版社の編集職で、大物アーティストの写真集も手がけているという番組リスナーから「私に任せていただけませんか？」とメールが届き、事態は進展。すぐさま撮影が進み、昨秋ラジオ関西オンラインストア限定で発売された「マユリカファースト写真集『Perfect!!』」は、初版の1100部が完売。さらに2月に重版された400部はわずか30分で即完し、急遽受注販売を行う事態となった。なんと累計販売部数は2700部以上。なお、写真集の価格は3498円(税込)である。

マユリカ・中谷「(撮影中は)お姫様気分でした」

――ビキニ写真集を2700部以上売り上げた感想はいかがですか？

阪本：初めは100冊も売れないと思っていてふざけて出した商品が、1000冊売れたと聞いて嬉しく思いましたが、2700冊売れた今は、恥ずかしさが芽生えてきました。ありがたいのですが。

中谷：実感がなくてビックリしています！僕なら好きなアイドルの写真集でも3300円もするならメッチャ迷うのに、本当にありがたいです！

――撮影時、プロカメラマンの「かわいい！」という声掛けにのせられたとのことですが、他にもモデルをやってみて感じた感想があれば教えてください。

阪本：僕がカメラマンの方に笑顔を見せると凄くほめてくださり、カメラマンの方も僕の笑顔を見て笑顔になっていたので、やっぱり笑顔には人を幸せにする力があるのだなと思いました。

中谷：撮影が中断したらすぐに何かを羽織らせてもらったり、飲み物を絶えず与えてもらったり、すごく大事に扱っていただいてお姫様気分でした！

マユリカ・阪本「(セカンド写真集は)ないです。グアムなら考えます」

――「ファースト写真集」ということは、セカンドもありうるのでしょうか？

阪本：次はないです。さすがに2回目以降はどう考えても新鮮味もなく、本当にグラビアアイドルとして需要があると思っていると思われてしまうので考えていません。グアムでの撮影なら考えます。

中谷：セカンドはないと思います!!

――写真集以外でも作ってみたいもの、やってみたいことがあれば教えてください。

阪本：それを今コンビで考えていて、ラジオでも話したのですが、やっぱり他の芸人がまだやっていないグッズを出したいです。今はまだ護身用の催涙スプレーを作れないかな？とか言っている段階です。

中谷：まだ番組のイベントをできてないので、やってみたいです！

――今回、番組制作費を捻出するための写真集制作という経緯があり、完売は「マユリカのうなげろりん！！」へのリスナーの思いの強さを感じられる結果になったかと思います。リスナーにメッセージがあれば教えてください。

阪本：いつもありがとうございます。みなさまのおかげで続けていけそうです。いつまでも、いい意味で「こんなラジオ誰も聞いてないわ」と思いながら気楽に続けていきたいと思いますので、ひっそりと、でも力強く応援していただけると嬉しいです。

中谷：完全にこの写真集のおかげで、番組が続けられるだけの制作費をまかなえたので、本当に感謝しています！ありがとうございます！

担当編集・K氏「フレッシュでかわいい一冊を目指した」

――写真集を制作してみての、そして完売から重版という結果の感想を教えてください。

男性芸人のビキニ写真集という、見たことのない内容の写真集だったので、制作中は赤字だったらどうしよう、不評だったらどうしよう…と不安でした。プロデューサーさんから、300冊売れたら赤字にはならないと聞いていたのですが、ビキニ撮影を終えてお昼ごはんを食べているときに、マユリカのおふたりが「そんなに売れるわけない」「300人もファンいないです」と何度も言っていて、その場で気絶しそうになりました。結果、予約開始後すぐに300冊を突破し、さらに完売から重版、累計2700冊という結果になったのは、マユリカのおふたりの人気と実力の高さが全てだと思います。本当にすごいです。SNSでリスナーやファンの方の感想を見かけるたびに、うれしく幸せな気持ちでいます。

――拝見して本当にクオリティの高い写真集になっていると感じますが、ディレクションで心がけたことを教えてください。

ありがとうございます！うれしいです。ディレクションというほどではないですが、全体を通して意識したことは、おふたりの距離感と空気感です。幼なじみならではの近さで、ラムネやシャボン玉など子供のころを思い起こすような小道具を使いました。ビキニのカットがあるので、女性アイドルの写真集のような、フレッシュでかわいい一冊を目指しました。個人的には撮影前、実際に女性アイドルの方の写真集を何冊も買って、ポージングや表情などを勉強しました。

――特に気に入っているカットがあれば教えてください。

裏表紙の、おふたりがビキニ姿で振り返っているカットが好きです。後半部分では、おふたりが砂浜で花火をしている見開き2ページが好きです。あの関係性が、ザ・マユリカ！という感じがするので…。

――「マユリカのうなげろりん！！」および、コンビとしてのマユリカの魅力はどんなところですか？

暇つぶしのため入った喫茶店でうっかり変な2人組の隣に座ってしまい、その会話をこっそり盗み聞きして笑いをこらえているような番組だと思います。わたしが言うのはおこがましいですが、ネタやトークのおもしろさはもちろん、おふたりとも絶妙なダメさがあって人間味にあふれてるところが好きです。