南果歩 撮影・田中健児

南果歩が出産、乳がんを経験して感じたこと「命以上に大事なものはないなと痛感」

2022.02.09 06:03
提供:ENTAME next

1984年に女優デビューを果たし、現在までテレビや映画、舞台などの第一線を走り続けている南果歩。2月4日には、最新エッセイ『乙女オバさん』(小学館)を発売し、自身の出自から2度の結婚、突然の病、大切な人との別れなど…真っすぐに半生を綴っている。なぜ今、自伝エッセイですべてをさらけ出したのか? そして、コロナ禍で伝えたいメッセージとは……。(前中後編の後編)

――南さんは2度目の結婚で、2年半にわたってのロサンゼルス暮らしを経験します。海外での生活はいかがでしたか?

南 そこまで一大決心ではないんですよ。たぶん基本がボヘミアンなので、住めば都と思っていますし、住んでしまえば楽しめます。現地でたくさんお友達ができたので、ロサンゼルスを離れるときは大お別れ大会でした(笑)。

――『乙女オバさん』に書いてありますが、アップルTVで配信予定のドラマシリーズ『パチンコ』の撮影で、2021年の1~3月までバンクーバーに滞在したそうですね。

南 バンクーバーの冬は寒くて大変なんですけど、人はフレンドリーですし、食べ物は美味しいですし、地元の人たちとも顔見知りになったので、ここだったら住めるかもと思いました。

――言葉の壁は苦にならないんですか?

南 英語は下手なんですけど、それは気にしないですね。たぶん間違ったことも言ってますし、聞き違いもいっぱいあると思います(笑)。

――今回のエッセイ執筆や、海外ドラマ出演もそうですが、2018年からバンドを始めたり、2020年にインスタで絵本の読み聞かせをライブ配信したりと、精力的に活動をしています。年齢を重ねても、そういう好奇心は衰えないものですか?

南 年齢というよりも、いろんな時期があると思うんです。お芝居以外のことは全く受け付けないって時期もありましたし、若い頃にCDを出さないかというお話も何度かいただいたんですが、自分の気持ちが動かなかったというか。やっても良かったんですけど、当時はお芝居以外のことに興味がなかったんです。でも今は、文章を書いたり、音楽をやったりが、新たな自分の刺激になっているんです。

――どんどん新たな自分を見つけられるのは羨ましいです。どうしても年齢を重ねると、面倒くさくて腰が重くなりますよね。

南 「面倒くさい」って言葉は使いたくないと思っています。何か行動を移すときに、面倒だからやめようかなって思う気持ちは分かります。要は面倒くささと好奇心、どちらが勝るかですよね。そういう意味では体力温存が重要になってきますよね。私自身、もちろん働くときはがむしゃらなんですけど、ちょっと休憩を入れてあげられるようになりました。

以前は予定を詰め込むほうだったんですけど、若い頃のような体力はないですし、ちゃんと睡眠もとらないと次の日は使い物になりません。今は時々休憩を挟みながら、好きなことをやるのがいいかなって思います。無意識に自分の心の声を聴いているのかもしれないですね。健康が大事です!

――2016年に乳がんという大病を患った経験も大きかったのでしょうか?

南 大きいですね。私の場合、出産のときも妊娠高血圧症候群と診断されてギリギリのところまでいきました。乳がんのときも、たまたま早期で見つかったから、こうして仕事も復帰できていますけど、命以上に大事なものはないなと痛感しました。病気を経験して分かったことは、辛いなと感じたときは、仕事でも人間関係でも我慢せずに「逃げる」ということです。どんな不義理があったとしても、お返しは後でもできることなので、まずは自分の命を守ることが大事です。それは『乙女オバさん』を通して伝えたいことの一つです。

――今後も執筆活動は続けて行こうと考えていますか?

南 はい。今回の書き下ろしを書くにあたって、物書きの知人から「毎日書くことが自分を鍛えるトレーニングになる」というアドバイスをいただきました。もともと文章を書くのは好きですし、友人の死や乳がんのことなど、なかなか言葉にしにくかった過去とも、じっくり向き合えました。仕事柄セリフをたくさん発しているので、鍵括弧の部分が好きなんです。なので今後は小説やシナリオにも挑戦していきたいですね。

――改めてどんな方に『乙女オバさん』を読んでもらいたいですか?

南 「乙女オバさん」は私が作った造語ですけど、毎日に息苦しさを感じていたり、辛い思いをしていたり、それでも夢見る気持ちを持っている人たちを称した言葉です。十代二十代でも、「私はおばさんだから」って言う人がいっぱいいるじゃないですか(笑)。そういう自称おばさん、本当のおばさん、自称乙女、本当の乙女、いろんな人たちに読んでほしいです。幼少期に寂しい思いをした人、出産を考えている人、シングルマザー、離婚や病気を経験した人など、いろんな人たちに当てはまる要素を、たくさん私は経験してきました。

少しでもアンテナが動くものがあれば手に取ってほしいです。私の人生は失敗ばかりですけど、失敗しながらでも、人間は何度でも再生する能力を持っているということを、みんなで共有できたらうれしいです。

関連リンク

関連記事

  1. 美白バストがちらり…雪見きゆ、新たなスク水の魅せ方に「これは刺さる」とファン絶賛
    美白バストがちらり…雪見きゆ、新たなスク水の魅せ方に「これは刺さる」とファン絶賛
    ENTAME next
  2. 「好き?」雪平莉左、まんまる谷間がのぞくが変形水着で“史上最高傑作”ボディ披露
    「好き?」雪平莉左、まんまる谷間がのぞくが変形水着で“史上最高傑作”ボディ披露
    ENTAME next
  3. 新たな逸材・AKB48 左伴彩佳、谷間ちらりの美スタイル際立つ水着オフショットが最強すぎる
    新たな逸材・AKB48 左伴彩佳、谷間ちらりの美スタイル際立つ水着オフショットが最強すぎる
    ENTAME next
  4. ロリ顔&巨乳の超新星・花巻杏奈、圧巻バスト際立つ"あわあわ"水着ショット披露
    ロリ顔&巨乳の超新星・花巻杏奈、圧巻バスト際立つ"あわあわ"水着ショット披露
    ENTAME next
  5. 隙間からふんわりバストがチラリ…NMB48 新澤菜央の水着オフショットが「チラ見せの天才」
    隙間からふんわりバストがチラリ…NMB48 新澤菜央の水着オフショットが「チラ見せの天才」
    ENTAME next
  6. 秋田出身の元地方公務員・ももながグラビアデビュー、破壊力抜群のMカップバストを披露【写真8点】
    秋田出身の元地方公務員・ももながグラビアデビュー、破壊力抜群のMカップバストを披露【写真8点】
    ENTAME next

「ニュース」カテゴリーの最新記事

  1. 元E-girls・YURINO、結婚していた 1周年記念日に報告「愛の溢れる家族になっていきたい」
    元E-girls・YURINO、結婚していた 1周年記念日に報告「愛の溢れる家族になっていきたい」
    モデルプレス
  2. 豊田ルナ『FLASH』過去最高の美くびれを魅せた!一流の美くびれを堪能できるグラビア公開!
    豊田ルナ『FLASH』過去最高の美くびれを魅せた!一流の美くびれを堪能できるグラビア公開!
    WWS channel
  3. 星乃まりな「元アイドル」がオトナSEXYに挑戦!
    星乃まりな「元アイドル」がオトナSEXYに挑戦!
    WWS channel
  4. 『EvisJap』ひろやすが「ラブパワーキングダム」に参加!恋愛サバイバルを勝ち残り、えびじゃ全員結婚なるか?!
    『EvisJap』ひろやすが「ラブパワーキングダム」に参加!恋愛サバイバルを勝ち残り、えびじゃ全員結婚なるか?!
    らいばーずワールド
  5. 馬場ふみか“アリス”の恋が動く…高校生男子の「昔から大好きだから」に視聴者「最高にピュア!」<アリスさんちの囲炉裏端>
    馬場ふみか“アリス”の恋が動く…高校生男子の「昔から大好きだから」に視聴者「最高にピュア!」<アリスさんちの囲炉裏端>
    WEBザテレビジョン
  6. 大物歌手のめい・石川満里奈、“ミス日本グランプリ”初仕事に反響「お声がおば様に似ているような」「オーラでてますよ」
    大物歌手のめい・石川満里奈、“ミス日本グランプリ”初仕事に反響「お声がおば様に似ているような」「オーラでてますよ」
    ABEMA TIMES
  7. フジテレビ 水10ドラマ『問題物件』出演の宮世琉弥が所属するスターダストプロモーションが新人を募集『2025冬ドラマ特別オーディション』
    フジテレビ 水10ドラマ『問題物件』出演の宮世琉弥が所属するスターダストプロモーションが新人を募集『2025冬ドラマ特別オーディション』
    Deview
  8. 藤あや子、“相方”坂本冬美からもらったお土産を絶賛「上品な甘さが最高!」
    藤あや子、“相方”坂本冬美からもらったお土産を絶賛「上品な甘さが最高!」
    ABEMA TIMES
  9. TKO木下、元女子アナYouTuberへの性加害謝罪 弁護士に相談も「厳しく指摘されました」「本当に恥ずかしいこと」
    TKO木下、元女子アナYouTuberへの性加害謝罪 弁護士に相談も「厳しく指摘されました」「本当に恥ずかしいこと」
    モデルプレス

あなたにおすすめの記事