大食い・ロシアン佐藤が“人前で食べられなかった”思春期を語る「ギャル曽根ちゃんの存在は革命」
『元祖!大食い王決定戦』(テレビ東京系)で2008年に衝撃のデビューを果たしたロシアン佐藤。当時システムエンジニアとして働きながら、大食いタレントとしても大活躍し、「いつも美味しそうに食べる」と、多くの大食いファンを魅了してきた。2021年7月には、「競技としての大食い」の引退を宣言。現在は食への恩返しをテーマに新たなプロジェクトを設立し、YouTube配信を中心に活躍している彼女に、改めて大食いに目覚めたきっかけや、これからの活動について話を聞いた。(前中後編の前編)
──フードファイターとしてテレビ出演する前のことからお伺いします。最初に自分が大食いだと自覚したのはいつのことですか?
佐藤 どうだろうなぁ。もちろん普通の人と比べると量は食べるほうだったんですけど、そこまで大食いだという自覚はなかったんですよね。というのも私は島根県で育ったんですけど、田舎だから大食いチャレンジ店も数軒しかなくて。だから自分としては「私が食べるくらいの量は、みんなも普通に食べられるでしょ」みたいな感覚。友達が「佐藤さんヤバいから番組に出たほうがいいよ」ってことで『元祖!大食い王決定戦』(テレビ東京系)の応募フォームを送ってくれたんですけど、「いやいや、言うても私なんて大したことないから」とか笑っていましたし。だけど番組の大阪大会のとき、「あれれ?」と思ったんです。「あ。私、なんか普通じゃないんだ」って(笑)。
──ご家族もよく食べるほうなんですか?
佐藤 そうでもないんです。弟も少食ではないものの、ズバ抜けた大食いというわけではないですし。高校生のときだったかな。あまりにも私が食べ過ぎるということで母親が心配して、消化器内科に連れていかれたことがあるんですよ。「お前は絶対どこかおかしいはずだから」とか言われて(笑)。それで胃カメラをやったんですけど、診てくれた先生も「心配なさらなくても大丈夫ですよ。別に異常はないし、綺麗な胃ですから」とか笑っていました。ただ今にして考えると、「食べることが好きになる環境」は整っていた気がしますね。
──大食いになる下地があった?
佐藤 うち、実家が農家なんですよ。それもわりと大規模に展開している農家だったので、結構お手伝いさんとかも手伝いに来ていたんですね。人が大勢集まるものだから、お米も毎日2升(=20合/約3kg)ガンガン炊いていたことを覚えています。おかずも常にすごい量がテーブルに並んでいる感じでしたし、「それでも足りなかったら、適当に畑から採ってきてください」みたいな日常(笑)。だから食べ物には事欠かなかったし、みんなと一緒に食事する時間が本当に大好きだったんです。そういう家庭で育ったので、給食の時間も「なんでみんなはお代わりしないの?」とか不思議に思っていました。
──学校でも「佐藤さん、ちょっと食べすぎじゃない?」みたいに驚かれましたか(笑)。
佐藤 いや、ところが中学に入ったあたりから私も女子的な気持ちが芽生えまして。「いっぱい食べることは恥ずかしいんじゃないか?」と悩み始めたんですね。なにせ思春期ですから。高校に入ると「大食い=恥ずかしい」という気持ちがますます強くなりまして、食べないようにするためにスカートのウエスト部分を無理やり詰めたりしていました。お弁当も小さいやつにしていましたし。でもみんなの前で食べない分、家に帰った瞬間から食欲が大爆発するんですよ。そんなアホみたいに家で食べていたら、そりゃ親だって心配しますよね(笑)。
──なるほど。それで病院に連れていかれたわけですか。
佐藤 そんな当時の自分にとって大きかったのは、ギャル曽根ちゃんの存在だったんです。それまでは「いっぱい食べるヤバい奴」と思われていた私が、20歳ころ「ギャル曽根ちゃんみたいにいっぱい食べるから、見ていて気持ちいいね」と言われるようになったんですよ。だからもう私にとってギャル曽根ちゃんは革命的な存在なんです。本当に感謝で頭が上がらないですね。いっぱい食べるということに免罪符を与えてくれたと言いますか、「もうこれからは好きなだけ食べていいんだな」という精神的な解放感がありました。
──隠れキリシタンのようにコソコソ食べる生活から脱却できた(笑)。テレビに出るようになって何が変わりましたか?
佐藤 自分の食べている姿が人に見られているんだという意識。一番はそこでしょうね。番組に出始めた頃は「お箸の持ち方が変」とかネットでめちゃくちゃ叩かれたんです。「人前に出て食べるってそういうことか」って気づかされましたし、お箸の持ち方だけじゃなくて口への運び方とか細かいところにも意識を向けるようになりました。
──佐藤さんの場合、大食いとは言っても、汚く食い散らかすようなイメージは初期から一切なかったですけどね。
佐藤 でも、やっぱりテレビに出ると賛否両論いろんな意見が飛び出てきますから。今だったら私もスルーして流せますけど、あの頃は結構ナイーブだったので傷つきましたね。「美味しいものを美味しく食べたい」という気持ちは昔からあったものの、テレビに出たことでそのことをさらに強く意識するようになったんです。そもそも根本的な話として、私の場合は「勝負に勝ちたい」という気持ちよりも「美味しいものを食べたい」という欲が強かったんですよ。マイペースに食べ続ける私の姿を見て「トップを獲らなくていいのかよ?」とか言ってくれる人もいたんですけど、決勝戦以外は脱落しなければいいわけじゃないですか。
──足切りに引っかからなければ何位だってOKというルールですからね。
佐藤 そうそう。だから番組に出始めの頃は「次の食べ物を食べたいから勝ちたい」っていう、そんな浮かれた発想でいたんです。「これを食べきって、早く次の美味しいものを口にしたいな~」って感じで。
──もえあず(もえのあずき)さんは、番組出演に際して「タレントとして色をつけたい」「自分の所属するグループに還元したい」という明確なモチベーションがあったと語っています。
佐藤 私の場合、モチベーションは「美味しいものをいっぱい食べたい」。それだけでしたから。そのへんは他の大食い選手たちと決定的に違いますよね。とはいえ、そんな私も番組に出続けているうちに徐々に考え方が変わっていくんです。途中からは番組でファンになったという方も出てきて、「また出てほしい」「勝った姿を観たい」とか応援されると、私も期待に応えたいと思うようになりましたし。ただやっぱり私はタレントじゃなくて会社員だったので、番組に出る必然性があるかと言われたら特にないんですよね。
──佐藤さんは一般人でしたが、当時は大食い女子ファイターの「アイドル化」が進んだ時期でもありました。ビジュアル的にも可愛い選手が揃い、ビーチで水着姿になったりしていましたし。
佐藤 私の名前の由来になったロシアン帽もそうですけど(※番組出演時にロシアン帽を被っていていたことから「ロシアン佐藤」と命名された)、キャラクター化していただけることは素直にありがたかったです。それで視聴者さんに覚えていただけたという面はすごく強いと思いますし。当時はまだSNS黎明期だったけど、mixiで私のコミュニティを作っていただけたんですね。それが、すごくうれしかった! ただ一方で賛否両論があると、どうしてもアンチの意見のほうが強くて目に飛び込みがちだから、そこでつらくなったりもしましたけど。「いつも帽子なんて被ってアイドル気取りかよ。こいつ絶対に自分のこと可愛いと勘違いしているよな」とか。自分って可愛い!って思ってテレビに出ている訳じゃないのにな(笑)。(中編へ続く)
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