結成10周年の想いを明かしたi☆Ris(写真左から:山北早紀、芹澤優、茜屋日海夏、若井友希、久保田未夢)

i☆Ris「声優でもアイドルでもないつらさはあった」、“声優アイドル”ブームの先駆けから10周年へ

2021.12.25 18:00
結成10周年の想いを明かしたi☆Ris(写真左から:山北早紀、芹澤優、茜屋日海夏、若井友希、久保田未夢)

ハイブリッドアイドルのi☆Ris(アイリス)が、21枚目のシングル『12月のSnowry/ハートビート急上昇』を12月8日にリリースした。今年3月には、メンバーの澁谷梓希がグループを卒業。さまざまな変化があった2021年の最後を締めくくる楽曲に込めた想いや、怒涛の1年の振り返り。そして、来年迎える結成10周年の想いをメンバー5人(山北早紀、芹澤優、茜屋日海夏、若井友希、久保田未夢)に聞いた。

「ずっと歌いたかった」失恋バラードと「甘いダンス」で新境地を開拓

――『12月のSnowry』は、これまでのイメージとは異なる大人な雰囲気の作品に仕上がりましたね。

茜屋:個人的には、自分が一番得意な「バラードを歌ってみたい」とずっと思っていたんです。今までは明るく元気な曲を歌うことも多かったですが、個人的にはそういった楽曲の方が、「新しい自分を作る」ような気持ちで臨んでいた部分があるんです。なので、今回は肩の力を抜いて取り組めたかなと思います。失恋ソングも好きなので、(レコーディングは)楽しかったですね。

――皆さんが好きな曲は、結構バラバラなんですか?

山北:好きな音楽の方向性や得意なジャンルの違いは、常に感じています(苦笑)

「12月のSnowry」みたいに“格好いい系”の曲は、ひみ(茜屋)ちゃんと友希ちゃんが得意ですし、逆に『ハートビート急上昇』みたいな“ノリノリ”な曲は、みゆたん(久保田)とか、優ちゃんが得意だったりして…。私は中間かな。

――MVでの大人っぽい振り付けも印象に残りましたが?

若井:楽曲のテンポは遅めなのに、「思ったよりも踊るんだな」とは思いました。振り付けをしてくださっているMIKA先生が、「昔は踊れなかったけど、ちゃんとこういう大人っぽいのも似合うようになったね」と撮影時にも言ってくださって…。嬉しかったです。MIKA先生はデビュー時から振付を担当して下さってるんですが、やっぱりデビュー当時は若かったですし、元気なイメージもあった。今は「楽曲に年齢が追いついた」って言うんですかね。(笑)

――今作では、皆さんの高い歌唱力にも改めて驚かされました。

芹澤優:ライブは、他の声優さんとは比べ物にならない回数をデビューから経験しているので、場数の違いも多分あると思います。生歌にしても、本当にずっとプライドを持って頑張ってきたところですし、反省して上手くなるまで練習する繰り返しでしたね。

――『ハートビート急上昇』は、対照的にi☆Risらしいハッピーでキュートな楽曲に仕上がりましたね

芹澤優:今までは「キラキラした夢を届ける歌」が多かったですが、今回はどちらかというと「甘い恋の要素が多い曲」でした。MVには、これまではあまりやってこなかった「甘い振り付け」があったので、新しさも感じていて…。ライブではラブリーな曲を歌っていますけど、「ラブリーなMV」は、実は今まであまりやっていなかったので、新鮮でした。

――今回リリースした2曲で、注目してほしいポイントはありますか?

山北:今作のMVで(メンバーの)若い人たちは脚を隠していたので、私が出すしかないかと…。脚を出させていただきました(笑)

芹澤:「12月のSnowry」は、夏にリリースした「Summer Dude」の続編に仕上がっているので、一緒に聞いていただいたら楽しいんじゃないかなと思います。「ハートビート急上昇」のサビの部分のダンスをTikTokにアップしたんですけど、すでに踊り始めてくれている子もいて…。8種類のハートポーズがでてきて、キャッチーで楽しいので、ぜひぜひ多くの方に踊っていただけたらと思います。

メンバー卒業を機に見つけたもの「壁を乗り越えた達成感があった」

――今年はメンバーの卒業や、YouTubeチャンネルの設立など、色々なことがあったと思いますが、i☆Risにとってどのような1年でしたか?

芹澤:メンバー卒業があると、マイナスなイメージや、グループが“壊れかけている”印象を与えてしまっているかもしれないんですけど…。私たちは今回のタイミングを前向きに捉えているんです。みんな大人になってきたなかで、これからは「女性らしさを押し出していこうかな」とか。いい意味で“イメチェン”したのかなと思います。

――今年、皆さんが印象に残った出来事を教えてください。

茜屋:やっぱりツアーですかね。3月に6人体制で澁谷の卒業ライブやった後、ほとんど時間がないなかでフォーメーションや歌詞割りを組み替えて臨むことになったので、本当に大変でした。なかなか頭と身体が追いついていかない時もありましたね。

若井:同じく、ツアーのリハーサルが一番印象深くて…。メンバー全員が、目標に向かって一丸となる感覚も本当に久しぶりでした。同じ方向に向かって集中した時間や、壁を乗り越えた達成感など、すごく大事なものが得られたツアーだったなと思います。

久保田:ずっと振り入れをしていた1年間でしたね。コロナ渦で一部の公演が延期になった関係で、普段よりも2ヶ月くらい長くツアーをやっていたので、そのぶんやることも多かった。何かの振り付けが終わると、すぐに別の振り付けが始まる状況が続きました。夏にリリースした『Summer Dude』、今回リリースした『12月のSnowry/ハートビート急上昇』、どちらも、MV撮影のために2曲分のダンスを覚えましたしね。本当に、ずっと「振り入れ」をしていた一年だったなと思います。

芹澤:個人的には、シングルの「Summer Dude」がすごく好きで、気に入っているんですよ。MVを見た方から、「可愛いね」って言ってもらえることも多くて…。これまでは「ザ・アイドル」な派手な衣装で活動してきましたが、「Summer Dude」からはビジュアルの方向性も一新していて。女性らしいMVを褒めてもらえるユニットになれたことがすごく嬉しかったです。

山北:全体的に思い出に残ることが多い1年でした。「Summer Dude」のMVの中に、レモンを持っているシーンがあるんです。「これ、テレビジョンだね」って言いながら撮影していたら、今日は取材に来ていただけて…。取材スケジュールの「ザテレビジョン」の文字を見て、本当に驚きました。興味を持ってもらえて嬉しかったです(笑)。今度はレモンを持たせてもらえるように、これからも頑張っていきたいですね。

“声優アイドル”の先駆け的i☆Risが語る10年間、「プリパラの子」からの脱却

――最近は、「声優ブーム」と言われています。i☆Risさんは、「声優とアーティスト両方で活動する」という草分け的な存在で約10年やってこられました。苦労はありましたか?

若井:最初の方は大変でしたね。そもそも、私達は「アニソン・ヴォーカルオーディション」をきっかけに集められたので、「純粋に声優アイドルになりたい」と思っていた人がいなかったんです。なので、結果として、ほとんどのメンバーが声の勉強を一からやることになりました。子役上がりの実力派の方がいたりする声優現場に、10代後半の時に未経験で入れられて、結構しごかれました。当時はしんどかったですね。

「プリパラ」(※i☆Ris全員がメインキャストで出演し、主題歌も飾ったアニメ作品)に出会うまでは、i☆Risの全員が「自分は声優です」と言えるほどの実績もなかったので、アニメのフェスに出た時にも「誰だろう」で終わっちゃうんですよ。説得力がないなかで、声優として活動している状況は辛かったですね。

茜屋:かといって、アイドルっぽい楽曲でもなかったので、「アイドルです」というのもちょっと違うかなと思っていました。「声優」でも「アイドル」でもないので、どちらのファンにも刺さらなかった。中途半端に見えていたと思いますね。その後に「プリパラ」があって、やっと知られるようにはなってきましたけど…。

芹澤:とはいえ、デビュー4周年で日本武道館に立っちゃったので、その上の目標が見つからなくてしんどい時期もありましたし、「プリパラ」のイメージから脱却するのも、結構大変でした。いつまでも「キャピキャピと歌いながら、ジャンプし続けるわけにはいかないな」と思っていても、「プリパラの子たちでしょう?」って言われてしまう。「次に行かなきゃ」と感じることはありましたね。

山北:日本武道館を超えたいですね。4周年で武道館の公演をさせてもらいましたけど、その時も「プリパラ」の力だったり、大人たちに立たせてもらったという印象が強かった。武道館の後の6年間でアーティストとしても成長してきたので、今度はそれを証明したいなって思います。

スパルタ教育のプロ根性が強み!エイベックスの先輩方のように…「大きい会場で思い切り歌いたい」

――最近は、大きな会場でライブをやらないアーティストも増えてきています。「武道館を超えたい」とのことですが、そのこだわりの理由を教えてください。

若井:個人的にも、2000年代のavexの先輩方を見てきているので、やっぱり“大きな会場”への憧れはあります。私たちのファンは、「会場で大きな声を出したい」という人が多いんですよ。ファンの熱量と一体化するライブが身体に染み付いちゃっているので、オンラインでは全部出しきれない。目の前にいるファンの熱気を感じながらやるのが、“本当のi☆Risのライブ”だと思うので、お客さんを目の前にして歌いたい気持ちはありますね。

「ファンの熱気と全力でぶつかって戦う」みたいなライブができないと、不完全燃焼で、足りないなと思ってしまうんですよね。

――個人活動も積極的に行っています。皆さんにとって、i☆Risはどのような位置付けですか?両立の難しさはありますか?

山北:ここまでリーダーをやってきましたが、最初はソロ志向が強かったメンバーが、最近は個人の仕事を大切にしつつも、i☆Risを好きでいてくれていることが嬉しいです。私自身は、もともと「グループアイドルをやりたい」と思っていたんです。もし、個人で声優とか女優で活動していてもi☆Risがなかったら、私の人生はつまらない。楽しくアイドル活動ができているからこそ、幸せが感じられていると思いますね。

久保田:i☆Risメンバーは、一般的には考えられないくらいたくさんある仕事を、何事もなかったかのようにこなしてしまうんですよ。だから外で仕事をしてみて、初めてメンバーの凄さを感じました。ツアーが終わった次の日に、MVを撮影したりとか…。他の方に話すと「本当に?」って言われることもあるんですけど…。でもi☆Risのみんなは当たり前にやっているから、「やらなきゃいけない」っていう感覚になりますね。

芹澤:i☆Risと個人、両方の活動をしないといけない時は大変ですね。夜の10時までi☆Risのオンラインサイン会を終えた後、2時間くらい台本チェックをやって、翌朝10時からあるアフレコに備えるとか…。みんながソロでも活動しているから仕方ないんですけど、「どれだけi☆Risに時間を割けるか」を考え、実践していくのが大変です。

――最後に、ファンの皆さんへのメッセージをお願い致します。

山北:私たちi☆Risからのクリスマスプレゼントは、「12月のSnowry」と「 ハートビート急上昇」だよ!

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