染谷俊之「噛むし、セリフも被る」、七海ひろき「頭が真っ白」 それでも役者がはまる即興劇
百戦錬磨の俳優が緊張したり、頭が真っ白になったり。場数を踏んでいるAKB48のメンバーも思わず、素の部分が…。そんな場面に出会えるのが即興劇だ。その魅力や「ヒヤリ」の場面について、2021年12月14日から16日までライブ配信されたマーダーミステリーシアター『裏切りの晩餐』に出演した、AKB48・小栗有以、加藤諒、北園涼、染谷俊之、七海ひろきにアンケート形式で聞いてみた。
マーダーミステリーシアターは、俳優が役になりきって演じながら殺人事件の真相を解き明かしていく謎解き即興演劇。犯人以外の役者は犯人を知らず、劇中に登場する手がかりを元に、犯人を推理していく。犯人役は、自分以外を犯人だと推理させたら勝ち。一度演じてしまうと、犯人が分かってしまうので、二度目はない一発勝負の演劇だ。
『裏切りの晩餐』では、6人の出演者が頭をひねり、とっさの判断で台詞を選び出していく。
台本がなく、初めて聞く台詞に、ミスはつきもの。ヒヤリとする場面も少なくない。10歳からテレビ出演の経験のある加藤も「相手の方を役の名前ではなく、本名で呼んでしまい、ヤバッ!となりました。共演者の皆さんにバレてないかなと思って、そのまま続けたのですが、やはり突っ込まれてしまいました」。
宝塚歌劇団でも舞台に立っていた七海も「頭が真っ白になって何も言葉が思い浮かばず、自分が話す場面で沈黙してしまった」ことがあったという。とはいえ、全員が同じ立場。他の役者が助け舟を出して、うまくつなげるのも即興劇ならでは場面だ。
一方、台詞が決まっていないからこそ、チャレンジもできる。弁当を選ぶのにも優柔不断なタイプの小栗は、監督から「若いんだからガツガツ行きなさい。とにかく何でもしなさい」とアドバイスをされて、吹っ切れた。「漠然としようかなと考えていたことを『ヤバイ!やらなきゃ!』と、本番でぶっこんでみたり、普通ではやらないようなことをしてみたりと、勉強になりました」と振り返る。
北園は「役の設定はもちろんあるのですが、その上で自分好みに作りあげることができるので、今までやったことのない役や、やってみたいなと思うものに、挑戦することができる場所」とまで言う。
緊張感がある分、快感や達成感は増す。
染谷は「噛むし、セリフも被るし、それがリアルでキャラクターがそのシーンに存在している生っぽさを味わえるところが魅力なんだと思います。とにかく緊張して疲れます!! 終わった後の、スタジオを出た空気が本当に美味しいです」。
加藤も「ああしようと考えていると、他の皆が反応している中に入っていけなかったりするので、その場で感じたことをすぐ言葉にするのは、ドキドキします。でも、自分が誘導したい方に皆の視線を向けることができた時は、気持ちがいいですね」と話す。
『裏切りの晩餐』は6回の公演があり、同じ設定ながら6回全く違う展開となった。
七海は「何が起こるのか本当に分からないので、ハラハラドキドキするのがスリリングでとても楽しいです。皆さんが自分の言葉を信じてくれた時は、嬉しく感じます。緊張感があり、演者によって全く違う物語や雰囲気になる、最高に楽しいエンターテイメントです!!」と締めくくった。
『裏切りの晩餐』のアーカイブ配信は12月31日まで、以下のサイトで視聴できる。
SPWN(https://murdermysterytheater.jp/uragirinobansan/index.html)
シアターコンプレックス(https://theater-complex.jp/movie/list/murdermysterytheater)
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