撮影/西邑泰和

窪塚洋介に聞く上下関係論「大人だから偉い、年上だから正しい、がおかしいと感じた瞬間」

2021.08.24 13:21
提供:ENTAME next

窪塚洋介が19年ぶりに主演する縦型ミステリードラマ『上下関係』が7月30日からニュースサービス「LINE NEWS」の縦型動画プロジェクト「VISION」にて配信されている。「上下関係はどうあるべきか? 正しい人間関係の作り方は? その答えは人によってそれぞれ違うと思うんです。この作品がそのことを考える一助になれば」そう語る、窪塚洋介に若い頃から今までの人間関係論について聞いた。(前後編の前編)

──今回のドラマでタイトルになっている『上下関係』。これは時代によっても変わるでしょうし、年齢によっても捉え方が変わってくると思うんです。窪塚さん自身は、どのように上下関係の認識が変化しましたか?

窪塚 俺の場合、それほど変わってはいないですね。昔から後輩に対して上から偉ぶるタイプではなかったし、逆に相手の年齢が上というだけで必要以上に敬うような真似もしていなかったし。年齢的には上でも、ヤワな奴だったら実質はクソガキと変わらないじゃないですか。失礼なことをされて「もうこいつはいいや」と自分が見限った相手に対しては、年上でも相手をしなかったし。年を取ったことによって変わったのは、むやみに怒らなくなったところじゃないかな。

──部活の先輩・後輩関係などに顕著ですが、「年上はリスペクトするもの」という考え方は根強くありますよね。

窪塚 もちろん俺だって基本は年上をリスペクトしますよ。最初からタメ口ってことはないですし。今回、作品で共演する(Dragon Ashの降谷)建志くんは1個年上なんだけど、お互いの価値観を共有できているからタメ口で話しているわけで。でも結局、年齢がすべてじゃないのは事実ですからね。子供の頃は「年上の大人たちはすごくて偉いんだな」と何の疑いもなく信じていたけど、だんだんそうじゃないと気づいていくわけです。

「こいつ、こんなアティチュードしちゃうんだ?」みたいな驚きとともに。そうすると「大人だから絶対に偉い」「年上だから絶対に正しい」という発想自体がおかしいと感じるし、結局は個々の人間性なり、「自分がどういうふうに生きていくか」みたいなテーマが大事という話になる。これは上下関係だけじゃなく、あらゆる人間関係に通じることだと思いますね。

──今、窪塚さんと同じぐらいの世代の人から若い世代との接し方が分からないという声も耳にしますが、窪塚さんは10~20代の若い人たちに対する態度はずっと変わらないですか?

窪塚 相手が明らかに子供っぽかった場合、無意識のうちに年上っぽい口調になることは多くなったかもしれないな。たとえばライブ前にトイレでションベンしていると、「うお~、窪塚だ! やべぇやべぇ!」とか言ってスマホで動画を撮られることとかあるんですよ。そういうときはさすがに「お前さぁ」とか言いながら、頭をはたくくらいのことはします(笑)。「そういうの、さすがに失礼だから」って、大人として最低限のことは教えないとね。ただ突き詰めていくと、人間関係って「魂と魂」だと俺は思うんです。年齢とか立場は関係ない。それは相手が自分の子供であっても同じで、無駄に偉ぶるような真似だけはしないように心がけています。──極力フラットでいることが大事ということになりますかね。

窪塚 昔、何かで読んだことがあるんですよ。「その人がどういう人かを知りたかったら、レストランで店員に対する態度を見ればいい」って。これは本当にその通りだなと思う。そいつの器量だとか本性みたいな部分が透けて見えますから。あとは「友達を見れば、その人がどういう人かわかる」というのもひとつの真理。こういう考え方って俺の中で結構大きいんですよね。だから相手が年上であろうと年下であろうと、魂でぶつかっていくことが大事だって感じるし。

──窪塚さん自身は変わらないつもりでいても、周囲の見る目が変わっていくということはある気がします。たとえば後輩の役者から「憧れていました。演技について教えてください」といった相談を受けることはないのですか?

窪塚 直接言われるようなことは、あまりないんです。自分がアドバイスできることがあれば、もちろん喜んで協力はしますけど。

──ご長男(窪塚愛流)もモデルをやられたり、ドラマに出演したりしていますよね。

窪塚 そうですね。たしかに子供に対しては熱心にアドバイスするかもしれないな。「こういうときはどうしたらいい?」とか聞かれるから、本読みにつき合ったりもします。深夜に酒を飲みながら「役者とは~」みたいな話をすることもあるし。息子は未成年だから飲んでいるのはもちろん俺だけなんですけど、途中から向こうは眠くなってくるわけですよ。それで俺も「いや、寝させない!」とかタチが悪い絡み方をしちゃって(苦笑)。

──微笑ましい光景じゃないですか。

窪塚 役者論を西麻布のバーとかで繰り広げる同業者とかって俺は大嫌いだったんですよ。役者と役者の話をするというのを避けて生きてきたんだけど、「対息子」となると完全に無防備になっちゃう(笑)。自分でも自分の言ってることにハッと驚きますもん。「俺、こんなに熱く役者という仕事について考えていたんだ」って。「この説明の仕方、めちゃ上手いじゃん」って自画自賛したりしてね(笑)。

▽縦型ドラマ『上下関係』ニュースサービス「LINE NEWS」の縦型動画プロジェクト「VISION」にて、7月30日18時より毎週金曜配信中。

「上下関係」Episode 1「上京」Episode 2「何者」Episode 3「犯人」Episode4「穴」視聴はこちらから(全話無料)https://lin.ee/qY1vcWM/lnnw

「上下関係」公式サイトhttps://lin.ee/fPPXTWe/lnnw

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