山崎育三郎、瀧本美織、市原隼人が挑む“ドロキュン”劇場開幕「人の欲に溺れた滑稽な姿を楽しんでください」
「奪い愛、冬」(2017年)、「奪い愛、夏」(2019年)、「M 愛すべき人がいて」(2020年)に続き、鈴木おさむが手掛ける“クレイジー”な恋愛ドラマ「殴り愛、炎」(テレビ朝日系)が4月2日(金)、9(金)の2週にわたって放送される。
本作は5人の男女が繰り広げるいびつな激愛の模様を描くストーリーで、主演は山崎育三郎。山崎が演じるエリート心臓外科医・光男は、婚約者の前にかつて彼女が思いを寄せた男性が現れたことで猛烈な嫉妬心を募らせていく役どころ。その婚約者・秀実を瀧本美織が、秀実がかつて思いを寄せていた先輩・信彦を市原隼人がそれぞれ演じる。
今回は、山崎、瀧本、市原にインタビューを実施。強烈なキャラクターが勢ぞろいのドラマ撮影の舞台裏や、本作が初共演だという3人が思うお互いの素顔などを語った。
全てのエンターテインメントが詰まっている作品(山崎)
――鈴木おさむさんは強烈なストーリーのドラマを数多く手掛けていますが、今作のストーリーの印象はいかがですか?
山崎:鈴木おさむさんの描く世界はすごく面白くて、台本をいただいたときはあっという間に読み切ってしまいました。ラブストーリー、サスペンス、コメディー、アクション、涙…と、いろんな要素が盛り込まれているので、全てのエンターテインメントが詰まっている作品なんだなという印象でした。これをどうやってドラマで表現するのかなとすごくワクワクしましたし、自分はどう演じ切ろうかなとやりがいを感じました。
瀧本:昼ドラっぽいドロドロ感がおかしな方向に進んで行く、奇想天外なお話です。「奪い愛、冬」「奪い愛、夏」と見させていただきましたが、今回はまた新たなキャストで、どんなふうになるのか想像がつかなくて。一緒にやってみないと分からないんだろうなと思っていました。クランクイン前は、本当にワクワクしていたのを覚えています。
市原:テレビ朝日のこの枠と鈴木おさむさんが徒党を組み“パンドラの箱”を空けてしまったなと。問題作ですよ(笑)。ジェットコースターのような、どう着地するかが全く分からない挑戦的な作品なので、その躍動感とか緊張感が、演じていてたまらなく楽しかったです。
強烈なキャラクターが勢ぞろい
――登場人物が全て濃いキャラクターとのことですが、その中でご自身はどのような役づくりを心掛けましたか?
山崎:ジェットコースターのような振り幅があって、ぶっ飛んでいるシーンも多いので、 “ぶっ飛んでいる”だけにならないよう、なるべく誠実に、繊細に演じようと思いました。おさむさんの台本の中には「ここは行ってほしい」という場面が提示されているので、それ以外はきっちり繊細に演じていって、ここぞというときに爆発する、そういうメリハリはちゃんと作っていかないと、というのを意識していました。
――光男が少しずつ嫉妬心を募らせていく、というところは静かに演じられたということでしょうか。
山崎:そうですね。光男と秀実の関係の変化は、せりふではなく表情や目線で表現するとか、その積み重ねていく段階をしっかり付けたいなとは考えていました。
――市原さんは陶芸家という役どころですね。
市原:なので撮影前に陶芸の練習から入りました。作品の中で信彦と秀実が映画の「ゴースト」のようにろくろを回すシーンがあるんですけど、演じていて本当に恥ずかしかったです(笑)。
瀧本:そうだったんですね(笑)。
――内面的な部分で意識したところはどこですか?
市原:信彦の愚直な感情の揺さぶりを全面に出していきたいと思いました。みんなそれぞれ自分の“正義”を持っていて、善にも悪にもなれる個々の正義がぶつかってしまう状況の中、信彦はどんなシチュエーションも言葉も、全てを正面から受け止めて返してしまう人間であり、白と黒しかない。…なので、意外な方向に急展開していくことになるんですけどね。
2人が魂をぶつけ合っているように見えました(瀧本)
――瀧本さんはそんな2人に奪い合われる役どころですね。
瀧本:2人が殴り合う場面を間近で見ているとき、秀実はどんな顔をするのか、ギリギリまで悩みました。実際、現場で殴り合う姿を見て、2人が自分の方を見ていないんじゃないかって感じるくらい、殴り合っている2人が魂をぶつけ合っているように見えました。それが愛し合っているようにも見えて、ちょっと嫉妬しちゃいました(笑)。
――その殴り合いのシーンですが、演じられたお二方はいかがでしたか?
山崎:すごく面白かったですよ。舞台でも殴り合うシーンはやってきましたけど、2人で叫びながら、泥だらけになりながら殴り合う、そこまではやったことがないので、すごく刺激的でした。
市原:2人が感情を爆発させ拳に乗せた気持ちをぶつけ合う場面は泥くさく、まさに泥仕合。見るべきです。山崎育三郎がこんなに殴り合って吹っ飛ぶのか! って。
山崎:マグロの一本釣りみたいになってます。
全員:(笑)。
市原:鈴木おさむさんの脚本だからこそ、タガが外れたような面白いシーンがたくさんあります。まさに「殴り愛」というタイトル通りの人を憎んでいるんじゃない、ただ好きになってしまって”愛”という感情を殴り合うところとか。
山崎:光男も秀実と信彦を憎んでいるわけではない気がします。愛しているという気持ちがそうさせていて、憎しみというよりは愛情からの行動というところではあると思うんですけどね。自分との戦いですかね。
市原:もっと殴り合いたかったですね。
山崎:そうですね(笑)。いっちー(市原)は今まで、数々のアクションシーンを経験してきたと思うから、引っ張ってもらいましたよ。美織ちゃんは殴り合いの後の場面ではずっと笑ってたね。
市原:本当に笑い上戸。
瀧本:育三郎さんが笑い掛けてきたシーンでドカーンときちゃいました。
育三郎くんの心意気がかっこいい(市原)
――仲の良さそうなお三方ですが、初共演だと。
山崎:初めてです。こういう作品だったということも大きいとは思うんですけど、空気感がすごく合っている気がします。居心地がいいですね。
瀧本:撮影中もたくさんお話していましたし、楽しかったですね!
市原:とにかく笑ってましたね。
――では、タイトル「殴り愛、炎」の「炎」にかけまして、お互いの「アツイところ」を教えてください。まずは山崎さんから。
市原:僕の中で育三郎くんはミュージカル界の第一線を走ってやってきた人で、そんな育三郎くんがここまで振り切った役をやるギャップが素晴らしいと思いました。今作の各シーンやいろいろな環境の中でも、やらされている事なく自ら向かって振り切る心意気がかっこ良くて。この人がやりたいと思ったことには僕は100%ついて行こう、一緒に楽しみたい、っていう思いがあったので何をしていても充実していました。
瀧本:狂気の度合いがすごかったです。スイッチの切り替えというか、ナチュラルにお芝居に入って、バンっと振り切ってすごい壊れ方をされていたので、どうやっているんだろうと思いました。
山崎:元々そういうものを持っているんじゃないですか?(笑)。
瀧本・市原:(笑)。
山崎:でも、自分でもこんな自分がいるんだって、役を通して発見できると面白いですよね。
――では、瀧本さんの「アツイところ」は?
市原:美織はとにかく一生懸命なところだと。何に対してもしっかり向き合って、すごく考える方だと思いました。あと、笑っているイメージもすごく強くあります。
山崎:確かにずっとニコニコしているイメージ。笑ってしまってカットが掛かるというのが何回かあったよね。美織ちゃんの笑い(が収まる)待ちみたいな。
瀧本:お芝居のお付き合いで(カメラには映らないけど)そこにいなきゃいけないけど、外れたことがありましたね。もう無理! って。
山崎:あったあった!
瀧本:その節は申し訳なかったです。
市原:でも、つらいことも苦しいこともいろんな経験がある中で、無垢に誰かに向かってストレートに笑えるって素晴らしいことですよね。経験を積むにつれて“汚れた水”みたいに、ねたみやひがみや無駄な情報とかさまざまなものを感じ混ざってしまうこともあり、その心をろ過するのが大変になったりもする。でも、美織の中には混ざらずにきれいなままの水(心)があるんだなと感じます。
山崎:僕が、前作の朝ドラに出演していたこともあって、朝ドラの話題になった時に、ヒロインをやっていた頃のことを聞いたら、とにかく楽しかったと。あれだけ大変な撮影を楽しかったと言ったことがすごく印象的でした。多分そのときの感覚からずっと変わっていなくて、どこにいても楽しめる人だし、自然体の自分でいながら周りを穏やかにしていく空気を持っている。天然なのかなと思ったんですよ。でもすごく芯があって自分を持っている。そのバランスが絶妙ですよね。
瀧本:すごくうれしいです。ありがたいです。
――市原さんはいかがですか。
山崎:もう「アツイ」とかじゃないんですよ。いっちーはすごく信念を持っていてとにかく自分に正直。嘘をつかないし、物事に真っ正面からぶつかっていく。あと、人に対して優しい。苦しいこととかつらいことを経験したからこそ人に優しくなれると思っているので、優しさは強さだと思うんですね。だから、歳を重ねるごとに、心も体も強くなっていると思います。
実は初めて会ったのはいっちーが中学生の頃なんですよ。いっちーは忘れてるんですけど(笑)。俺は高校生で、一緒にビリヤードに行って、遠くで電話して戻ってきたら「お父さんが怒ってるから、僕帰ります」って言ってたんですよね。すごくかわいくて美少年で、こんなきれいな顔をしている男の子がいるんだってびっくりしたぐらい。今回、初めての共演なんですけど、歳を重ねるごとに魅力的になっていると感じます。
瀧本:お芝居って目で伝わるところが大きいと思うんですけど、優しさが目の奥からにじみ出ていて、本当に汚れないというかピュアで少年のような方というのが目で伝わってくるんです。本当に魅力的な方だなと思います。
市原:ありがとうございます(照)。
純粋に人を真っすぐに思っているゆえの“人の愛し方”を感じてもらえたら
――皆さんがお互いに信頼し合っているのが伝わってきました。最後にドラマの見どころを教えてください。
瀧本:一つ選ぶのは難しいですね。
山崎:たくさんあるよね。一つに絞れない。
瀧本:今までの「奪い愛」シリーズを見てきた方にも、きっと楽しんでいただけると思います。拳と拳のぶつかり合い、それに愛憎を乗せた殴り合い。ドロドロしているようですけど、純粋に人を真っすぐに思っているゆえの“人の愛し方”を感じてもらえたらいいなと思います。
山崎:僕たちだけでなく、出てくるキャラクターがみんな濃いんですよ。酒井若菜さんが演じる(光男の幼なじみの)家子さんは最初から最後までずっとぶっ飛んでいますし、かき回すと思います。
市原:僕は家子さんに札束でたたかれてますからね(笑)。
山崎:家子さん怖いんだよ(笑)。あとは、西岡德馬さんも濃いですし、石野真子さんも面白いお芝居をされています。永井大さんは髪形から謎です(笑)。それぐらいみんなが自分の中にあるぶっ飛ぶスイッチみたいなのを持って挑んでいたし、何かをしたくなっちゃう現場だったと思います。
みんながすごく純粋で、自分の何かを信じて生きている人たちばかりなので、めちゃくちゃなことはあるんだけど、どのキャラクターも愛おしくなるというのがポイントだと思います。本当にツッコミどころが満載なので、みんなで見つけてほしいです。
瀧本:ツッコんでほしいです! SNSとかでぜひつぶやいてください。
市原:手で顔を覆いながらも指の隙間から見てしまいたくなるような、そして、見てしまったものが全てが衝撃的なシーンになっているような作品ですので、とにかく人の欲に溺れた滑稽な姿を楽しんでください。すごく人間くさくて、愛くるしくて、一生懸命生きている登場人物たちを抱きしめてあげてください!
山崎:みんな正直に思いをぶつけていく。今の時代、そういうのってなかなかないじゃないですか。本気でぶつかり合うことをしたことがないという方も多いかもしれません。でも、この作品の人たちは自分の思いをバーンってぶつけていく。それは逆に新しさがあるんじゃないかと。この時代だからこそ、新鮮さがあると思います。
取材・文=Rum
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