<初耳学>大泉洋が語った“ポジティブ思考”の原点「人生で2歩」踏み出した瞬間
映画やドラマ、舞台にバラエティーとマルチに活躍する大泉洋が、3月21日放送の「林先生の初耳学」(TBS系)に出演。林修と旬な著名人が対談する企画「インタビュアー林修」の中で、ポジティブ思考の原点を振り返った。
「『大橋巨泉さんは仕切りがうまいな』って考える子どもだった」
大学時代にレギュラー出演したローカル番組「水曜どうでしょう」(HTB)でキャリアをスタートさせ、全国放送のドラマやバラエティーへと活動の幅を大きく広げていった大泉。
俳優としては、映画「探偵はBARにいる」(2011年)と「駆込み女と駆出し男」(2015年)で、日本アカデミー賞優秀主演男優賞を二度受賞。連続テレビ小説「まれ」(2015年、NHK総合ほか)や大河ドラマ「真田丸」(2016年、NHK総合ほか)、主演ドラマ「ノーサイド・ゲーム」(2019年、TBS系)などで高い評価を得、TEAM NACSの一員として舞台でも大活躍。「第71回NHK紅白歌合戦」(2020年、NHK総合ほか)では白組司会を務め、安定した司会力を発揮するなど、その活躍はとどまるところを知らない。
二人は今回が初対面。林先生に「なんでそんなに全部できちゃうんですか?」と聞かれた大泉は「(所属事務所クリエイティブオフィスキューの)社訓と言っていい言葉がありまして。『マルチであれ』。ラジオパーソナリティーもすれば、リポーターもすれば、バラエティーもできて、舞台にも立つ。北海道でやるからには何でもやらないと食っていけないよ、って」と語り、「期待に応えたいんですよね。自分を求めてくれる人に対して応えたいんです」と本音も打ち明けた。
子どもの頃から、人を笑わせることが大好きだった。「小学生のころに落語に傾倒して。(四代目)柳亭痴楽さんの落語とか1本やって、覚えていたから」と人気落語家・四代目痴楽の新作落語「痴楽綴り方狂室」の一節をその場でスラスラと披露。
さらに、「4歳で寅さんの物まねをしていました。大人が笑うのがたまらなかった」「大橋巨泉さんは仕切りがうまいなっていうことを考えている子どもでしたね」と、自身の原点を次々と振り返った。
大泉洋が「人生で2歩」踏み出した瞬間とは
そんな大泉が、芸能界へと続く道に足を踏み入れた“最初の一歩”は大学時代。2浪の末、志望校ではなかった大学に入学し、演劇部に入ったことだった。
「長い人生でその一歩だけ、って感じですね」というほど思い切って始めた演劇。そこで後のTEAM NACSのメンバーとも出会い、道民みんなに愛される存在へと成長。そして、2004年には次なる大きな決断をした。それが、31歳での「東京進出」だった。
林先生の「北海道で順調だったのに(東京に)出ようと思われたきっかけは?」という問いに、「気付くとワクワクしてない自分がいたんですね。ラジオも一番多い時で週に4本やっていて、あんまり仕事が楽しく思えなくなっているなと」と率直に振り返った。
さらに、2002年に「水曜どうでしょう」が終了したことも契機となったという。
この東京進出を「人生で踏み出した2歩目」と言い表した大泉。「怖くはなかったですか?」という林先生に、「怖さもありましたけど、僕が他の人と違ったのは、東京の仕事“も”やりますというスタンスだったんですよね」「北海道の人から、北海道を捨てて東京で仕事をしているように見える仕事はできないと思っていました」と語った。
あくまで軸足は北海道に残しての東京進出。「北海道の人をがっかりさせたくない」という思いから、バラエティーやドラマの出方にもこだわった。
「ひな壇の一番上はできない、エキストラのような役はできない…。訳の分からない生意気なおっさんですよね」と当時の強気な姿勢を振り返ったが、東京で成功を収められたのは大泉のそんなポジティブ思考があったからだ。
大泉洋からメッセージ「いっぱい頑張らなくていい」
「変なところがポジティブというか、大学に落ちたという自分にとって最悪な出来事が、それしかないぐらいに今の僕を支えていると思えるから、そこからポジティブにはなったんですよね。『なんかうまくいくんじゃないの?』としか思ってないんです。
大学に落ちて落ち込んだんだけど、その出来事がなかったらTEAM NACSとも出会ってない。最低の出来事も実は自分にとってものすごく最高の出来事になった。悪いことが起きるとちょっとワクワクするところがあるんです。『これきているよ、いいことあるよ』みたいな」。そうポジティブ思考の原点を振り返った大泉。
若者へのアドバイスを求められると「自分は(人生で)2歩しか踏み出していなくて。だから、いっぱいいっぱい頑張らなくてもいいような気がするんですよね。怖くてなにもやれてないっていう人がいたら、とにかく1歩踏み出すだけで案外人生が変わっていくのかなって。
大事だったのは、(大学受験で失敗したときに)腐らなかったことだと思うんです。自分が前向きに選んだ道なら間違いはないから、それを信じていけばいい。それでつまずいて別の道に行くなら、それもまた正解。選ぶ道が全部、正解になるから。勇気を出して一歩踏み出してみたらいんじゃないかと思いますけどね」と自身のこれまでを踏まえ、メッセージを送った。
最後には「3歩目いつ出そうかなっていうね。案外、今年の大みそかには格闘技やっているかもしれないですね。『エラい3歩目来たな!』って」とちゃめっ気たっぷりに笑わせた大泉。
その人柄に、林先生は「サービス精神がすごいですよね。なにか一つは笑いにしてくれる。それをすべての仕事でやることで、『大泉洋さんと仕事をすると面白い』『またお願いしたい』ということを積み重ねて今の位置にいらっしゃったのではないかな」と最大級の賛辞を送った。
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