＜男はつらいよ＞寅さんのパワーが明日からの活力に「寅さん祭り」放送！倍賞千恵子「つくづく寅さんって、お兄ちゃんって、好きだな」

2021.03.20 12:00

渥美清主演、山田洋次監督の国民的人情喜劇「男はつらいよ」シリーズの魅力に迫る「春だ！さくらだ！寅さん祭り」が、3月20日(土)に放送(夜6:00-8:24、BSテレ東)。MCは、“寅さんファン”の立川志らくが務める。

1969年に第1作が公開され、50年以上にわたって愛される映画「男はつらいよ」。日本各地を旅する“寅さん”こと車寅次郎(渥美)が巻き起こす騒動や恋模様を描いている。BSテレ東ではこれまで、4K修復したシリーズ49作品を放送し、3月21日(日)には第50作「男はつらいよお帰り寅さん」(2019年)を無料テレビで初放送する。同映画は第44回日本アカデミー賞で作品賞、主演女優賞など10部門で優秀賞を受賞した話題作だ。

令和の“今”こそ、寅さんを求める声が多く、「コロナ禍で、寅さんの世界にどれだけ癒やされたか」「男はつらいよが別世界に連れて行ってくれる」「寅さんがいてくれてよかった」「元気もらえる」などのコメントがSNS上に寄せられている。今回、山田監督をはじめ、寅さんの妹・さくら役の倍賞千恵子らが当時の秘話を明かす他、山田監督自らが名シーンを厳選。ファンはもちろん、まだ作品を見たことがない寅さん初心者でも楽しめる番組となっている。

ゲスト出演した名優たちの名演技集では、三船敏郎、志村喬、嵐寛寿郎、ミヤコ蝶々、田中邦衛、森繁久彌ら日本映画史に輝く名優が続々と。「すごい！ここもってくるんだ～」と志らくは山田監督のセレクトに興奮気味。一方懐かしさからか、思わず涙ぐんだ倍賞は「名優の方々はそこにいるだけで、全部伝わってくるからすごい」と共演を振り返る。

そんな倍賞も、言わずと知れた日本を代表する名優。山田監督から「渥美さん、倍賞さんの二人の天才がこの映画を支えている」と言われ、照れた様子を見せていた。「お帰り寅さん」で、寅さんの甥・諏訪満男(吉岡秀隆)の娘役を演じた桜田ひよりは、時代を彩った名優たちに「感動しちゃいました。私も出演できてうれしいです」と話した。

また、名バイプレーヤーにスポットを当てた名場面集では、武田鉄矢、泉ピン子、柄本明、そして東八郎、月亭八方、宮川大助・花子、出川哲朗らの姿も。山田監督は、自身が考える役者像、演技を指導するうえで大切にしていることなどを明かす。

シリーズに10本以上出演した笹野高史は、「目立たないようにいるって難しい。監督にもよく叱られました。『立ってるだけでいい』って言われても、格好つけちゃったりして(笑)」と苦笑い。名優、バイプレイヤー共に「あの人も、この人も、出てたの!?」と、スターの若かりし頃が楽しめる映像集になっている。さらには、34作品の冒頭に出てくる、寅さんが見る夢のシーンのまとめも。

倍賞が「つくづく寅さんって、お兄ちゃんって、好きだなって。あんな人にプロポーズされたら『行くわよ！一緒に旅しよ！』って言っちゃうくらい」と笑顔で話すように、寅さんは、たくさんの人々の心の中に生き続けている。世知辛い昨今でも、きっと寅さんは上を向いて歩き続けるだろう。今夜6時の「春だ！さくらだ！寅さん祭り」、翌日の映画「男はつらいよお帰り寅さん」を見ると、笑って泣いて、パワーをもらえるに違いない。