志尊淳、吉川晃司(C)カンテレ

志尊淳、吉川晃司とバディに 「由利麟太郎」シリーズを初連ドラ化

2020.05.14 06:00

ロックミュージシャンで俳優の吉川晃司が主演を務め、志尊淳が出演するカンテレ・フジテレビ系火曜夜9時の新ドラマ『探偵・由利麟太郎』(毎週火曜よる9時~/5週連続特別ドラマ)が6月16日に放送スタートする。

今作は、金田一耕助シリーズで知られる横溝正史が世に送り出した、戦後初の本格長編小説「蝶々殺人事件」を含む「由利麟太郎」シリーズを初めて連続ドラマ化したもので、吉川にとって、地上波連続ドラマ初主演となる。

吉川演じる主人公・由利麟太郎は、元警視庁捜査一課長という経歴を持つ、白髪の名探偵。そして、そんな由利を敬愛し、助手としてバディーを組むのは、志尊演じるミステリー作家志望の青年・三津木俊助。昭和を代表するミステリー作家・横溝正史のおどろおどろしい、奇怪な世界を現代風に新解釈。新たな名コンビによるホラーミステリーを“京都”を舞台に描く。

吉川晃司演じる由利麟太郎とは

吉川晃司(C)カンテレ
吉川晃司(C)カンテレ
由利麟太郎(吉川晃司)は、かつて、警視庁にその人あり、と知られた元捜査一課長だった。しかし、ある事件をきっかけに退職。学生時代を過ごした京都に住まいを移し、今では、殺人者の行動、心理を分析する“犯罪心理学者”として活躍している。その一方で、警察からの依頼を受け、事件の捜査を手伝っている。由利の捜査方法は、「ひたすらに事件現場を観察し続けること―」。学生時代にアメリカのロッキー山脈で出会ったハンターから学んだトレース技術に基づき捜査する。

また、由利は、先端恐怖症でありながら、弓で矢を射る武道・弓道の心得もある。静寂の中、弓を構え、的を見据えることで、彼は精神を集中させ、それが難事件解決の一助となっている。見た目は白髪の紳士で、あまり多くを語らない静かな男だが、その洞察力と論理的思考は天才的である。

吉川晃司「面白い挑戦」地上波連ドラ初主演

吉川晃司(C)カンテレ
吉川晃司(C)カンテレ
そんな由利麟太郎演じる吉川は、今年デビュー36周年を迎えた希代のロックスター。ミュージシャンとして活躍し続ける一方、俳優としてもその幅を広げている。デビュー作の映画「すかんぴんウォーク」で初主演。その後、「ユー・ガッタ・チャンス」、「テイク・イット・イージー」と、吉川を主人公とした3部作が映画化。また、映画「必死剣 鳥刺し」では、第34回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞している。映画の他にも、TVドラマ『天地人』(NHK/2009)、『八重の桜』(NHK/2013)など、NHKの大河ドラマで大役を演じ、『下町ロケット』(TBS/2015・2018)で演じた財前部長役で強い印象を残し話題に。さらに、『連続ドラマW 黒書院の六兵衛』(WOWOW/2018)で、TVドラマ初主演を務めるなど、俳優として数々の作品に出演し、その圧倒的な存在感で注目されている。

今作『探偵・由利麟太郎』で、地上波連続ドラマ初主演となる吉川は、このオファーに、「面白い挑戦だなと。普通のドラマをやるなら僕には声を掛けないでしょう」と笑う。また、すでにドラマの撮影はすべて終了しており、舞台となる京都で名探偵を演じきった吉川は、「ちょっと不思議な手触りの作品になっていると思う」と、手応えを感じているよう。往年のファンが多い“横溝正史ミステリー”を現代ドラマとして映像化するホラーミステリードラマ。吉川が、どのように演技を重ね、クールでスタイリッシュな新たな名探偵・由利麟太郎を生み出していくのか期待が高まる。

志尊淳、吉川晃司の相棒に

志尊淳(C)カンテレ
志尊淳(C)カンテレ
吉川演じる名探偵の相棒を演じる志尊。ミステリー作家志望で、由利麟太郎の助手を務める青年・三津木俊助。由利を崇拝するあまり、自分の小説を書くことよりも、由利の活躍を記録するWEBサイト「由利麟太郎の事件簿」の運営に力を入れている。事件現場でも、助手として由利とともに行動し、次々と起こる怪事件をともに推理していく。物静かな“静”の由利に対し、よくしゃべる“動”の三津木。一見すると、さわやかな青年であるが、ふいに事件の核心に触れたりする。

そんな三津木を演じる志尊は、ドラマや映画に途切れることなく出演し、若手俳優の中でも抜きんでた存在。トランスジェンダーを演じた『女子的生活』(NHK/2018)では主演を務め、第73回文化庁芸術祭賞テレビ・ドラマ部門放送個人賞も受賞。昨年には舞台NODA・MAP公演に出演。また、10月30日公開予定の映画「さんかく窓の外側は夜」で主演、今年公開予定の映画「2分の1の魔法」では、主人公の日本語版声優を務めるなど、さまざまなキャラクターに憑依する演技派の俳優だ。

志尊は、吉川とバディーを組むことを「大きなこと」と捉えたようで、吉川との共演に、「ミュージシャンとしてのパフォーマンスはもちろんのこと、一人の人間としても、なんてかっこいいんだろう、ついていきたいと感じていた僕の気持ちと、由利麟太郎先生についていきたいと思う三津木くんの気持ちがリンクしているように感じました」と語り、「どんどん近くなっていく」吉川とのバディー感に、自身も期待を膨らませた。

『探偵・由利麟太郎』奇怪な殺人事件を描く

吉川晃司、志尊淳(C)カンテレ
吉川晃司、志尊淳(C)カンテレ
『探偵・由利麟太郎』の原作者は、昭和を代表するミステリー作家・横溝正史。「犬神家の一族」、「八つ墓村」など、名探偵・金田一耕助シリーズの生みの親である横溝。根強いファンがいる文豪だが、彼が金田一よりも前に、「由利麟太郎」という名探偵を誕生させていたことは、あまり知られていない。

今回のドラマでは、横溝作品独特のおどろおどろしい、奇怪な殺人事件が描かれる。その妖艶な世界観をホラーミステリーとして映像化。名探偵の謎解き推理ショーも楽しめる。

また、京都を舞台にした今作は、本社を大阪に構えるカンテレにとって“ALL関西”を掲げてドラマ制作に取り組んだ意欲作。カンテレが、ゴールデン・プライム帯の連続ドラマを“ALL関西で制作するという試み”は、1985年に放送された『影の軍団 幕末編』(1985年10月7日~1985年12月30日)以来、34年ぶりとなる。

34年前に『影の軍団 幕末編』を共に制作した、歴史ある東映京都撮影所と再タッグを組み、プロデューサー、監督を含め、関西の制作スタッフが集結した。スタジオセット撮影から、ロケ撮影など、すべて京都をはじめとする関西地区で行った。なお、すでに全撮影は終了している。(modelpress編集部)

吉川晃司コメント全文

“由利麟太郎”をやらないか? とお話をいただいたとき、面白い挑戦だなと思いました。そもそも、普通のドラマをやるのなら、僕には声を掛けないでしょう(笑)。変わったこと、攻めたことをやりたいというプロデューサーや監督の想いを感じました。伝統ある東映京都撮影所を拠点として、職人技を持った太秦のスタッフの方々と一緒に、映画のようなスケールとこだわりで撮影できたことに、手応えを感じています。

由利は、心の奥底に深い孤独を抱えながら、人生をさすらっている男。セリフよりも、横顔や後ろ姿で、彼の生きざまを醸せればと思いながら演じました。助手の俊助を演じている(志尊)淳はとても勘が良く、頭の回転も速い。由利との関係性もうまく出ているんじゃないでしょうか。セリフの量では淳が主役です(笑)。ちょっと不思議な手触りの作品になっていると思うので、楽しみにしていてください。

志尊淳コメント全文

今回お話を頂き、やらせて頂く背景で大きかった要因の一つとして、吉川晃司さんとのバディーというところがありました。ミュージシャンとしてのパフォーマンスはもちろんのこと、一人の人間としても、なんてかっこいいんだろう、ついていきたいと感じていた僕の気持ちと、由利麟太郎先生についていきたいと思う三津木くんの気持ちがリンクしているように感じました。

そんな二人の色濃く、コミカルなバディーが、いろんな角度から事件の謎を解決していきます。撮影を経て、僕と吉川さんの距離が縮まったのと同じように、どんどん近くなっていく由利先生と三津木くんのバディー感もお楽しみに。

演出・プロデュース:木村弥寿彦(カンテレ)コメント

原作を読んですぐに由利麟太郎は、吉川晃司さんだとイメージしました。白髪の紳士という設定もありますが、由利の冷静沈着でクールに事件を解決する姿は、吉川晃司さんという唯一無二の存在でしか表現できないものがあると感じお願いしました。挑戦的で刺激的で怪奇な世界観を味わうことができるエンターテインメントドラマです!
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