又吉直樹(提供写真)

「火花」舞台化 観月ありさ&又吉直樹が本人役で“原作世界の核心”を描く

2018.01.19 09:10

単行本・文庫本の売上げは累計部数300万部超え、第153回芥川賞を芸人として初めて受賞するという快挙を達成し、社会現象をも巻き起こした又吉直樹の初純文学作品「火花」。2016年のドラマ化、2017年の映画化に続き、舞台化されることが決定した。

「火花」は漫才の世界に身を投じるも結果を出せずに燻ぶっている青年・徳永と、そんな徳永の師匠となる先輩芸人・神谷が織りなす人間ドラマを描いている。舞台版キャストには、女優の観月ありさ、俳優の植田圭輔NON STYLE石田明。さらに、又吉が作家本人として出演することも決定した。

観月ありさ(提供写真)
観月ありさ(提供写真)
観月も本人役で出演。又吉を愛しているという観月がその愛と引き換えに「『火花』を私に下さい」と言う。「作者」観月によって語られる火花の物語は小説の世界をなぞりつつ、歪めつつ、又吉の原作世界の核心をあぶり出していく。

又吉直樹が本人役で出演

本人役で出演することとなった又吉は「なるほどな、というか。自分が呼ばれた理由がわかりましたね。凄く面白い仕掛けだなと思いました。これを実現するならば、やっぱり僕が居たほうがいい」と自身の出演に納得しているよう。

また、舞台化については「映画やドラマ、マンガなど、いろいろな形にしていただきましたけど、今回の舞台がもしかしたら一番斬新で、『火花』に新しい光を当ててくれるんじゃないか。これから一緒に作っていくんですけど、より『火花』の内面に踏み込めるかも知れないですね」と自信をのぞかせた。

お笑いシーンを牽引してきた立役者が脚本&演出

植田圭輔(提供写真)
植田圭輔(提供写真)
NON STYLE石田明(提供写真)
NON STYLE石田明(提供写真)
演劇への出演の極めて少ない又吉だが、その冒頭を読み出演を決めた脚本を執筆・さらに舞台を演出するのは共同テレビプロデューサー・演出家の小松純也。劇作家としての出自を持ちながら、「ダウンタウンのごっつええ感じ」「笑う犬の生活」「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタルシリーズ」など数多くの人気バラエティ番組制作に携わっている。日本のお笑いシーンを牽引してきた立役者である小松によって、「火花」がどのように進化を遂げるのか。舞台というライブエンターテインメントならではの世界で全く新しい「火花」を魅せる。

東京公演は紀伊國屋ホールにて3月30日~4月15日、大阪公演は松下IMPホールにて5月9日~5月12日まで上演される。(modelpress編集部)

観月ありさコメント

1:今回舞台「火花」にご出演されますが、小説「火花」を読んでのご感想は?

又吉さんの実話なのかな?と思いました。あまり売れていない時代の話などはした事がなかったので、いろいろな思いをしながら頑張ってこられたんだなと。

芸人を辞めてしまった方や頑張って続けている方、いろんな方の思いが又吉さんに火花を書かせたのかなぁと感慨深く読ませて頂きました。

2:親交のある又吉直樹とのご共演ですが、普段の又吉さんはどんな人でしょうか?また、舞台では初共演となりますが、役者又吉さんのどのような点に期待されますか?

普段もテレビで見ている様子と変わる事無く、落ち着いた様子で飄々とした方です。でも、やはり作家さんならではの独特な物の見方や主観は面白いなぁと思いながら話させて貰ってます。義理人情に厚く優しい又吉さん自身の良さが役者さんとしても活かされると思います。

3:今回は、女優・観月ありさ様ご本人として(初めて)ご自身を演じられますが、普段の演技と比べてやり辛さや違いはありますか?

女優さんの役は前からやりたいと思っていたので嬉しいです。でも、観月ありさ本人のようであって本人では無い。女優さんの役という不思議なシチュエーションなので、面白く演じられるように頑張りたいと思います。

4:最後に意気込みを一言お願い致します!

ドラマや映画版とは違った舞台ならではの面白さも伝えられるように頑張りたいと思います。

植田圭輔コメント

1:「火花」作品にご出演することへのご感想は?

最初に聞いたときは「嘘でしょ?」と思いました(笑)。小説から始まりドラマ、映画とそれぞれたくさんの方々が愛情を込めて作りあげてきたこの物語を、今度は自分が舞台で表現できるなんて本当に幸せで、そして責任重大だと感じてます。

2:芸人さんの役を演じられますが役者の植田さんから見るお笑い芸人という職業はどのように映りますか?

どんな職業でもそうですが、芸人さんは特に「プロの厳しさ」を感じます。力が無い人は残れない、必要とされない世界。その中で戦っている人は「尊敬」でしかありません。

3:先輩の神谷役を演じる NON STYLE 石田明さんとは既にお会いしましたか?ご期待される点などあれば教えてください。

スタジオで写真撮影の際に初対面でご挨拶させて頂きました。僕がずっと好きだった「NON STYLE の石田さん」であり、僕が演じる徳永が心から憧れる「神谷さん」なんだな、と素直に感じました。石田さんの「神谷」がどんな感じなんだろう、と楽しみで仕方ありません。

4:最後に意気込みを一言お願いします!

“スパークスの徳永”として、「火花」の世界の中を必死に生きたいと思います。日頃から尊敬している「芸人さん」を演じること、これは本当に簡単なことではないと覚悟もしてます。実際にお客さまが観ている目の前で漫才をするわけですし。でも自分にしかできない「徳永」を妥協せず、もがきながら精一杯ぶち当たって行きたいと思います。

石田明コメント

1:「火花」作品にご出演することへのご感想は?

同期の又吉に迷惑かけないようがんばります。

2:神谷役を演じられますが、石田さんから見る「神谷」の印象は?共感できる点などあれば教えてください。

僕とは違う芸人像やからこそ稽古を通じて共通点を見つけたいです。

3:芸人さんが芸人役を演じることへのご感想は?

又吉が描きたかった奥深いところに手が届くようがんばります。

4:後輩のスパークス徳永役を演じる植田圭輔さんとは既にお会いしましたか?

ご期待される点などあれば教えてください。ビジュアル撮影の時、入れ替わりで一瞬だけ会いました。期待することは目の保養です。(普段、隣があいつなので)

又吉直樹コメント

1:親交のある観月ありささんとのご共演について、感想や期待されていることは?

嬉しいというか、光栄ですね。でも、怖さもあります。凄い人ですからね、観月さん。以前に番組で共演させてもらってから、とても仲良くしていただいています。出演するにあたって、楽しみとは言ってくれています。観月さんとはお酒の席で会うことが多いんですよ。なので、今回の話があって、久々に酔ってない観月さんに会いました(笑)。お互いにそうなんですけどね。

2:作家・又吉直樹ご本人として出演されますが、ご感想は?

なるほどな、というか。自分が呼ばれた理由がわかりましたね。凄く面白い仕掛けだなと思いました。これを実現するならば、やっぱり僕が居たほうがいい。ややこしくなるやないですか、又吉役でまた別の役者さんが演じてると(笑)。自分が小説で書いたものを、別の形にしてくれる機会もなかなかないですし、その中で全然違うアプローチの仕方がまだ残っていて。そのアプローチを僕自身が観たい気持ちもあります。そのためには、自分が参加しないと、というところですね。

3:小説「火花」とは違う“舞台「火花」”の魅力は?

映画やドラマ、マンガなど、いろいろな形にしていただきましたけど、今回の舞台がもしかしたら一番斬新で、『火花』に新しい光を当ててくれるんじゃないか。これから一緒に作っていくんですけど、より『火花』の内面に踏み込めるかも知れないですね。だから原作を読んだ方も、より楽しんでいただけるのではないかと思います。

4:最後に見どころをお願い致します!

観月さんが出てくださるということももちろんですが、僕自身が作者役として出ることで、すでに場の空間が歪んでいると思うんですよ。原作にあるものをみんなが完全に演じるというワケじゃなく、プラスして書いた側の感覚が混ざってくる。でも僕も芸人なので、登場人物とも重なったりする。あと、石田(明)くんは、漫才でチャンピオンになったことのある男なんです。『火花』の中にはチャンピオンが出てこないので、途中の人間を石田くんが演じることも個人的には面白いなと思っていますね。石田くんにもチャンピオンになる前の人生があるので、そういうことを考えていくといろいろな楽しみ方ができるんじゃないかな。いろいろな見方ができる作品になると思います。

舞台版「火花」あらすじ

ステージに立ち、語り始めた「火花」の原作者又吉。そこに女優観月ありさが現れ又吉を抱き締める。又吉を愛しているという観月はその愛と引き換えに「火花」を私に下さいと言う。「作者」観月によって語られる火花の物語は小説の世界をなぞりつつ、歪めつつ、又吉の原作世界の核心をあぶり出してゆく。

スパークス徳永は祭りの営業で出会った神谷に心酔し、弟子入りを志願する。行動を共にする中で、神谷が転がり込んでいる家で一人の女性・真樹に出会う。真樹は女優が演じている。自分こそが真樹であり、これは自分が見届けた一部始終なのだと女優はいう。

交流を深めるにつれ、徳永の神谷に対する憧れや嫉妬が渦巻いていく。好調だったスパークスも解散。

やがて破綻を迎える。同時に破綻する観月の物語世界。観月は又吉に問う「なぜこの小説を書いたのか?」物語にはまだ続きがあった。小説の世界と「作者」の世界は交錯し、同時にクライマックスを迎える。
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