吉田羊「主役は無理だろうと思っていた」連ドラ主演、同時2本の急展開 自身も困惑?
2016.08.15 13:58
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10月スタートの関西テレビ・フジテレビ系新ドラマ『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(毎週火曜21:00~21:54)で、民放連ドラ初主演を務める女優の吉田羊が14日、都内で行われた囲み取材に応じた。主役抜擢に吉田は「主役は無理だろうなと思っていました」と話し「私は常々主役肌ではないと思っていましたし、その私が主演をやらせていただいたら、どういうドラマになるのかな?という興味もわきました」と心境を吐露。また今回、WOWOWの『連続ドラマW コールドケース~真実の扉~』(10月22日スタート、毎週土曜 後10:00)でも主演を務めることから、同時期に2本の連続ドラマで主演となる吉田。困惑しつつも「本当に奇跡のような10月期だと思っています」と喜びを語った。
吉田羊、解析診断部の女性医師役
「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」は、かつては脳神経外科医として勤務していた主人公・橘志帆(吉田)をはじめ、医師が解明できなかった病の原因を特定、究明する“解析診断部”の女性医師たちが時にぶつかり合いながらも、力を合わせて原因不明の病の謎を突き止めていく爽快な医療ヒューマンドラマ。ほか、伊藤蘭、相武紗季、吉岡里帆らが出演する吉田羊 囲み取材
Q.企画を聞いたときの率直な感想を教えてください。吉田:民放ドラマ初主演という時点で、尻込みしまして、本当に私でいいのかしら?という気持ちでした。私は常々主役肌ではないと思っていましたし、一生脇役で、主演の方に「羊ちゃんと一緒だとやりやすいよ」とか、「芝居がふくらむよ」と、褒められることを生きがいに生きていくと思っていましたので(笑)。その私が主演をやらせていただいたら、どういうドラマになるのかな?という興味もわきました。
Q.企画(ドラマの)内容を知って、どう思われましたか?
吉田:ちまたには、カッコよくて、スーパードクターで、絶対失敗しないお医者さんがいるので(笑)、すでにそういうドラマはたくさん作られているなかで、今回の志帆という役は、どこか抜けていて、ちょっとすっとぼけたところもある。天才でありながら、失敗もするし、間違うし、身近で等身大の女医像が新しいかな、最近ないのかな、と思いました。
おそらく私のパブリックイメージは、女医×吉田羊となると、おそらくカッコいいスーパードクターの女医、という感じだと思うんです。そこをいい意味で、裏切っていけたらいいなと思います。これまでのドラマで登場した医師と全然違うかと言ったら、そうでもないですし、あの時と似てるね、という部分もあるかもしれないですけれど、それも踏まえつつ、新しい役を生み出していけたらいいなと思っています。
Q.主役肌ではないということですが、主役(座長)のイメージとは?
吉田:私は、大旗を振って、人を先導する性格ではないんですよね。どちらかというと、ついていく方が楽しい人間ですし、基本、自分に自信がない人間なので、自分についてこい!ということが、大声で言えないタイプなんですよ。そういう点でも向いてないなと思います。
それから、役に入ると、没頭して周りが見えなくなることがあります。私が見てきた、第一線で活躍する主役の方々は、視野を広く持って、いつでも共演者やスタッフのみんなに気を配って、なおかつ、自分の役にアレンジを加えたり、考える心のゆとりを持っている人ばかりだったんですよね。わたしは、こういう風にはできないなと思っていたので、主役は無理だろうなと思っていました。
Q.クランクインしてしばらく経ちましたが、主演の風格は出せるようになりましたか?
吉田:出せてないですよ(笑)ただ、現場でみなさんが、「ヨッ、座長!」とか、持ち上げてくださるんですよね「座長、入ります!」とか。(高橋)克典さんも、「君が座長なんだから」とか言ってくださるので、自分が苦手だとか、出来ない、と言ってばかりもいられない。ある程度そういうことを自覚して現場にいるということも主役としての務めかなということは思い直しました。
Q.そんな中で、主演を受けた理由とは?
吉田:ひとつは、カンテレさんの勇気!吉田羊で民放連続ドラマの主演をやらせてくれるなんて、こんな冒険をさせてくれるテレビ局さんは他にないんじゃないかという思いが、一番強かったです。ぜひ、それに答えたいという気持ちで、やらせていただいています。
Q.決めて良かったな、と
吉田:そうですね。始まったばかりなので、役についてはやっぱり手探りの状態の部分があるんですが、その都度、プロデューサーさんにも、監督さんにも相談させてもらって、ズレがないようにやらせていただいているんです。わたしがいかに気持ちよく、なんて言うとおこがましいですけれど、気持ち悪くなく、現場にいられるように、役に寄り添って一緒に作ってくださっているので、それは良かったなと思っています。カンテレさんで良かったなと(笑)。
Q.プロデューサーのコメントに、「力強い表情と吸い込まれるような笑顔の虜になってしまいました」というものがあったんですが、医師としての時の顔と、子どもと接するときの顔の使い分けをどうされていますか?
吉田:橘志帆という役は、基本、わりと普段の私に近い役で作りたいなと思っていて、意識していることは、何事もおもしろがりたいということ。ライバルのようになっている(伊藤)蘭さんとも、クールな役を演じている相武紗季ちゃんとも、一見すると近寄りがたい、人によっては敬遠するタイプの人たちなんですけれど、そこを、「いや、この人たちおもしろいね」と言って、自分からからかっていく。そういう性格は、わりと等身大で演じさせていただいていますね。
医療現場のシーンに関しては、病院でリアルに使われているものなので、失敗がないように心がけています。医療用語を使う時は、なるべく普段から使っている人のように、流暢に言えるように何度も練習します。セリフを覚えるのに、通常3回で覚えているとしたら、3回で覚えて、プラス3回で自分の体になじませるぐらいの訓練をして、なるべく普段の自分の言葉として言うようにして、医者としてのリアリティは出して、シリアスな部分はシリアスにして締めています。
Q.母親の顔について、心がけていることは?
吉田:私があえて笑顔でいなくても、子役のはるかちゃんがとても素直で良い子なので、彼女のお芝居、佇まいを見ているだけで、自然と笑顔にしてもらえます。
Q.制作陣が、『チーム・バチスタ』シリーズのチームということですが、スタッフのこだわりを感じる部分はありますか?
吉田:現場にいて、安心感がハンパないですね。あまたの医療現場をご覧になって、ドラマを作り上げてきたスタッフなので、疑問があったらすぐに質問しますし、質問したら、すぐに答えてくれます。小道具のディテールにしても、ちょっとした漢字の間違いとかも、すぐに見つけてくださる。あとは、医療ドラマで聴診器を首にかける姿があると思うんですが、今はかけないそうです。衛生的に良くないと。だから、今はポケットに入れるんですよ、みたいな豆知識をみなさんが教えてくださるので、安心してやらせていただいています。スタッフさんもそこは嘘をつきたくないということで、細かくこだわって指導してくださいます。
Q.志帆さんが、幻覚を見てしまう手術シーンは撮られましたか?
吉田:撮りました。元天才脳神経外科医の設定なので、手術の手さばきはよりリアルに見せていきたいなという想いがあり、現場でお医者様にレクチャーしていただきました。最初は、お医者様が失笑するぐらい下手くそだったんですけれど、何度か本番を重ねていくと、先生が「お見事でした」と褒めてくださったので、今度脳神経外科医の役がきたらできるかなと(笑)。
今回は、手術はしないというお医者様なので、手術の見せ場というのはないんです。でも、1話の冒頭のシーンでこの人は何者なのか、ということを分からせるシーンなので、そこは嘘をつきたくないなと思って、リハーサルはしっかりやらせていただきました。
Q.手術シーンは、緊張感がありましたか?
吉田:ありましたね。あのシーンはワンカットで撮っているので、誰かが間違えたら、最初からやり直しという緊張感もありましたし、ステディ(カム)で撮るので、躍動感があるんです。カメラも一緒に動くので、あたかも手術を覗き見しているような感覚で、ご覧いただけるのではないかと思います。
Q.志帆を演じていて、おもしろみを感じる部分や挑戦だなと思う部分は?
吉田:志帆さんという役でいえば、物事をおもしろがっている部分ですとか、ちょっとすっとぼけたところもある。そこはキャラクターの個性として、色濃く出していきたいなと思っているところではあります。難しいのは、幻覚の加減なんですけれども、自分の無意識下で思っていることなので、普段は自覚症状がないんですよね。そこの加減は探り探りやらせていただいています。
Q.このドラマは、かつてない爽快な医療ミステリーとうたっていますが、物語としての見所は?
吉田:物語としては、知識と経験を持ち寄って、7人の女医がチームワークで、ひとつの病気の原因を解明していく。それぞれの専門医ではありますけれど、私も含めて、時々迷ったり、間違えたりしながら、一歩一歩答えに近づいていく過程が、すごくおもしろいと思いましたし、結果的に病を癒すだけではなくて、患者さんの心までをときほぐしていくというところが、ただの医療ドラマではない、人間ドラマになっていると思います。
見ている方には、誰かしらに感情移入して、自己投影して見ていただけるんじゃないかと思います。お医者さんは、専門的なところなので、私たち一般の人にはわからない世界じゃないですか。先生と呼ばれる立場の人で、どこか手の届かないとか、雲の上の人という感じがどこかあると思うんですけれど、今回出てくる人たちは、人間くさい人たちばかりです。それぞれキャラクターが濃く、等身大に演じているというのもありますけれども、見ている方が8人目のお医者さんぐらいの感覚で、身近に感じて楽しんでいただけたら嬉しいと思います。
Q.女性ばかりの現場ですね。役を離れた時間は、どんな雰囲気ですか?
吉田:女子ばかりですので、やっぱり美容とファッションの話ばかりしていますね(笑)。この間、ゲストにある男性俳優の方がいらっしゃったんです。その方がベッドで寝ているシーンだったんですね。ベッドをぐるりとみんなで囲んで、「ねぇ、お肌に何使ってるの!?」という話をしていたら、帰りに、その方がマネージャーさんに「俺、1回も目を開けられなかった」と言ってたらしいです(笑)。それぐらい女子トークさく裂していますね。
Q.年齢も関係なく?
吉田:関係なく。昨日も相武紗季ちゃんが、吉岡里帆ちゃんが一番若いんですけれど、「ねぇ、里帆ちゃんさ、スカンツって知ってる?」と聞いたとき、私や滝沢沙織さんとかの世代は何それ、となる訳です。そうすると里帆ちゃんが「知ってます、知ってます」と言って説明してくれて。「若いってすごいね~」なんて言ったりして、和気あいあいとした雰囲気です。
里帆ちゃんがすごく素直で良い子で、周りがどんなムチャぶりをしても、絶対に卓球のラリーみたいに返すんですよね。あの子、京都の子で関西の血が入っているので、ただでは転ばないみたいな。絶対におもしろくして返そうみたいなところがあるので(笑)。
Q.吉田さんは病院の思い出って何かありますか?
吉田:昔、入院したことがあったんですが、その時の担当のお医者さんがすごいかっこよくて(笑)入院するのが楽しかったという思い出はあります。
Q.お医者さんの反応で、ちょっと不安になったりとかそういうことはありますか?
吉田:すごくお腹が痛くなって、こりゃマズイぞと思って病院に行ったんです。この痛みは尋常じゃないと。これは、絶対に胃がんか大腸がんか、最悪の事態を想定して行って、レントゲンを撮ったら、「ガスが溜まってます」と言われて、ガスか~いと思ったんです(笑)。けど、お医者さんが口を開くまでの何十秒という間がものすごく何時間にも感じました。がんなら、言ってください!みたいな。
Q.患者さんにとって、医者とは?
吉田:お医者さんは間違えないものだと思っていますし、お医者さんがクロだといえば、クロだと信じ込んでしまうところがあります。だから、今回のドラマのように、きちんと精査して、きちんと正しい答えを見つけていくお医者さんがいるということは、励みになると思います。
Q.台本の中に登場する、蘭さんの決めゼリフで「お天道様は誤魔化せても私の目は誤魔化せない」というものがありますが、吉田さんの目にごまかせない事は何かありますか?
吉田:吉岡里帆ちゃん本人が「私は京都の生まれで、気ぃつかいなので、相手に合わせるんです」と言ってたんです。私がこうだよね、と言ったことに対して、そうじゃないと思っていても、「そうですね、わかります」ととりあえず返事をするそうなんですね。で、返事をして、そうかな?と思うと、「さっきのちょっと」と言い直すんです。
でも、まずは相手を不快にさせない、ひとりにしないために、まずは同意するということを言っていて…里帆ちゃんを見ていると、それがわかってきました。「あっ、今合わせたな」とか。「絶対、今思ってないでしょ」と言ったら、「あぁ、すいません!」というやりとりは、よくあります(笑)
Q.人の本心を見抜くのは、得意な方ですか?
吉田:いや、私は人を信じるんですよ。人を信じたい人なんです。だから、相手が言ってきた事にありがとうございます!と言って、帰りにマネージャーさんに、「羊ちゃん、あれ嫌味だからね」と言われて、あれ、そうだったの!?と驚くこともあります。でも、自分が鈍感でいられるうちは、幸せかなと思っているので、そこはあえて身につけなくていい敏感さかなと思っています。
Q.吉田さんには決めゼリフがない?
吉田:私の決めゼリフはないです。(プロデューサーに)今後もないですよね?それが新しい医療ドラマかもしれませんね(笑)。
Q.「WOWOW」でも主演をされて、同じクールに主演を2本出られる、ということは、初めての経験じゃないかと思うのですが?
吉田:後にも先にも最後じゃないかと思います。
Q.そういう状況にいることについての感想や、期待していることは?
吉田:おかしなことになっているぞ、ということですね。これは、決して当たり前ではないし、本当に奇跡のような10月期だと思っていますので、これで浮かれてはいけないぞ、という気持ちでいます。2本とも全然違うキャラクターになっているので、それぞれ楽しんでいただけるのではないかと思っています。
Q.同時期に、2つのドラマの主演になるなんて、聞いたことないですね。
吉田:七不思議ですよね。何が起こっているんだろう…という感じですけど。私の中では、これがゴールではないですし、どの作品を見ても、この役にしか見えない、と言われることが生きがいなので。そこが主演だろうが、主演でなかろうが、もちろんありがたいことではありますけれども、それが一番の目的ではないので、そういう意味では、通過点という感覚です。
Q.蘭さんとバチバチと火花が散る、きつい駆け引きがありますけれど、演じていていかがですか?
吉田:蘭さんは、ものすごくスムーズにセリフを覚えていらっしゃるので、うっかり自分のセリフを忘れて、聞き惚れちゃうんですよね。あっ、セリフ終わってた!みたいな感じになっちゃいますが、楽しいです。蘭さんは、お人柄が素敵なので、きつい役をやっても、下品にならず、嫌味がないんです。そこは、学びたいですね。
Q.岩倉先生とはライバルのような関係から、どう変化していくのですか?
吉田:岩倉先生は、病気に対して医師というプライドをしっかりとブレずに持っていらっしゃる方なので、志帆は回を重ねるごとに、心を開くというというか認めていくというか、見直していく。ただ、テレビに出ているだけの人じゃないんだということがわかっていくという意味では、徐々に尊敬の念も強くなっていきますし、実際に、彼女から学ぶ回もあります。
そういう点では、必ずしもキャラクターがこうだからこう、という風に決まりきったものではないので、いい意味でのブレ加減、変化の加減も見ていただけたら、ひとつ見所になるんじゃないかと思います。
Q.タイトルが決まっての感想は?
吉田:タイトルが決まるまでにすごく時間がかかったので、まずは1話が始まる前に決まって良かったなという感じなんです(笑)そのことにプラスして、このドラマが押し出しているすべての要素をうまくひと言で合わせたタイトルになったと思います。知らない人の想像をかきたてるタイトルでもありますし、内容を知ってみれば、なるほどね、と納得する。うまくつけたなという感じですね。
Q.いろんなドラマにご出演されていて、座長として参考にしている方はいらっしゃいますか?例えば、共演された『HERO』の木村拓哉さんとか。
吉田:木村さんは、本当に何でもできる方なので、参考にならないんですよ。絶対出来ないから!あえてあげるとすれば、『コウノドリ』綾野(剛)さんかな。オペシーンをやる時に、必ず「よし、みんな助けるよー」と言って、カメラが回る前から音頭をとって、みんなの指揮をあげて下さる。その姿を見た時に、私には出来ない!と思ったんですけれど、あえて、自らパフォーマンスとしてやっていくことは、大事なんだな、と。それがパフォーマンスだとわかっていても、役の意識を一段階グッと上げてもらえるものがあったので。ああいうことが、実際やれるかかどうかは別として、ああいう心持ちでいようとは、ちょっと思いました。
(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】
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