NHK連続テレビ小説「まれ」以来の共演となる(左から)土屋太鳳、門脇麦(C)フジテレビ【モデルプレス】

土屋太鳳&門脇麦「まれ」コンビ、“大人が震えるミステリー”で再共演

2015.11.25 11:39

NHK連続テレビ小説「まれ」で共演した女優の土屋太鳳門脇麦が、再共演を果たす。

湊かなえ氏、三浦しをん氏、角田光代氏という3人の女性作家たちの傑作短編小説を映像化したフジテレビ系オムニバスドラマ「女性作家ミステリーズ 美しき三つの嘘」(2016年1月4日よる9:00~)は、“大人の鑑賞に堪えうるミステリー”をテーマに制作され、現代を生きる様々な世代の女性たちが抱える“秘密”と“ウソ”にまつわるミステリー。3作品全てが、これまで映像化されていない短編小説を題材にしている。

「まれ」コンビが共演

土屋と門脇が出演する第2話は、三浦氏の「炎」(新潮文庫刊『天国旅行』所収)が原作。映画「ストロボ・エッジ」(2015年)などを手がけた廣木隆一氏が監督を担当を務め、土屋演じる主人公・亜利沙が、憧れの先輩・立木尚吾(村上虹郎)が焼身自殺した原因を、門脇演じる立木の元彼女・楢崎初音とともに探っていく。

「まれ」以来の共演となった門脇を、「麦ちゃんは、どんな言葉よりも、“すごいな”という言葉が一番ぴったりきます。どうしたら、こんな表情ができて、こんな感情が出せるんだろうと思います。やっぱり、私にとって憧れです」と称賛した土屋は、「私はこれからも、麦ちゃんを追いかけていきます(笑)」と意気込み。一方土屋との共演を望んでいたと語る門脇は、「まさかこんなに早く再会できるとは思っていませんでした(笑)」と驚きながら、「『まれ』とは役柄も全然違うので、新鮮なような、懐かしいような気持ちです」と心境を明かした。

テレビドラマで“新しい表現”に挑戦

3作共通して出演する三浦友和(C)フジテレビ
3作共通して出演する三浦友和(C)フジテレビ
湊氏の「ムーンストーン」(ハルキ文庫刊『サファイア』所収)が原作の第1話では、永作博美演じる主人公の“私”が、夫の暴力から娘を守ろうと抵抗したはずみで夫を殺してしまい、警察から取り調べを受けていたところにある女性(檀れい)が現れ、“私”の中学時代の回想とシンクロしながら進行していくストーリー。永作は、“私”について「間違いなく正義感を持って生きてきたつもりだったけれど、ある日をきっかけに人生が止まってしまう。動き出すきっかけは何だったのか、そこがとても重要」と語った。

また、同作で初共演する深川栄洋監督の印象を「寡黙な方というイメージがありましたが、思った以上によくお話をされる方でした(笑)」と告白。「ある意味、挑戦的な、とても新しいアプローチで描く作品です。深川監督と一緒に、“新しい表現”をお見せできるよう頑張りたいと思っています」と意気込んだ。

鈴木京香×寺島しのぶが初共演

(左から)寺島しのぶ、鈴木京香(C)フジテレビ
(左から)寺島しのぶ、鈴木京香(C)フジテレビ
角田氏の「平凡」(新潮社刊『平凡』所収)が原作の第3話は、鈴木京香演じる近所のスーパーでパートをしている主婦が、寺島しのぶ演じるテレビに出ない日はないほどの有名人になっていた同級生・榎本春花と再会し、思い出話に花を咲かせる中、春花が「わたし、人を殺したかも」とつぶやくことで動き出す物語。2016年に映画「64-ロクヨン-」(前編・後編)の公開を控える瀬々敬久監督が手がける同作で初めて共演する鈴木と寺島は、「“春ちゃん”のイメージ通りで、台本で描かれているように快活で活発、そして才能あふれる女性ですので、ご一緒していてとても楽しいです」(鈴木)、「鈴木京香さんは、いつまでも本当にきれいな方だなと思って、現場でも見とれていました。日傘を差している姿がとても似合う方です」(寺島)とそれぞれを絶賛した。

豪華キャスト・監督・作家がズラリ

このほか、「炎」に柄本佑、「ムーンストーン」に柄本明、村上淳、滝藤賢一、「平凡」に染谷将太・寺脇康文が出演。さらに3作それぞれに、三浦友和が刑事として登場する。

同局ドラマ制作センターの太田大氏(編成企画)は、「女性作家・俳優陣・監督。3つのポジションでトップを走る方々による、常識や風習にとらわれない豪華な競演」と自信を吐露。「3作の短編だからこそ光る精緻な構成と驚がくの仕掛けはそのままに、映像だからこその迫力が加わった本格ミステリー。新春のスペシャル番組が一段落した頃に、大人の方々に震えるような衝撃を味わっていただきたく思っています」とアピールした。(modelpress編集部)

土屋太鳳コメント

Q:台本を読んだ印象について
「この作品は、女性特有の、そして大人になる前の10代特有の物語だなと感じています。10代の女子が持つ、ある種の“怖さ”を煮詰めて、煮詰めて、“毒の結晶”にしたような作品だなと思いました」

Q:先日、原作の三浦しをんさんが現場にいらっしゃいましたが、三浦さんの印象について
「すごく穏やかで、優しくて、柔らかい印象の方で、この方からどうしたら、この物語が持つ毒素のようなものが出てくるのかなと思いました(笑)」

Q:亜利沙と初音との友情についても描かれていますが、女性同士の友情について、どのように考えていますか?
「友情によりけりだと思いますが、危なっかしい友情もあるのかなと思います。仲が良さそうに見えて、実は嫉妬していたり、やきもちを焼いていたり、大好きだけど大嫌いというような愛憎の要素や、もしかしたら恋愛感情に近いものが、奥底に眠っているのかもしれません。男性同士の友情とは違って、複雑な“ブラックホール”のような感じだと思います」

Q:門脇麦さんとは、『まれ』以来の共演となりましたが?
「『まれ』が終わって、別の作品ですぐに山崎賢人くんと一緒にお仕事をして、その次にこの作品で麦ちゃんと一緒になって、すごく縁を感じます。麦ちゃんは、どんな言葉よりも、“すごいな”という言葉が一番ぴったりきます。どうしたら、こんな表情ができて、こんな感情が出せるんだろうと思います。やっぱり、私にとって憧れですし、演じた亜利沙と初音の関係に似ているかもしれません。私はこれからも、麦ちゃんを追いかけていきます(笑)」

Q:廣木監督の印象や、監督との現場でのエピソードについて
「監督とは初めてご一緒させていただきますが、以前からずっと監督にお会いしたくて、今回やっとその願いがかないました。もう、“私を(監督の世界観の中に)連れていって下さい”という感覚です(笑)。いつも現場に自分のカメラを持っていって、合間などで撮影するのですが、監督はどこから撮ってもカッコ良くて、絵になるんです(笑)。この現場で、一呼吸でも多く吸って帰ろうと思っています」

Q:放送を楽しみにされている、土屋さんのファンの皆さんへのメッセージ
「誰の心の中にも“炎”のような何かが必ずあると思いますが、この作品で亜利沙という役としての“心の炎”と一緒に、今の私自身がこの作品と出会って生まれた“心の炎”を監督や、共演の麦ちゃんをはじめとした素晴らしいキャストの方々に引き出していただいたので、是非この“熱”を感じていただけたらと思います」

門脇麦コメント

Q:台本を読んだ印象について
「まず、原作を読ませていただいたんですが、煙に巻かれるような、夢を見ていたかのような、読み終わった後に“何だったんだろう?”と感じる、何とも言えない気持ちになるお話でした」

Q:初音を演じる上で、意識したことは?
「演じるにあたって、特別に何かしようとは、あえてしていません。見てくださる方に、最後に“ああ、そうだったんだ”と感じていただけるように、普通にと言いますか、フラットに演じさせていただいています」

Q:土屋太鳳さんとは、『まれ』以来の共演となりましたが?
「いつか、また一緒にできればいいなと思っていましたが、まさかこんなに早く再会できるとは思っていませんでした(笑)。『まれ』とは役柄も全然違うので、新鮮なような、懐かしいような気持ちです」

Q:廣木監督の印象や、監督との現場でのエピソードについて
「監督とは、今回初めてお仕事させていただきましたが、以前から監督の作品が好きだったので、もうカッコ良すぎて、まぶしいくらいです(笑)。現場は、緊張感がありながら、でも芝居しやすい空気がずっと流れていてとても幸せな現場にいるなと感じて毎日撮影していました。こんなことを言ったら、怒られそうですが、監督はツンデレっぽい感じなんです(笑)。ツンツンしていながら、ニコッと笑うとすごくかわいいんです(笑)。緊張感とチャーミングのバランスが絶妙で、本当にステキな方です」

Q:放送を楽しみにされている、門脇さんのファンの皆さんへのメッセージ
「今回のドラマは、女子高生のお話で、女子の思春期特有の空気がありながら、ミステリー要素も絡んでいて、あまりこういうお話はないのでは、と思います。映画監督である廣木監督が撮影するということもありますが、3本の短編が連なったショートムービーのように仕上がるのではないでしょうか。上質な作品になると思いますので、是非楽しみにして下さい」

永作博美コメント

Q:台本を読んだ印象について
「秘めているものが深くて広い作品だと感じました。湊さんの小説は、淡々と読み進められるのに、読むスピードと書かれている内容のギャップが大きくて、不思議な空間に連れて行かれるような印象があります」

Q:演じられる私の人物像について
「非常に正義感の強い女性です。現代と中学校時代、二つの時代が出てくる作品ですが、中学校時代の体験が、大人になってどのように変化していくのかが描かれていきます。演じる“私”は、間違いなく正義感を持って生きてきたつもりだったけれど、ある日をきっかけに人生が止まってしまう。動き出すきっかけは何だったのか、そこがとても重要な一人の女性です」

Q:深川監督とは初めてご一緒されますが、撮影に際して楽しみにされていることなど
「撮影はこれからですが、一度お話をさせていただきました。寡黙な方というイメージがありましたが、思った以上によくお話をされる方でした(笑)。いろいろな物事をすごく掘り下げて考えている方で、私自身は、今回の作品は映像で表現することが難しいのではないかと思っていたのですが、監督は“自信があります!”とおっしゃっていました。監督からは表現が非常に限られた中での“静のお芝居”の可能性を改めて追求したいというお話があり、とても面白い挑戦だと感じました。そういった挑戦を、テレビドラマの中で行うのは難しいことですので、参加させていただけることを大変ありがたく思っています」

Q:自身の学生時代について
「しゃべる必要がなければ、しゃべらず、割と引き目で、一人遊びが上手な子供でした。参加しないわけではないのですが、積極的に“前へ”という感じではなかったです(笑)」

Q:放送を楽しみにされている、永作さんのファンの皆さんへのメッセージ
「ある意味、挑戦的な、とても新しいアプローチで描く作品です。深川監督と一緒に、“新しい表現”をお見せできるよう頑張りたいと思っていますので、是非ご覧下さい」

鈴木京香コメント

Q:台本を読んだ印象について
「原作とはだいぶイメージが変わった印象でしたが、年月を超えて“女性の友情”はどう続いていくのか、またどういう思いで対面し、再会を果たすのかなど興味深い内容は同じです。幼なじみは私がテレビや映画などに出る仕事に就いたことを、どう思うのかと想像しながら、役のことを考えました」

Q:久しぶりに再会する女性友達同士の心情の動きがよく描かれていますが
「お互いに友情のかけがえのなさを感じているからこそ、会うまでは緊張するし、自分がつまらない大人になっていると思われたくないからこそ、少し背伸びもする…と、女性特有の心情が丁寧に描かれていると思います」

Q:初共演となった寺島しのぶさん、初めてタッグを組む瀬々敬久監督の印象
「“春ちゃん”のイメージ通りで、台本で描かれているように快活で活発、そして才能あふれる女性ですので、ご一緒していてとても楽しいです。瀬々監督は、いつもエネルギッシュに現場を走り回られている印象で、作品がどんな仕上がりになるのか、楽しみです」

Q:放送を楽しみにされている、鈴木さんのファンの皆さんへのメッセージ
「私が演じた紀美子は、“自分はこの生き方で良いんだ”と自信を持って言えるようなきっかけを、“春ちゃん”を通じて得ることになります。“自分の人生は、自分が今まで歩んできた道で良かったんだ”と思える瞬間をきっちりと描いて、皆さまにそれを見ていただくことが、今回のオムニバスドラマの醍醐味のように思います」

寺島しのぶコメント

Q:出演が決まった際の気持ち
「華やかな春花役が、私でいいのかなと思いました」

Q:演じられた春花を、どのような人物ととらえていますか?
「二つの顔を持っている女性だと感じました」

Q:初共演となった鈴木京香さん、また瀬々監督の印象について
「鈴木京香さんは、いつまでも本当にきれいな方だなと思って、現場でも見とれていました。日傘を差している姿がとても似合う方です。瀬々監督は、とてもシャイな方、今度はぜひ映画でご一緒したいです」

Q:放送を楽しみにされている、寺島さんのファンの皆さんへのメッセージ
「紀美子と春香、二人の女性の生き方や関係性など、どこか共感していただけるところがあるのではないかと思います。ぜひドラマをご覧いただきたいです」

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