明石家さんまと浜田雅功

「バラエティが面白くなくなった」は本当か 浜田雅功、明石家さんま、上田晋也の"本音"から考える

2026.06.18 17:38
提供:ENTAME next

テレビのバラエティ番組は、昔に比べて面白くなくなったのか。そんな長年の議論に、ダウンタウンの浜田雅功があらためて火をつけた。

浜田は5日深夜放送のMBSラジオ『ごぶごぶラジオ』で、「復活してほしいこと」を聞かれ、「この業界ですよ」と回答。「昔に戻ろうよ」「昔は楽しかったやないか」と、現在のテレビ業界への率直な思いを口にした。

その背景にあるのは、バラエティのコンプライアンス強化だ。浜田は「これダメ、あれダメ、こんなん言うちゃダメ。分かるんですけど」と前置きした上で、「どんどん規制があって、バラエティが面白くなくなった」と残念そうに語った。

過去には、今田耕司や東野幸治ら後輩芸人に「画びょうを付けてバレーをさせる」「裸足でタンスを蹴るサッカーをさせる」といった無茶ぶりをしていたが、当時は芸人の笑いの形の一つとしてそれが成立していた。しかし現代では批判の的になる恐れがあり、浜田は「それを見て"いじめをしてる"とか言われると、きついやん。今の時代」と本音を漏らした。

かつてはフジテレビ系特番『FNS27時間テレビ』で、ビートたけしが明石家さんまの愛車レンジローバーを破壊する伝説的シーンがあったが、浜田はこれについても「今はできへんやろうな。これはもう仕方ないですね」と語った。

この発言を受け、明石家さんまは13日放送のMBSラジオ『ヤングタウン土曜日』で持論を展開。「浜ちゃんの言うてるのは分かるねんけども」と理解を示しつつ、自身はルールの中で戦うことに意義を見いだすタイプだと説明。「俺ら、スポーツ一生懸命やってたんで、ルールの中で過ごすのが好きなんですよ。今、規制されたり、『これ、言っちゃダメ』っていう中で最大限やるのが好きなので、俺はルールがあった方が良い」と語った。

さらに「とにかく時代時代、ニーズニーズに合わせてやらなあかんから、そこでもがくねん、我々は。俺はそのもがきを楽しみたい」とも話し、浜田の嘆きに一定の共感を示しつつも「あの時代には戻れないと思います」としみじみ語った。近年のコンプライアンスをめぐっては、暴力的な表現だけでなく、容姿イジりに代表されるルッキズムも問題視されやすい。これに対しては、くりぃむしちゅー・上田晋也が異論を展開。昨年10月に出演した番組で、「女性タレントが自分の容姿の自虐ネタを言ってきた時、ツッコミをした俺が怒られるのが納得いかない」と訴えた。

上田は続けて、「ツッコんでほしくて言っているのだから、ツッコまないとボケた人が救われない」と理解を求め、さらに「コンプレックスをさらけ出すことすら許されない時代では、人はどんどん弱くなっていく」「自虐ネタを武器にしている人の武器を奪うのも残酷ではないか」と問題提起していた。

こうした芸人たちの意見に対して、ネット上では「昔のバラエティは確かに面白かった」「今の番組はスマートだけど、爆発力がない」「ひょうきん族やドリフのように子どもを熱狂させるお笑い番組がなくなった」という声が見られる。

その一方で、「暴力的なネタや下ネタでしか笑いが取れないなら、それは本物の芸ではないのでは」「出演者を傷つける笑いを懐かしむ必要はない」「ルールの中で工夫するという、さんまさんの考えの方が今の時代に合っている」といった意見もあり、賛否が分かれている。

実際、浜田が言ったように「バラエティが面白くなくなった」と感じている人は少なくない。昔はバラエティの熱量が高く、自由だったがゆえにさまざまな表現にチャレンジすることが可能で、それが爆発的な笑いを生み出していた。しかし、さんまが示した「もう過去には戻れないのだから、現在のルールの中でやっていくしかない」という考え方も現実的だ。

また、昔のバラエティにおいても過激な表現を不快に思っていた視聴者は一定数存在し、それが現在ではSNSなどの普及によって可視化されやすくなった面もあり、ある程度の規制が入るのは妥当だとの見方もある。

ただし、コンプライアンスを理由に何もかもを「無難」にしてしまえば、バラエティから熱が失われてしまうだろう。それでも、過去に戻ることはできない。ならば問われるのは、昔のような表現を復活させるのではなく、今のルールの中でどこまで攻められるかだ。

浜田の「昔は楽しかった」という嘆きと、さんまの「もがきを楽しみたい」という覚悟。その両方の言葉に、これからのバラエティが進むべき道のヒントがあるのかもしれない。

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