西野創人X(nishino_kinniku)より

さや香・新山は13kg減のシックスパック なぜ芸人たちは減量&マッチョ化するのか

2026.05.03 08:03
提供:ENTAME next

近年、お笑い界で目立っているのが、芸人たちの減量や肉体改造だ。かつては「芸人はどこか不健康で、だらしなさも含めて愛される」というイメージが強かったが、いまはその常識が揺らいでいる。漫才やコントの実力だけでなく、SNSや動画、グラビア的な見せ方まで含めてタレント価値が測られる時代になり、芸人も「見た目」を戦略的に磨くようになってきた。

お笑いコンビ・さや香の新山は4月13日、自身のYouTubeで5カ月に及ぶダイエットの過程を公開。4月発売の女性誌『anan』(マガジンハウス)のバックカバー企画に挑み、体重82キロから68.8キロまで絞り込み、体脂肪率10%前後のシックスパック体型を作り上げた。食事面では脂質カットを徹底し、揚げ物や脂の多い魚などを避けながら、連日ジムで約1時間半の筋トレを継続。もともとの親しみやすさを残しつつ、引き締まったフェイスラインと腹筋を披露し、大きな反響を呼んだ。

同じ『anan』発のダイエット成功例として挙げたいのが、見取り図・盛山晋太郎だ。盛山は約3カ月にわたりボディメイクに挑戦し、約20キロ減を達成。脂質制限を2週間、糖質制限を1週間というサイクルを回しながら体づくりを続け、昨年7月に発売された同誌のバックカバーで「自称・反町隆史」と自画自賛するほどの変貌ぶりを見せた。大人の色気も漂わせ、芸人の変身企画の域を超えた完成度だった。

一方で、減量の理由は"映え"だけではない。空気階段の鈴木もぐらは、股関節への負担を軽くするために減量を決意。3カ月で123キロから85キロまで落とし、今年4月にSNSで公開された38キロ減のビフォーアフター画像が大きな反響を呼んだ。人工股関節の手術を受けたもぐらにとって、体を軽くすることは見た目の問題ではなく、この先の生活や仕事を続けるための切実な課題だった。

さらに近年は、減量だけでなく"マッチョ化"する芸人も増えている。筋トレ好きが高じてジムを立ち上げたマヂカルラブリー・野田クリスタル、ボディビル大会で優勝を果たした東京ホテイソンのショーゴ、YouTube企画をきっかけにバキバキの肉体に変貌したコロコロチキチキペッパーズの西野創人、かけおちの青木マッチョのように筋肉を個性としてブレイクする例もある。では、なぜ芸人たちは減量やマッチョ化に励むのか。この現象の理由を言語化したのが、令和ロマンの髙比良くるまだ。くるまは昨年11月に出演したトーク番組で、芸人の世界では「芸人たるもの不健康であるべき」という空気が根強くある一方、売れた後も肉体的な好調を維持したいのが本音であり、見た目的に「老けたら笑えない」という感覚もあると指摘。あからさまな健康志向やアンチエイジングは避けたいが、肉体を追い込む筋トレやダイエットなら芸人のポリシーに反することなく、面白さも両立できるので鍛える人が多いのだと持論を展開した。その鋭い考察は、現代のリアルな芸人心理を表している。

また、芸人の仕事が"ネタだけ"では成立しづらくなっていることも影響しているだろう。バラエティ、ラジオ、SNS、YouTubeなど露出の場が増えた今、見た目の変化そのものが話題になる。体を絞ったり鍛えたりする過程もコンテンツ化でき、努力や自己管理能力まで伝わる。芸人がボディメイクに挑むことは、健康になること以上に、新たな話題を作る行為でもある。

ただし、ファンは芸人の減量やマッチョ化を手放しで歓迎しているわけではない。鍛えた体は称賛を集める半面、「芸人は少しだらしない体の方が色っぽい」「スタイルのいいタレントはたくさんいるから、芸人にそれは求めてない」と感じる人も少なくない。タレントの肉体改造は好感度アップの武器となるが、お笑いの世界では「芸人らしさ」をめぐる賛否も発生している。

いずれにしても、もはや芸人の減量やマッチョ化は一過性のものではない。見た目を整えることは、若々しさの維持であり、仕事を続けるための自己管理であり、新しい個性の獲得でもある。その一方で、ぽっちゃり体型や生活感にこそ芸人の色気を感じる層もいる。

芸人に求められるのは、洗練された姿か、どこか味のある人間臭さか。減量&マッチョ化ブームが面白いのは、それぞれの「芸人らしさ」の定義が表面化する点にもあると言えるだろう。

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