鈴木亮平

『リブート』儀堂の死で物語は新局面…視聴者を引き付ける鈴木亮平と松山ケンイチの“衝撃一致”

2026.03.08 20:03
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3月1日に第6話が放送され、第1章が幕を閉じた日曜劇場『リブート』(TBS系)。登場人物が敵か味方か、本物か偽物か次々と覆されてきた今作ですが、第1章完結を経て、一貫して大切にされてきたものがあらためて可視化されました。

平凡なパティシエ・早瀬陸(松山ケンイチさん)が、妻殺しの容疑を晴らすため、整形し赤の他人である悪徳刑事・儀堂歩(鈴木亮平さん)として人生をリブート(再起動)。そんな衝撃展開で始まった第1章では、儀堂本人と整形後(リブート後)の早瀬を鈴木さん1人2役で演じてきましたが、第6話ではついに鈴木さんが2人から1人になってしまいました。

裏組織の一員である幸後一香(戸田恵梨香さん)は、トップの合六亘(北村有起哉さん)をはじめとする組織の人物、そして儀堂や早瀬をあざむき、何らかの目的のために暗躍。裏組織から100億円を奪った罪を儀堂になすりつけている様子も明かされています。

そんな彼女の嘘を暴くために、同じ鈴木さんの顔をした儀堂と早瀬が、考えられうる限り最高級の合成技術で同一画面に収まり、協力してきました。

捉えられた儀堂のもとに駆け付けた早瀬は、あっさり裏組織の実行役・冬橋航(King & Prince・永瀬廉さん)に捕まり、合六の前に差し出されます。儀堂になりすますために肉体改造してきた早瀬ですが、元は善良なパティシエですから、裏組織の巣窟に飛び込むなんて元からムチャな話でした。

そんなことは百も承知で早瀬が敵地に乗り込んだのは、この『リブート』で一貫して描かれてきた「家族愛」に突き動かされたからです。妻を殺した真犯人の究明のためであることはもちろん、裏組織に監禁されている儀堂の妻・麻友(黒木メイサさん)のためにも、早瀬は命を張りました。

早瀬は、儀堂が悪徳刑事ではあるものの、妻の麻友を愛していることに気づいていました。そして何より麻友は、自分と妻がいなくなった洋菓子店で、自身の母親や息子のために尽くしてくれた恩人でもあります。そんな麻友のために、また麻友を助けようとした儀堂のために、早瀬は決死の覚悟で敵陣に飛び込んだのです。

結局一香の策略により、儀堂は処刑されてしまう。非情なことに、早瀬は儀堂の遺体を埋める作業を強制させられます。土砂降りの雨の中、掘った穴に鈴木さん(早瀬)が鈴木さん(儀堂)を埋めていく絵面も、視聴者には相当複雑でこたえるものでした。さらに早瀬は、儀堂が麻友との写真を大切に持っていたことを知ります。

後日、早瀬は麻友に会い、儀堂との約束通り、彼が別の女性と海外に逃亡したと嘘をつきます。儀堂を信じて待っていた麻友を思い、涙が止まらなくなる早瀬。嘘をつき通せず、「儀堂はあなたのことを大切に想っていましたよ」と本当のことを告げてしまう姿からは、家族思いの早瀬の本性が滲み出ていました。

ここにきて、第1話で息子を抱きしめながら、真犯人を見つけるために「絶対戻ってくるからな」と決意の涙を流した松山さんの熱演が効いてきます。

整形前の早瀬を演じていた松山さんの所作を、鈴木さんは第1話以降完コピして再現。第6話で麻友のために涙する早瀬は、見た目はリブート後の鈴木さんですが、その内側に宿る魂は間違いなく松山さんが演じた家族思いの早瀬そのものでした。

リブートして姿が変わったり、敵と思っていたら味方、味方と思っていたら敵と立場が入れ替わるなど、視聴者は物語を理解するのに必死になってきました。それでも、難解な今作において唯一明解なことは、パティシエ・早瀬がどんな見た目でも、どんな状況でも、家族への愛を貫いてきたということです。それだけで観る者の胸を熱くすることが出来る。松山さんと鈴木さん双方が、衝撃的なほどに一つになり、早瀬の本性をブレずに演じてきた証です。

本物の儀堂はこの世から消え、第1章後半で儀堂と早瀬として2人いた鈴木さんが、とうとう早瀬のみの1人きりとなりました。早瀬はあらためて覚悟を決め「俺が儀堂歩だ」「ここからが本当のリブートだ」と宣言。早瀬からは「松山ケンイチさん味」が消え、眼が座って顔つきも口調も本物の悪徳刑事・儀堂そのものとなりました。

合六に一香、そして監察官の真北(伊藤英明さん)と、それぞれの立場で自身を利用しようとする人物に囲まれている早瀬。様々なことが常識に収まらず覆されてきた今作ですが、早瀬は最後まで家族のために闘い続けるのでしょう。

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