キンタロー。Instagram(kintalo_)より

キンタロー。‟りくりゅう”ものまねに賛否、それでも‟無傷”でいられる覚悟とは

2026.02.24 19:03
提供:ENTAME next

ものまね芸人のキンタロー。が、ミラノ・コルティナ冬季五輪で日本フィギュア史上初のペア金メダルに輝いた「りくりゅう」こと三浦璃来・木原龍一ペアのものまねを披露した。独特の誇張を効かせた表現に批判もあったが、それ以上に「吹き出してしまった!」「似てるし仕事が早すぎる」などといった称賛が相次いだ。

キンタロー。はこれまでも高市早苗首相、Mrs.GREEN APPLEの大森元貴など「話題の人」のものまねでたびたび物議を醸しているが、なぜ彼女は‟無傷”で支持を集め続けているのだろうか。

キンタロー。は2月22日、自身のSNSで「オリンピック沢山の感動をありがとう!私も祝福をさせてください!心からの敬意をこめまして….りくりゅうペア!!!!」と、ものまねショットを複数投稿。自身が三浦璃来に扮し、木原龍一似のスタッフとともにリフトのポーズなどに挑戦している。さらに木原をイメージしたウィッグを使い、世界歴代最高得点を叩き出したフリー演技後に抱擁する名場面を再現した。

りくりゅうペアの活躍を目にして「私なりのお祝いをしたい」と考えていたところ、木原似の音響スタッフと出会ったことで「ものまねをやるしかない」と決意したという。「あの感動の瞬間を表現するには どうしたら良いか 血の滲む努力をしました」とつづった一方、「お願いです。みなさん 温かい目で見てください 絶対に叩かないでください 私も人の子です ちゃんと傷つきます」と呼びかけ、炎上リスクを自覚していることを示唆した。

りくりゅうペアは今回の冬季五輪を象徴する「時の人」であり、ものまねをすれば確実に話題となるが、茶化していると捉えられる危険性もある。実際、ネット上では「五輪で本当に感動したから、こういうものまねは不快」「芸能人ならまだしも、アスリートを誇張してものまねするのはどうかと思う」といった批判が少なからずあった。

しかし、コメント欄やSNSでそれ以上に目立ったのが「愛と感動と笑いをありがとうございます!」「愛が伝わるから大丈夫!他のオリンピック選手も見たいです」「キンタロー。さんには度を超えた相手への愛とリスペクトを感じる!」といった称賛の声だ。

昨年10月には、就任直後の高市早苗首相のものまねを披露。こちらも当初は「失礼すぎます」「バカにしてる」などと否定的な声があり、一部メディアでは「炎上」などと報じられた。だが同時に「ものまねのスピード感がすごい」「自分は高市さん支持してるけど全然アリ!」といった好意的な意見も多く、結果的には大きなダメージを負うことはなかった。

キンタロー。はこの他にもMrs. GREEN APPLEの大森元貴や嵐の櫻井翔など、熱狂的ファンの多いタレントのものまねを公開しているが、近年は大きなバッシングに発展したことはほぼない。むしろ独特な目の付けどころや振り切った誇張ぶりが評価されるケースが目立っている。なぜキンタロー。は炎上しないのか。その大きな理由としては、笑いへのストイックな姿勢と旺盛なチャレンジ精神が挙げられる。

キンタロー。は、2012年末ごろにAKB48(当時)の前田敦子のものまねでブレイクしたが、当時はブログに脅迫コメントが届くなど深刻なバッシングに見舞われた。しかし、めげずにものまねをやり続け、前田本人とも共演を果たしたことで、次第に世間から認められるようになった。信念を持って続けるプロ魂が視聴者にも届き、どんなものまねでも「炎上しない」という状況につながっているのかもしれない。

また、キンタロー。は「トゥームレイダーのアンジェリーナ・ジョリー」「松本まりかのインスタライブ」「北朝鮮の天才子ども歌手」「スーパーマリオのドッスン」「サザエさんの中島」「青森のねぶた」など、斬新なものまね芸を次々と開発してきた。他のものまねタレントと比べても、チャレンジ精神の旺盛さが際立っている。

話題の人物のものまねをすると「流行に乗っかっているだけ」という印象になりかねないが、キンタロー。の場合は驚くほど幅広い対象に挑戦してきたことから「チャレンジせずにいられない性分」だと理解されやすく、そのため否定的な声も強まりにくいのだろう。さらに、ブレイク当初からスタンスを曲げずに「クセの強いものまね」を続けてきた一貫性が芸の説得力を高めている。

コンプライアンスの強化やSNSの普及により‟炎上時代”といわれる現在、お笑いは批判と隣り合わせのジャンルである。そんな中でキンタロー。が支持を集め続けるのは、単に誇張が巧みだからだけではない。相手へのリスペクトを前提にしつつ、自らが叩かれるリスクも引き受ける覚悟をにじませているからこそ、見る側は「悪意」ではなく「愛情」を感じ取るのではないだろうか。炎上と紙一重の場所でインパクトのある芸に挑戦するストイックな姿勢こそが、彼女が‟無傷”でいられる最大の理由なのかもしれない。

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