東京女子プロレスとOCHA NORMAのコラボイベントは、プロレスファンもアイドルファンも大満足。その秘訣とは?

プロレスとアイドルがコラボ、東京女子プロレス×OCHA NORMA『おちゃプロ☆後楽園』の心地よい融合

2025.12.27 17:03
提供:ENTAME next

年末になって、プロレス界でもなにかとアワード系の話題で盛りあがっているが、そういった枠には入らないところにも、見逃したらもったいないような試合やイベントが存在しているのがプロレスならではの価値観だと思っている。

そういう観点から特筆しておきたいイベントが12月7日に後楽園ホールで開催された『おちゃプロ☆後楽園』。これは東京女子プロレスとアイドルグループ・OCHA NORMAのコラボイベント、である。

プロレスとアイドルのコラボイベントは、なかなかバランスが難しい。プロレスとアイドル、どっちも大好き!という観客で場内が埋め尽くされているのなら話は早いのだが、だいたいがプロレスかアイドル、どっちかだけが大好きというパターン。おそらく、この日が初の女子プロレス観戦となるOCHA NORMAファンが結構な数、いたような気がするし、彼女たちのライブをはじめて見るプロレスファンもまた相当数、いた。

そういった独特の客層をみんな満足させる、というのはなかなかハードルが高くなる。アイドル同士の対バンと違って、会場の真ん中にはドーンとリングが組まれているので、コラボイベントとはいってもプロレス色がどうしても強く映ってしまう(ちなみに会場の北側は一面ステージとなっており、ライブパフォーマンスはそちらがメインで進行していく)。これだと“プロレスの会場でアイドルがライブを披露”という図で終わってしまうのだが、前説の段階でハロプロのイベントではMCとしておなじみにさわやか五郎が登場したことで、イッキに場の空気がアイドル現場のそれに変わった。これは最高のファインプレーである。格闘技の聖地・後楽園ホールがライブハウスに変わった!

イベントはプロレスの試合とOCHA NORMAのライブが交互に展開される対バン形式。それだけだとふたつのプログラムが別々に進んでいってしまうが、だからといってアイドルを下手に試合に絡めると、今度はプロレスファンの心象が悪くなる。どうするのか、と思っていたら、試合ごとにメンバーがリングアナウンサーに挑戦したり、実況席に座ってゲスト解説者になるなど、直接、試合に関与しない形での“融合”が試みられた。さらに“対決”という意味では、アイドルとしても活躍するプロレスラーの『アップアップガールズ(プロレス)』とライブでコラボしたり、リング上でのゲームコーナーではレスラーたちとあっちむいてホイで激突するなど、絶妙な距離感で絡んでいく。

これがうまくいった裏には、東京女子プロレスの選手たちに熱心なOCHA NORMAファンが多い、という現実が関係している。実際、先日、開催されたOCHA NORMA初の日本武道館コンサートには、多くの選手たちが駆けつけている。ヲタゆえに強烈なリスペクトがあり、だからこそアイドルファンから見ても快適な空間が広がる。最初から最後までどこでかプロレスとアイドルがリンクしているんだけれども、けっしてお互いの邪魔はしない。本当に心地よい時間が流れていく好イベントだった。

だが、その一線を超えた瞬間が一瞬だけあった。

この日の時点でアイアンマンヘビーメタル級王座を保持していた辰巳リカが「推しの中山夏月姫ちゃんのために今日まで防衛してきました」とカミングアウトし、ベルトを譲渡したいとアピール。要はいまからリング上で横になるから、上から覆いかぶさって3カウントをとってくれ、という話。過去にもゲスト解説を務めたことがあり、プロレスに対してしっかりとリスペクトを抱いている中山夏月姫は「そんなことできない」と拒絶するも、そこからいろいろあって、最終的には困惑の表情を浮かべながらも王座戴冠。ファンからしても推しのベルト姿を生で拝める機会などめったにないので場内は大いに沸いた(ちなみに大会終了後、バックステージで「私はOCHA NORMAでアイドルをがんばっていきたいので」と誰にも攻撃されていないのに、いきなりギブアップ。王座はたまたま手にしていたペットボトルのお茶に移動した)。

最後はプロレスの試合がおこなわれ、試合後にはOCHA NORMAのメンバーをリングに招き入れ、オールキャストで大団円。アイドルとプロレスのコラボイベントの新しい可能性を見た、というか、正直に言ってしまえば「この組み合わせ、また見てみたい!」というのがイベントを見終わった瞬間の率直な感想だった。

きっとプロレスファンはOCHA NORMAに興味を持っただろうし、OCHA NORMAのファンもプロレスを楽しんでくれた。ここから発展して、それぞれの会場を行き来するようになってくれれば、まさにWin-Winの関係性になる。東京女子プロレスは11月にもマレーシアで開催されたプロレスとアイドルのコラボフェスに出場して、大きな手応えを掴んだばかり。2025年下半期に構築されたアイドルとプロレスの新しくて面白い関係性が、2026年、リング上やステージで大きな華を咲かせることになるかもしれない。

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