Ⓒ「法廷のドラゴン」製作委員会

上白石萌音 主演 将棋✕法廷の異色ドラマ『法廷のドラゴン』が好発進! Pが語る誕生秘話

2025.02.13 06:03
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連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK/2021年)以来の連ドラ出演となる上白石萌音が主演を務めるドラマ『法廷のドラゴン』(金曜21時、テレ東系)が話題だ。脚本を務めるのは、『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)を多く手掛ける戸田山雅司氏。女性初のプロ棋士誕生を期待されながらも弁護士に転向した主人公・天童竜美が、法曹界という新しい“対局”の場に身を置き、奮闘する姿を描いたオリジナル脚本のリーガルドラマだ。

 第1話の視聴率は枠内歴代最高(ビデオリサーチ調べ、関東地区、個人全体視聴率)を記録。見逃し配信もテレ東ゴールデン帯史上最速で100万回再生を突破(ビデオリサーチにて算出)しており、上々の滑り出しを見せた。今後ますます注目度が上がりそうな『法廷のドラゴン』の誕生秘話を、プロデューサー・濱谷晃一氏に聞いた。

 まずどのような経緯でドラマ化に至ったのだろうか。濱谷氏は天才チェスプレイヤーの女性が主人公のNetflixオリジナルドラマ『クイーンズ・ギャンビット』がきっかけにあると話す。

「チェス界でベスがのし上がっていく姿が痛快だったのですが、視聴しながら『日本版なら将棋かな』という構想が浮かびました。いざ企画にしようと思い、将棋界について調べていると『奨励会では満26歳の誕生日を迎える三段リーグ終了までに四段に昇段できなければプロにはなれず、退会しなければなけない』 という規定があり、未だ女性のプロ棋士がいないことを知りました。

そこで将棋に全てを捧げた20代半ばの女性のセカンドキャリアを描くとドラマチックになると思い、『将棋で培われた天才的な思考力を活かせる職業とは?』といろいろ考えをめぐらせていたんです。その中で『弁護士であれば、ずっと勝ちにこだわってきた人間が、依頼人の複雑な事情に向き合っていく大変さが面白くなるのでは?』と考えて弁護士を選びました。あとは相手弁護士や検察と”法廷で対局する”というのも面白いなと。」

 「将棋」と「弁護士」が大きなテーマとなっているものの、“棋士のセカンドキャリア”が裏テーマにあるという。竜美が新天地で奮闘する様子にも注目すると、また違った楽しさを見出せるかもしれない。

 次にキャスト陣について聞いた。

濱谷氏は「和服の似合う方、幼少期から将棋を指していそうな雰囲気、普段は弱々しいものの勝負事には力を発揮するギャップなど、竜美を表現できる役者は萌音ちゃんしかいないと思ってオファーしました」と回答。

「竜美のような“天才型”はつっけんどんな性格のパターンが多く、最初の企画書でも例にもれず竜美はトゲトゲした性格でした。ただ、萌音ちゃんとディスカッションする中で、勝負事にはストイックだけど、とっつきやすい魅力ある人物像ができ上りました。竜美が持つ厳しさと優しさは萌音ちゃんの絶妙なチューニングによって表現されています。余談ですが、萌音ちゃんは当初将棋のルールを知らず、『王を取れば勝ちというのも知りませでした』と言っていました」

 竜美のバディ役を務める歩田虎太郎役の高杉真宙については、「コメディが上手いと思いました。あまり大きい芝居をしている印象はなかったのですが、作中では予想を上回るオーバーリアクションを見せたり、いい意味での想定外の演技を見せてくれています」と絶賛した。

 ちなみに竜美の父親・辰夫(田辺誠一)や母親・香澄(和久井映見)、パラリーガルの利江(小林聡美)をはじめ、出番が少ない登場人物のキャストも強い。その背景には上白石の存在が影響しているのかもしれない。

「萌音ちゃんは『第48回 日本アカデミー賞』で優秀主演女優賞を受賞するなどの超演技派で、さらに舞台や音楽でも活躍していて、あの人柄なので『萌音ちゃんと一緒にやりたくない』という役者はいません。制作に取りかかる時期が早かったことも大きいですが、やはり『主演は上白石萌音です』とオファーすると快諾してもらいやすかったです。萌音ちゃんという“印籠”のおかげで本当にキャスティングはスムーズでした」

脚本を戸田山雅司氏にお願いした理由を聞くと、濱谷氏は「将棋と法廷という突飛な組み合わせを成立させなければいけない。設定がぶっ飛んでいるので、緻密なストーリーを書ける地肩の強い人が良いと思いお願いしました」と振り返る。

 ただ、将棋と法廷はいずれも説明必須なテーマであり、視聴者の情報過多を招きかねない。作中の情報量の調整については「『クイーンズ・ギャンビット』を見た際、私はチェスのルールはほとんどわかっていないのですが、とても楽しく視聴できました。本作でも“情報(ルール)を知らなくても面白いものは面白い”ということを重視しました」と説明。

「全ての情報を理解してもらう脚本にすると説明過多になってしまう。戸田山さんや堀江貴大監督とも“絶対に理解してほしい情報”と“最悪聞き流しても問題ない情報”を分けて考えることを意識しています。脚本打ちには将棋を全くわからない他のプロデューサーを交え、『ここの説明はくどい』『ここの説明はストレスにならない』など、脚本内の情報量を調整するようにディスカッションを重ねて作り上げています」

 また、1話では難攻不落な大手弁護士事務所と相対する様子を竜美は“穴熊”に例えていた通り、本作では竜美が立てる弁護プランを将棋の戦術と重ねて裁判が進んでいく。ユニークな表現方法ではあるが、人によっては“こじつけ”と思われかねない。

 濱谷氏は「よくよく見るとこじつけている部分もあるかもしれない」と笑顔を見せるが、「そこは戸田山さんの手腕で成立させているように思います。また、将棋関連の動画を多く投稿しているYouTuberのアユムさんに協力してもらっており、戸田山さんのアイデアに『それならこういう定石が合うかもしれません』とアドバイスをいただきました」と法廷戦略と将棋の戦術がリンクするようにこだわった力強く語った。

 最後に『法廷のドラゴン』をどのように楽しんでほしいのか質問すると、「リアルタイムで1回、配信で3回楽しんでください」と微笑む。

「『法律と将棋という今までにない切り口を面白がってもらえれば……』と思っており、SNSに『将棋を分からないのに、楽しく見れちゃう』という好意的な声も散見されてほっとしています。また、法廷のシーンばかりのドラマではなく、竜美や虎太郎を中心とするヒューマンドラマとしての側面も意識して制作しています。若者が成長していく姿も楽しんでほしいです」

 緻密なストーリー設計やキャスト陣の熱演が相まって、今後さらに注目を集めることは間違いないだろう。リアルタイムはもちろん、配信でもじっくりと作品の魅力を味わってほしい。

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