

「M-1グランプリ 2023」優勝・令和ロマン、“新星”と呼ばれる2つの理由
毎年新たなスターを生み出してきたM-1グランプリだが、今年ほどその特色が濃くなったのは久方ぶりだろう。近年はウエストランド(2022年)、錦鯉(2021年)、マジカルラブリー(2020年)などM-1グランプリ決勝に複数回目出場で優勝を果たしたコンビが続いていた。さらに、どのコンビも十分に芸歴を重ねていたため、新たな売れっ子誕生の瞬間ではあったとしても、「ニュースター」という感覚は薄かった印象だ。翻って、M-1グランプリ2023を制した令和ロマンは世間的には新星と言っていいのではないだろうか。
令和ロマンは「新星」感があるとはいえ、旧コンビ名の魔人無骨時代から天才として知られ、NSCは首席で卒業、NHK新人お笑い大賞で大賞、ABCお笑いグランプリ準優勝など経歴は華々しい。昨年のM-1グランプリ敗者復活戦でも大いにステージをわかせたのは記憶に新しいが、それでも「新星」と呼べるのには2つの理由がある。
まずは若さ。ツッコミの松井ケムリは30歳だが、ボケの高比良くるまは29歳。20代で王者となったのは霜降り明星以来となる。無論、霜降り明星はいずれも20代(せいやは26歳、粗品は25歳)で戴冠しているため、その天才ぶりが際立つが、芸歴に関しては令和ロマンに軍配が上がる。令和ロマンは芸歴6年で優勝を果たし、これまで芸歴では最短優勝であったせいやも「令和ロマンおめでとう!!」と祝福した後に「芸歴最年少抜かれた!」と認めている。
もう1つは大会の歴史そのものを変えた点。M-1グランプリのトップバッターは採点が基準点になってしまうこと、観客の空気をつかむのが難しいことなどが理由として、圧倒的に不利になるのは周知の事実。優勝したのは第1回の中川家のみ、最終決戦に進んだのも笑い飯のみ(2005年)で、近年エントリー数が増え続けレベルも青天井となる賞レースにおいてトップバッターとして優勝したのはまさに快挙だった。
もっとも、この偉業ですら必然だったと見ることはできる。
令和ロマンはトップバッターを引いたことで用意していた4本のネタのうちから、転校生がぶつかったところから様々なことを推察するしゃべくり漫才で挑んだ。トップとなったことで最終決戦に進むのは難しく、会場の空気を温めることができると考え、このネタを選んだとくるまは明かしている。
結果としてその策はくるまが思う以上に奏功し、トップバッターとして最高得点を記録。むしろトップから爆発的にウケたため、その後のコンビにとって難しくなるという“誤算”も生み出し、最終決戦行きのイスを守り抜いた。その最終決戦で披露したのはかねてより準備していた、車作りに挑戦するクッキー工場の人々の姿を描いたドラマのネタ。
これが1本目以上に“爆発”したことで「2本目に強いネタを残した根性勝ち」と審査員・松本人志の票をつかみ、最終決戦4-3で優勝に至るのだが、くるまは最終決戦1組目として終わった直後「こっちでよかったんだろうな、最初にね」と口にしている。それも今大会に漫才コントで臨んだコンビが少なく、ウケることが計算できたとの分析からだ。
本人たちがどれほどこの青写真をイメージできたかは定かではないが、こうした戦略が優勝を呼び寄せた。彼らのポテンシャルからいずれは優勝するだろうと話す識者は、かまいたちの山内健司を始め多くいたが、結成5年目という早さでそれを達成できたのはいかにM-1グランプリというものと向き合い、緻密な戦略を立ててきたかという証左だろう。
その裏返しとして、くるまが持つふてぶてしさと合わせて「可愛げがない」と評されることもあるが、今後の仕事の爆発的な増加は間違いない。「自分の空気にしてしまうなんとも言えない才能(中川家・礼二)」を持つくるまは世に知れ渡ったが、ケムリは平場のワードセンスも光る優秀なツッコミで、どのような番組であっても即戦力として機能する姿が想像できる。くるまは「来年もM-1出ます」と宣言したが、若さやネタ本数も考えれば十分にその可能性は考慮できるし、もし連覇なって達成してしまったら……と夢さえ膨らむ。
だが、今後も令和ロマンという新たなスターが誕生した大会として、M-1グランプリ2023は記憶に刻まれ続けるはずだ。
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